群馬県境2024春 根子岳と四阿山


-『GeoGraphica』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成-

関連山行
    2023年05月24日  湯ノ丸山と烏帽子岳

昨日登った篭ノ登山登山口がある湯ノ丸スキー場駐車場に車中泊した。下山後そのままではなく、東御市へ一旦降り、買い出し後に再び1700m標高のここへやってきたのには理由がある。

 圧倒的な静けさ、そして気温の低さだ。静かな訳は冬はスキー客、今の季節は登山者用の駐車場なので大型トラックが来ないからだ。また、車中泊する人はほぼ100%登山者なので、陽が落ちる頃には皆車の中に収まって静かにしている。気温が低いのは夜間安眠するのにとても重要な事。下界(東御市)は夕方でも20度を下回らないのに、ここでは夕方既に14度まで下がっており薄着だと寒い位となっていた。夜はインナーシュラフを追加してぬくぬくと安眠をとることが出来た。ちなみに明け方の車内最低気温は8度程度で、これくらいが車中泊は一番快適。これ以上下がると少し工夫が必要になってくる。

 本日登る山は昨年もこの山域を訪れ、湯ノ丸山の翌日に予定していた四阿山である。湯ノ丸山から大きく見える根子岳と四阿山の山体は見るからに登高意欲をかきたてるものがあった。だが、昨年は天候が芳しくなく見送りとなり改めてのリベンジとなった。

 湯ノ丸スキー場から走ること約50分。菅平牧場の駐車場に到着。菅平市街地に7-11が一軒あるが、営業開始時間が7時からとなっている。早朝に食料確保であてにしていると痛いことになるだろう。

 まだ6時を少しまわった時間なのに既に最上部の駐車場は満車で二段目の駐車場に車を停めた。あとからも続々と車がやってくる。土曜日だからというのもあるかもしれないが、大盛況だ。

 車を降りると既に遠くアルプスが白い稜線を輝かせている。登山をせず、散策で周辺を歩くだけで大満足の眺望を得ることが出来るだろう。


菅平牧場駐車場が登山口 駐車場からすでにこの景色

 周回登山ルートは半時計廻りをチョイスし、初めに根子岳、次に四阿山を登り菅平牧場へ戻ってくる。序盤は牧柵沿いの尾根を登っていく。


牧場脇のすがすがしい登山道を登っていく


僅かに登っただけなのに振り返るとこの眺望 アルプスを背負って登るが如し


よく整備された笹の登山道 登りやすくて足に優しい


ひときわ目を惹く鮮やかなムラサキヤシオ


そしてミネザクラ 春めく淡いピンクが美しい



 道はよく整備されているが、傾斜がずっと一定なので地味に疲れる。だが、高度を上げるにしたがい、登山道を飾るミネザクラにカメラを向けて立ち止まればどんどん登っていくことが出来るルートだ。

 ほぼストレートに登り詰めるとそこが根子岳山頂。今日は登山口から沢山の登山者とクロスし、追い越し追い越されだったが、山頂もまた沢山の人が憩っている。


登り詰めるとカラフルな山名板がお出迎え


菅平牧場方面は登路からしてお約束な眺望


昨日歩いた篭ノ登山 見晴岳の後ろに富士山が顔を出す


アルプスのアップ 山名が判らないのが悲しい












今朝の浅間山は静謐


篭ノ登山アップ


湯ノ丸山と烏帽子岳後ろは八ヶ岳かな


さぁ、四阿山へ向かいましょう

 四阿山へ向けて進むと右手(南側)がダイナミックにガレていた。落ちたら下の沢まで標高差300mくらい一気にいきそうな感じ。


右手はザレ場が荒々しい


うーーん、下の笹原まで降りてあれを登り返すのか💦


火山地帯の証


根子岳を振り返る


道が無かったら笹藪漕ぎでとても歩けたもんじゃないけど、登山道のお陰で快適

 根子岳から標高を170m下げて鞍部、そして四阿山へ310mの登り返し。登りにかかるとそれまでの笹道から樹林の急登となる。北斜面なので幾らか残雪も出て来た。今日のルート中では結構キツイ箇所であった。


コルから登り始めると胸丈の笹 道はしっかりしてるので問題無いがカメラを持ちあげて通過


北斜面故に残雪少々 気を付けないとたまに滑ることあり


どんどん荒れた感じになるがしばし辛抱の区間


四阿山山頂へ到着した

 四阿山からの眺望はメインが南の浅間山から烏帽子岳に連なる火山群。遠く八ヶ岳も重なる贅沢な景色だ。北西に目を転じると、先ほど登った根子岳が眼下に笹原を拡げその向こうにアルプス高峰が浮かび上がる。眺望の素晴らしさでは自分のなかで屈指のレベルだろう。


南側 浅間山から烏帽子岳までが一望


アップで浅間山


篭ノ登山


湯ノ丸山


赤城山と榛名山


西上州のゴツゴツな山達 それにしても凄い形!


根子岳


アップで



 好眺望に後ろ髪をひかれる思いで下山にかかる。四阿山から東に下って行くが、途中で四阿山西面の崩落地を眺めながら下っていく。荒々しい眺望が印象のルートだ。


四阿山の西側も大崩落で荒涼としている


稜線の向こうの浅間山脈


四阿山を振り返る



 下山も終盤になると再び牧柵沿いの道となった。未だ牧場に牛は居ないが、草地の向こうに大きく浮かび上がるアルプスを見ていると、ここでのびのびと暮らせる牛達に少しだけ思いを馳せることが出来た。


菅平牧場まで降りてきた


こんな所で草を食んでいれば牛もストレス溜まらないのだろうね




最後は牧場内の道路歩きで・・・


根子岳と四阿山にお別れ

概略コースタイム

駐車場発(06:24)-根子岳(08:07)-四阿山(09:38)-休憩-
行動再開(09:54)-駐車場着(12:17)

カシミール3Dデータ

沿面距離:10.4Km
所要時間:5時間53分

撮影使用機材
・NIKON Z50
・NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR

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群馬県境2024春 篭ノ登山


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関連山行
    2023年05月24日  湯ノ丸山と烏帽子岳

 本来は5月上旬に計画していた群馬県境の山巡り。序盤は西上州の”ひとつばな”(アカヤシオの群馬方面での呼び名)を巡ったあとに登る十日間程度の予定だったが、今となってはアカヤシオは見る影もないだろう。来年のお楽しみにとっておくとして、後半の県境巡りだけでも歩くことにした。

 16日出発、22日帰着で五座の予定であった。天気が悪化する予報を受け、二日予定を繰り上げて20日、雨そぼふるなか宇都宮へ帰着した。本命の三座を納得のいく内容で登り終えたので、まずは良好の首尾であった。

 出発の16日もまたはっきりしない天気の中での移動。予報で織り込み済みだが、泊地の東御市に近づくにつれて青空がどんどんと拡がり、明日からの登山に期待感が上がる。翌日の登山予報では午前中の早い時間帯に山頂では強風が吹いているようだ。

 泊地は去年湯ノ丸山に登った時と同じスキー場駐車場のある地蔵峠を予定していた。標高が1700mもある為涼しい(寒い)のと、トラックが停まるような場所ではないので騒音に悩まされる可能性はほぼゼロだ。だが高地故に予報のあった強風の影響をもろに受けやすい過酷な環境。車中泊は避けるような判断をし、麓の東御市にある「道の駅 みまき」を泊地とした。

 この道の駅は昨年も検討したのだが、トイレ側の狭い駐車エリアは大型駐車スペースと隣接しているのでアイドリング騒音が気がかりだった。
 今回、ラッキーな事に大型が来ない静かな夜を過ごすことが出来た・・・筈だったが、三時頃に一台大型が入ってきてそのまま朝までアイドリング😥

 何はともあれ、車中泊一泊目はなかなか快眠とはいかないものの、多少のアイドリング音にも負けずにまぁまぁの睡眠を得た翌朝、予報を見ると風もいくらか収まっている。とり急ぎ地蔵峠まで行き様子を見ようではないか。

 道の駅から地蔵峠までは標高差が1200mもある。日光駅から霧降高原の駐車場までの標高差が約800mだからそれの1.5倍になるわけだ。気象状態も麓とかなり違うことは想像に難くない。

 地蔵峠に到着して車から降りるとひんやりした空気に身が包まれる。気温は間違いなく一桁だ。低気圧通過後の風は徐々に沈静化しつつある雰囲気だ。薄手のダウンをザックに入れて登山を開始した。登山用グローブ(ホームセンターのゴム引き軍手)を忘れたのが痛かったが、まぁなんとかなるだろう。最近認知機能低下か?何か一つ忘れ物をするが、幸いどれも致命傷にならずに済んでいるから良いが、やがてチェックリストでも作って指差し確認なんていうのが必要になるかもね😅

 今日登る山は群馬県境の山としてはいささか地味さはあるものの、眺望は侮れない篭ノ登山を登る。昨年、地蔵峠の反対側にある湯ノ丸山に登った時に次回は、と思っていた山だ。


スキー場脇を登っていく 奥に昨年登った湯ノ丸山と烏帽子岳(左奥)

 登山道はたいへん良く整備されている。危険個所や不明瞭箇所などは皆無。また、植生保護が必要な箇所にはロープ張りも徹底されている。長野県は山岳王国だけあって、管轄している東御市もこういうところにはキッチリお金をかけているのだなと痛感。


よく整備された新緑の笹路を進む

 朝まだ暗い樹林帯に入ると若干の急登区間。時折強い風が枝を揺らすが樹林の中はゆりかごのように登山者に優しい。やがて上が明るくなり、南側の眺望が一気に拡がるとそこが見晴岳。偶然にしてか風が急に収まってきた。日頃の行いが良いか悪いかは不明😆だが、予報通りなのは確かだな。


急登一本で文字通り見晴らしの良い見晴岳へ到着 背後に浅間山が噴煙を上げている


八ヶ岳は若干雲に隠れている 眼下は東御市街地


美ヶ原方面なのだが何処がどこだかさっぱり?


奥に中央アルプスが浮かび上がっている


目指す東篭ノ登山 まだ遠い


池の平湿原と黒斑山


三方ヶ峰からの八ヶ岳方面眺望は見晴岳と変わらず 北東は高峯山の向こうに黒斑山


湿原へ降りてきた 今の時期見るべきものはあまりなさそうだ


鏡池も未だ春覚めやらずの趣き


浅間山方面に向かって木道を進む


気持ちの良い笹みちと青空


笹原に一株の山ザクラが色を添える

 湿原を回り込むようにして笹の登山道を軽く登り上げると池の平駐車場へ到着。こちらは有料だが篭ノ登山へは最短距離にあり、ここから歩くのが一般的らしい。その場合は東西篭ノ登山ピストンと見晴岳と池の平周回がセットのようだ。

 この駐車場から東篭ノ登山ピストンなら標高差167mだ。西篭ノ登山へは標高差100m弱のアップダウンがあり眺望も東よりも若干劣る。日頃山歩きをしない家内をもし連れて登るのなら、池の平駐車場から西篭ノ登山ピストンがコスパが良く現実的だな。

 池の平駐車場までは誰にも遭わなかったが、ここから先は平日にも関わらず沢山の登山者を見る。わざわざ地蔵峠からはるばる(というほどの距離ではないが)やって来る者は少数派ということらしい。


池の平駐車場へ到着 ここから篭ノ登屋コースが始まる
初めて他の登山者に遭いその後は続々と行き会う


登山道は植生保護の為きっちり管理されている
結構お金と手間がかかっていると思う


明るい林を進み・・・


ゴーロをやり過ごすと・・・


360度眺望の東篭ノ登山 山名板は東篭の”塔山”となっている
黒斑山の後ろで浅間山から噴煙がたなびく


八ヶ岳を覆っていた雲も取れた


大崩落の氷ノ塔山 あちらにも行けるらしいが今日は予定していない


北東方面 左奥が武尊山かも


中央アルプス




正面が先ほど歩いた見晴岳 左下が池の平湿原


左、烏帽子岳 右、湯ノ丸山


明日登る予定の根子岳と四阿山 雲で覆われて光線がいまいち 綺麗に写らなかった


今日の最終目標、西篭ノ登山までは片道30分だ


西篭ノ登山との間にシャクナゲの株は大量にあるも花がついていたのはこれ一つのみ
手前の葉っぱ一枚が邪魔だったなぁ😥


コルに降りる途中、西篭ノ登山肩越しの中央アルプス


西篭ノ登山 こちらも”塔”になっている


眼下に湯の丸スキー場周囲の施設群、背後に烏帽子岳と湯の丸山のツインズ


東篭ノ登山へ登り返す

 東篭ノ登山へ戻り軽い昼食休憩とした。最近はドラッグストアブランドの買い置きビタミンゼリーと泊地付近の地元スーパーで入手のソーセージパン+αが定番で、山で美味しそうなものを食べている方からすると大層貧弱な食事だ。

 その分軽量化が出来るが、食べる楽しみはかなり少ない。登山の時間配分は出来るだけ13時くらいには下山を終え、その後の移動や食料調達、日帰り温泉などがあって結構忙しい。あくまで行動食レベルなので腹がすく。結局途中で寄ったコンビニなどで食欲に負けて小腹満たしの余計なものを買ってしまったりする。間違いなく摂取カロリー>消費カロリーのような気がするのだが、歩いて運動した感が強いので迷いがないのがしょうもないところだ😆


篭ノ登山を降りて池の平駐車場から地蔵峠方面はゆるゆるとトラバース


篭ノ登山ツインズよさようなら


緑が似合う苔の道を下っていく


なかなかの巨木

 今晩の泊地は先ほどの湯の丸スキー場駐車場だ。今晩は気象条件も良いから快適な睡眠を貪ることが出来よう。昼間は観光客向けのお店もやっているようだが、食料調達自体は麓まで降りなければならず、昨晩の泊地方面へ向け今度は1200mをダウンヒル。そして買い物が終わればまた戻ってくる。結局今日は登り二回の一往復半する事になったのだが、この駐車場の夜は特上ランクの静かさと快適さが約束されているから運転もいっこうに気にならないのだ。(燃費は気になったけどね)


湯ノ丸スキー場から東御市へ下る途中から 田の向こうに拡がる八ヶ岳
毎日この景色を見て暮らすのも良いだろうな

概略コースタイム

地蔵峠駐車場発(07:24)-見晴岳(08:42)-三方ヶ峰(09:01)-池の平駐車場(09:37)-
東篭ノ登山(10:10)-西篭ノ登山(10:37)-東篭ノ登山(11:03)-軽食休憩-行動再開(11:16)-
池の平駐車場(11:42)-地蔵峠駐車場着(12:38)

カシミール3Dデータ

沿面距離:11.4Km
所要時間:5時間14分

撮影使用機材
・NIKON Z50
・NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR

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赤城山とバリルート


-『GeoGraphica』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成-
-※当コースには一般登山道でない箇所が含まれています。参考にされる場合は自己責任でお願いします。

黒檜山の過去の記事
    2021年11月06日  赤城山周回
    2018年02月10日  群馬遠征 赤城山 晴れ時々曇り

 5日に袈裟丸山から見た赤城山。宇都宮からだとアプローチが遠いが、東側から登るルートがあるということで早速計画した。
 ただ、標高差が1000mあるので大沼から登るよりは少し大変。だがトレーニングにもなるから良いだろう。


利平茶屋森林公園キャンプ場駐車場よりスタート 自分を含めて4台

 登山口である利平茶屋キャンプ場から登っていくルートは三つあるようだ。今回は北側の尾根(バリエーションルート)を登り、鳥居峠から駒ケ岳への登山道に合流して黒檜山間をピストン。帰路は鳥居峠に降りてから南の尾根(バリエーションルート)を下るルートとした。

 参考にしたのはYAMAPの実績あるルートだが、南の尾根は途中に崩落地あり痩せ尾根あり、おまけに終盤は道型はおろか踏み跡も不明瞭となり、経験者以外は歩かないほうが良い内容だった。この南の尾根をキャンプ場から登ろうとした場合、二か所ロープで封鎖されている箇所があった。逆回りだと気づかないところがミソだ。利平茶屋キャンプ場と鳥居峠間は真ん中にある谷詰ルートが一般的のようである。

 登りに使った北尾根も登山口の道標はなく、一瞬取り付きに迷ったが、改めて地図を見ると頭上の尾根を登るだけだ。駐車場から少し上に行ったところの脇に尾根に延びて行く踏み跡を発見。尾根に取り付けば日の射す心地よい稜線がどこまでも伸びていく。急登の連続であっという間に額から汗が噴き出す。上部は岩交じりになるが特に危ない所も無い。


急登が続くがストレートの気持ち良い尾根が標高を稼ぐ


フレッシュなミツバツツジが輝いていた


目指す稜線はまだ遠い

 どこまでも急登の尾根道。今日は帽子を忘れてしまった。登るにつれて差し込む日差しが強くなってくると、いつもより頭が熱く感じる。真夏なら登山中止レベルだろうな。

 ようやく斜度が緩み鳥居峠からの登山道に合わせる。やはり正規登山道は歩きやすいことこの上無し。駒ケ岳で小休止して先に進むと黒檜山が大きく聳える。


登山道に合流する 順調に駒ケ岳を通過 目指す黒檜山

 黒檜山への標高差200m程度の登りも案外急登で、ここが最後のふんばりどころだ。木製階段が登りづらくて泣かせるねぇ。


黒檜山先の展望地は人が鈴なり 相変わらず大人気の好眺望


「AR山ナビ」にて作成




苗場山アップ


谷川連峰


方角的に中央アルプス


武尊山と笠ヶ岳、至仏山


燧ケ岳と会津駒ケ岳


日光白根山と皇海山


下山途中から 地蔵岳の後方遥かはたぶん八ヶ岳だろう


小沼と富士山 途中何か所かこのアングルのポイントがあった


往路は撮影順番待ちで撮れなかった駒ケ岳山名板


駒ケ岳から箱庭のような大沼と鈴ヶ岳(登ったことあるが景色無かった)


西側は眺望良好






この沢下部が登山口 登ってきたものだね


篭山初登頂 景色無し 単なる通過点 一般登山道はこのピークを巻いている

 鳥居峠で行動食の小休止をした。沢山の中高年ハイキンググループが食事中で話の華が咲いてた。つい先ごろ迄咲いていたであろう篭山のアカヤシオは既に終了していた。最後の落花跡が僅かに認められただけであった。


鳥居峠から東側の眺め

 鳥居峠の売店裏にゲートのかかっている林道がある。1574mPの小地蔵岳の東側を巻くようにして付くこの林道を序盤は辿る。途中、林道からジグザグに降りていく登山道があり、ハイカーのグループが下っていくのが見えた。あとで知ったが、こちらが一般登山道のようだ。

 林道をなおも進むと途中に大規模崩落した箇所があった。丁度向こうからやってきた二人組も上巻きで通過したところだ。上を見ると新たな崩落は無さそうだが素早く通過したほうがよさそうだ。


鳥居峠より南へ延びる林道は途中崩壊


無事通過すると後方より熊鈴の音。こんなルートなのに需要があるようだ。


崩壊林道末端から 日光白根山~皇海山~袈裟丸山塊が一望


崩壊林道末端から90度方向転換 一転して痩せ尾根の急降下が始まる


ロープが一本垂れ下がっている 今日の核心部だな


シャクナゲは沢山あったが、花がついていたのはこれだけ


向こうから降りてきた ロープを跨ぐとこうなっている


フレッシュなミツバツツジが嬉しい




鳥居峠も遥か上方に

 1204mP手前から北東にジグザグに下るのだが、道標も無いし踏み跡も薄い。気まぐれに残っている赤テープで答え合わせをしながら下る。終盤は完全に踏み跡も無くなり、地図を見ながらフィニッシュした。

 最後の最後、またロープを跨ぐと御覧のとおり。かつては遊歩道として整備されていたのだろうが、需要が無くなったのか予算が無くなったのか、いずれにせよ廃道となったのだけは間違いない。


下山最後もロープを跨いだらこうなっていた


キャンプ場へ無事帰着

 今回下山したポイントから逆に登ろうとしたら、この看板を見て中止したのは間違いない。だが、逆回りからではこの状況が呑み込めない。

 こういうルートを山関係のサイトで発信する場合、はっきりと注意喚起しないと不慮の遭難に繋がるのではないかと思うのだ。

 YAMAPや山レコで他者のトレースを簡単にスマホ上で再現出来るのは素晴らしい。正しい登山道から脇道に迷い込んだ時に警告してくれる機能などはまさに安全の為に比類のないものだ。

 だが、どんなコースでもスマホにトレースが表示されれば歩けると誤解されるのはまずいのではないか。こういうルートに踏み込んでしまった場合、登山道が消え、道型も無くなった場合はどうだろうか。こういう状況で冷静に正しく地図を読んで、手持ちのツール(アプリ)を適切に扱って自分の進むべきルートをナビゲーション出来れば問題ないだろうが。

 地図の話になると長くなるが、地図が必ずしも正しく書かれている保証はない。略描といって「細かいところはわからないから大体こんな感じかな」として等高線が引かれている、はっきり確認出来ないので崖池記号を描かないなどの場合がある。大部分が航空測量なので、2.5万分の一地形図の等高線一本の標高差10mが必ず目の前に繰り広げられる状況と一致しているとは限らないのだ。

 実際、バリエーションルートですら無い箇所を歩いてきて、そういう事例には沢山出会っている。地図上の判読困難な状況に加え、現実の山には通過しがたい藪や地図に描き込まれていない崖地などがあるのだ。谷沿いに迷い込むと動物も多いので彼らのアタックも考えられるし、滝で進退窮まるというのよく言われる。迷ったら必ず尾根を登らなければならないのだが、早く降りたいという心理がそうさせない。

 以前なら、一部の愛好者しか通らないルートがネット情報で大衆化しているケースが散見される。ルートが安全ならば登山者が増えるのは山を登る者として喜ばしい事だ。だが、危険なルートは明確に危険である事を伝えるのは発信者の責任だと思うのだ。

概略コースタイム

駐車場発(06:44)-登山道へ合流(08:06)-駒ケ岳(08:45)-黒檜山展望地(09:35)-駒ケ岳(10:32)-
鳥居峠下山分岐(11:04)-篭山(11:12)-鳥居峠(11:19)-崩壊林道終点(11:50)-駐車場着(12:56)

カシミール3Dデータ

沿面距離:10.5Km
所要時間:6時間12分

撮影使用機材
・NIKON Z50
・NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
・iPhone 13 Pro Max

カテゴリー: 群馬県の山 | 2件のコメント

雨上がりの多気山散策

 午前中のそぼ降る雨が止んだ。昨日も天気が悪かったから、ずっとPCに向かっていると普段はなんでもない箇所の具合が悪くなったりする。中高年の健康維持の秘訣はやはり運動だな。気分転換に雨あがりの多気山を散歩してきた。


持宝院駐車場からスタート 苔の似合う道をゆく


溢れんばかりの緑の回廊


しっとりと水を湛えた登山道へ足を踏み出す




陽が射し込むと林が美しく光った


緑に覆われた登山道をゆっくりゆっくりと


あっという間に御殿平へ


宇都宮市街地


大谷七名山 戸室山 こちらから山頂岩場は見えない


R293


未踏の笠松山 ゴルフ場の中にあるので案外アプローチが難しい

撮影使用機材
・NIKON Z50
・NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR
・NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VR

カテゴリー: 宇都宮の山 | 2件のコメント

アカヤシオ祭りに間に合う


-『GeoGraphica』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成-
-※当コースには一般登山道でない箇所が含まれています。参考にされる場合は自己責任でお願いします。

前袈裟丸山の過去の記事
    2014年05月17日  袈裟丸三昧
    2013年05月18日  奥袈裟丸山敗退

 5/2はミツモチ山の大丸、5/3は夕日岳、そして三日目は、アカヤシオのエースなら此処と言っても過言でない袈裟丸山へやってきた。昨晩のネット情報によるとまだまだ見頃、標高の低い所から高い所までくまなくアカヤシオがあるので見頃確率は高い。期待はいやがうえにも高まった。

 結果から言えば、大満足のアカヤシオ祭りを満喫。これで今季のアカヤシオをようやく収めることが出来た。

 袈裟丸山はなかなか思い入れがある山で、11年前に初めて訪れた際にいきなり奥袈裟丸山にチャレンジしたが、スタミナ切れにて中袈裟丸山で敗退。ただ、前袈裟丸山までのアカヤシオが素晴らしかったのは印象に強烈であった。

 二度目は奥袈裟丸リベンジで郡界尾根の一本南の尾根で前袈裟丸山に登り、その後袈裟丸連峰を辿って無事最高峰に到達。下山は郡界尾根という11時間近い大奮闘であった。

 今回は確実にアカヤシオを見たかったので折場登山口からの弓の手ルートピストンも考えたが、ネットで散見される南側のバリルートを歩きプチ周回をすることにした。

 10台程停められる駐車地に着くと先客一台。支度をしているともう一台がやってきた。下山時は自分が一番乗り(たぶん)だったがスペースは無くなっていたのでそれなりに入山者が居るようである。

 駐車地裏手の堰堤脇を登っていくが、当然道標の類は無い。踏み跡を追っていくと伐採作業道と進路が一致するもやがて尾根芯に戻り高度を上げていく。折場登山口からの弓の手尾根は眺望抜群だが、こちらのルートは静かな雰囲気が楽しめるので好きな人にとってはたまらないだろう。


スタート直後はこんな感じで尾根に取り付く


誰が掛けたか野生の証


折場ルートを彷彿とさせる裸地脇を登る 踏み跡は千路に乱れ薄い 静かなルートだ


尾根を突き上げる手前にある「はさみ岩」に登ってみた


赤城山がドーン 善き眺め哉


左奥に袈裟丸達が並んでいる だが、まだ遠い

 はさみ岩から尾根を登り上げると南からの登山道に合流する。アカヤシオが多く見られるようになった。乗り換えた尾根を北に進むんだ1549mP(つつじ平)は大量のアカヤシオと背後の袈裟丸連峰の眺めが良い。花付きは良いが少し色が薄いのは今年のツツジ不作が原因なのかはわからない。しかし、これだけ沢山のアカヤシオの樹があるのは壮観だ。


つつじ平はアカヤシオの宝庫 だが終わりに近く色も薄い


それでも見渡す限りのアカヤシオ




色鮮やかな木も少なくない




唐松の花 通りがかった人がパイナップルのようと言っていたが確かにそう見える


標高を上げるとどんどん花付きが良くなる アカヤシオの林が続く












小丸山へ到着 殆どの登山者はここまでのようだ 奥に冠雪の日光白根山


前袈裟丸山頂直下 急登でぎっちり絞り取られて・・・


山頂到着!


思った程霞もなく西の眺望は良好


ざっとこんな感じ


苗場山から谷川連峰


武尊山と至仏山


アップで苗場山と谷川連峰の西端


武尊山


至仏山


山頂手前から 堂々たる赤城山


北東に目を転じれば栃木の雄峰、男体山 手前は社山~黒檜岳稜線


前袈裟丸南西尾根(郡界尾根の一本南)もアカヤシオが見事
あちらを歩いても良かったかも


前袈裟丸山をバックにして




袈裟丸連峰を歩いたのも懐かしい思い出だ


袈裟丸最高峰の更なる奥地に皇海山


アップで皇海山 重なるように手前は鋸山


下山もアカヤシオの林を楽しみながら



 食事中の雌シカに出会った。少し大き目なアクションを自分がすると、一瞬ジャンプして逃げようとするが直ぐに立ち止まる。ここまで人馴れした個体も珍しい。餌を上げるような心無い登山者のいない事を願うばかりだ。しまいには登山道を塞ぐ始末。「そっちに行きたいんですけどね」と歩み寄るとようやく林の中に帰っていった。


どうも、こんにちは


良いお天気ですね


おっと、お食事中でしたかそれは失礼


どちらか良い所に連れていってくれるんですか?


復路は折場登山口を目指して弓の手尾根を下る
今日は気温が高いが吹き上げる風が爽やかで心地よい


降下方角、赤城山


気持の良い稜線




折場登山口からはしばし車道歩き


駐車地手前より登った稜線(裸地の右側)が見えた
このルートはお勧め 左奥がつつじ平

概略コースタイム

駐車地発(06:25)-はさみ岩(07:17)-南からの登山道に合流(07:22)-つつじ平(07:36)-
折場ルートと合流(07:48)-賽の河原(07:57)-雨量観測所(08:15)-小丸山(08:54)-
避難小屋(09:06)-前袈裟丸山(09:56)-昼食休憩-行動再開(10:16)-避難小屋(10:52)-
小丸山(11:09)-雨量観測所(11:39)-賽の河原(11:52)-折場ルート分岐(12:01)-
折場登山口(12:32)-駐車地着(12:39)

カシミール3Dデータ

沿面距離:12.0Km
所要時間:6時間14分

撮影使用機材
・NIKON Z50
・NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR

カテゴリー: 前日光・足尾の山 | 4件のコメント

続、アカヤシオ


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夕日岳の過去の記事
    2008年06月14日  古峰ヶ原高原から夕日岳へ
関連山行
    2016年05月01日  明智平から清滝へ周回

 今年のアカヤシオ鑑賞は古賀志山と昨日の大丸に続き、少し標高を上げた夕日岳へと移る。カンニングではないが、昨晩のネット情報で薬師岳周辺は終わり、夕日岳はまだまだOKということなので期待は大きい。

 夕日岳は山を歩き始めた頃に古峰ヶ原から登った事がある。かなりヘロヘロになった記憶が鮮烈。薬師岳は↑の関連参考にもリンクを張ったが、明智平に車を置いて茶ノ木平、細尾峠、薬師岳、三ノ宿山、清滝、バスで明智平にというこだわりルートで歩いたのが思い出。今回はアカヤシオに絞って夕日岳ピストンとした。一応地蔵岳も踏んだが、特筆すべき眺望も無い静かなピークは以前も今も変わらなかった。

(以下、写真羅列)


まだ日の届かない早朝の登山道を薬師岳へと登る


薬師岳に近づくとアカヤシオが登場


落花も多いが頑張っている花も多い


山頂周辺はほぼ終わりかけ


半月山の奥に皇海山 この角度から見ると双耳峰のように見える


今日の富士山


しばらく穏やかな稜線歩き


数少なく頑張っている花に透過光が綺麗


高原山




夕日岳はアカヤシオが頑張っていそうな雰囲気


枝ぶりの良いアカヤシオと男体山


夕日岳へ到着 開けていて眺望良し!




少し色が薄いが良き哉


赤薙山とアカヤシオ




なかなか良い花付きだ




遠く白根山


薬師岳手前より足尾市街地方面


オオカメノキ?


朝は気づかなったが、ミツバツツジがちらほら




細尾峠へ無事帰着

概略コースタイム

駐車地発(05:57)-薬師岳(06:46)-三つ目(08:13)-地蔵岳(08:31)-三つ目(08:50)-
夕日岳(09:12)-朝昼飯休憩-行動再開(09:57)-三つ目(10:19)-薬師岳(11:29)-駐車地着(12:03)

カシミール3Dデータ

沿面距離:10.2Km
所要時間:6時間6分

撮影使用機材
・NIKON Z50
・NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR

カテゴリー: 前日光・足尾の山 | コメントする

ちょっと間に合わなかったね

 二回目の大腸ポリープ切除から一週間以上が過ぎ、ようやく山歩きも解禁となった。だが、今年も首を長くして待っていた大丸のアカヤシオは既に3~4日前に見頃を迎えてしまったという。

 まったく終わってしまっている訳でもないだろうから、何はともあれ今年も逢いに行こうと思い早朝自宅を発った。高原山に向けて車を走らせると、東のほうの雲が徐々に取れ始めて山体が照らされる。早朝の鮮やかな光線に気持が上がっていく。


朝の静かなヤシオコースを進む


昨日の雨がもたらすガスが上がってきた


さぁ、大丸は如何に

 大丸に到着する。

 一目見て、タイミングを外したなと思った。
 まず、地面の落花数が半端ない。その新鮮な花弁を見るに、恐らく昨晩の強い雨で落ちたものだと推測されるのだ。おととい(4/30)まではそれなりに見ごたえがあったと思うといささか落胆する。 


うーーん😒


ガス越しも綺麗だが


明らかにタイミングを逸したようだ


昨晩の雨で落花した可能性大


綺麗どころを探す

 大丸を後にして、ミツモチ山に向かう。途中にある尾根が毎年綺麗なのだが、寄り道するまでも無く遠目に花数が少なかった。周囲のガスが幾らか薄くなってきた。ミツモチ山からの復路、青空コースはどうだろう。


ミツモチ山展望台より


中央奥は鶏岳


最後の望み 青空コースも奮わない でもたまに綺麗な株もある


来るたびに撮る定点撮影株と釈迦ヶ岳


やはり青空が出ると良いね


おっと、失礼!


何はともあれ今年も咲いていてくれてありがとう

 今まで見てきた中でも奮わない大丸であった。だが、それは自然のタイミングの中で”見せて貰っている”風景だから。今年も見られた事、今年も行けた事に感謝しようと思った。来年はよろしく。

撮影使用機材
・NIKON Z50
・NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR

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田水張る里の景色

 田植えを間近にして、滔々と水が張られた田と故郷の山々を撮ってみたいと以前から思っていた。

 以前より、ここならば・・・と思っていた所を何か所か廻ってきた。


羽黒山 南西から


さざ波があって羽黒山は写らない だが、これはこれで美しい


羽黒山 北東から


高原山 南東から 雲のほうが主役かな




日光連山 東から





 帰りに蕎麦でもと思いGoogleMapを見ていたら、隠れ家的な蕎麦屋を発見。宇都宮市下小池町にある「石臼・手打蕎麦 しのい」さんで、もり蕎麦をいただく。

 細めの麺は程よい香り。そして、その香りを邪魔しない控えめのツユとの相性も抜群だ。どちらかと言うと力強い感じの蕎麦が好きな自分だが、この店の蕎麦は繊細ながら筋が通った味で素晴らしい。小さなお店だが、器や店内の雰囲気も良く、蕎麦好きな方に是非訪問をお勧めする。


「石臼・手打蕎麦 しのい」さんで、もり蕎麦大盛

撮影使用機材
・NIKON Z50
・NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
・AF-P DX NIKKOR 10-20mm 1:4.5-5.6G VR + FTZⅡ
・iPhone 13 Pro Max

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八重桜のもとで

 4/22に二回目の大腸ポリープ切除術を受ける。サイズが大き目なので大事をとり一泊入院ということになった。入院は30年くらい前に二回ほど経験しているが、今回は内容的に楽勝モードでおっとり刀。まぁ入院は入院である。

 エレベーターを降りた病棟階は、いつもの外来階、検査階とは明らかに雰囲気が違う。ブラウンで統一された廊下を通り、大部屋のベッドに案内されるとそこも色彩が統一されたお洒落な空間だ。昭和世代の自分の病院のイメージは白いベッドに白い壁と決まっているから意外だ。


こちらで一晩お世話になる

 大腸内視鏡を入れる為には腸の洗浄が必須だ。日帰りの場合は自宅で、入院の場合は病院でやるだけで、作業自体は一緒。ひたすら下剤(2L)を飲む合間にお茶(1L)を飲む。下剤の味はポカリスェットを超不味くしたような感じ。また、日頃からあまり水分を摂らない自分は、これだけのボリュームの水分を摂るのがかなりの苦行なのだ。

 飲み始めて一時間くらい経つとトイレに駆け込む間隔が短くなり、徐々に洗浄されていくという流れだ。詳しく書くのが憚れるのでこの程度に留めておくが、要は排出されたものが「きれい」にならなければならない。

 自宅で実施する時は自分的には充分及第点レベルに達していると思っているのだが、流石に看護師さんにチェックを受けるとなると到達レベルが高く、何度も駄目出しをされた。下剤終了後もお茶を飲み続け、結局トータルで4.5Lを飲んだあたりでようやく合格を頂く。いやはや、本番前にして既に疲労困憊。

 外来や日帰り検査の患者が終わった後の時間帯に自分の番が回ってきた。既に夕方の5時近く。肝心の切除は無事終わりようやくベッドに横たわるも、その晩は食事抜きの点滴オンリーだ。もっとも、水腹で食欲なんてどこかにすっ飛んで行ってしまったような感じだった。

 翌朝、36時間ぶりとなる朝食はコラーゲンスープなるものを丼ぶり一杯。医者の最終チェックを受けてめでたく退院となった。当日の食事は病院から提供されたおかゆセットを昼と夜に食し、翌日24日から通常の食事に戻してようやく人心地がついた思いである。


やることは日帰りと一緒だけどね😅 飲みながらプリントに進捗を記入していく

 大腸内で出血の可能性があるので、術後一週間は飲酒や汗をかくような運動、腹部に力がかかるような動作は禁忌となる。日常の動作は問題無いとのことなので散歩は良かろう。3/29の時も散歩で桜を見に行ったが、今日は天気も良いので仕事が早く終わった家内と共に日光だいやがわ公園へ繰り出す。

 初夏というよりも既に夏を思わせる気温と空の雲。公園内には八重桜が今を盛りと咲き誇り、三々五々に散策する人達を楽しませていた。改めて、元気でいられることの有難さをかみしめることが出来た一日であった。


日光だいやがわ公園の北側より堂々の女峰山




南側エリアは八重桜が盛り








ヤマツツジとミツバツツジも






菜の花、後ピンで


菜の花、前ピンで


枝垂れの八重桜も儚げで美しい


夏を思わせる青空と雲

撮影使用機材
・NIKON Z50
・NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
・iPhone 13 Pro Max

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女抱山のツツジ

 男抱山のツツジが綺麗に咲いているという情報を得た。
 花は適期を逃すと残念な事が多いので、さっそく歩いてきた。

 男抱山は既に三年ぶりだが、一歩登山道に踏み込むと変わらない懐かしい雰囲気。山頂までの僅かな急登をこなすと相変わらず素晴らしい眺望が拡がる。たった一時間で歩くことが出来るのに、やはり良い山だなと再認識した。

 ツツジのほうは男抱山と女抱山の山頂周辺にミツバツツジとヤマツツジが見られた。ミツバツツジは終盤に差し掛かっているが、ヤマツツジとほぼ同じタイミングで咲いているので二色揃った様子はなかなか綺麗だ。

 女抱山の山頂にあるヤマツツジはとりわけ素晴らしい。灯台下暗しとは言ったものだ。いままでこんなに綺麗にツツジが咲く山だとは思っていなかったので収穫であった。


三年ぶりの男抱山 この雰囲気久しぶりだなぁ


男抱富士は最近女抱山と呼ばれているそうな


絶妙な間隔だね


女抱山の山ツツジ、なかなか見ごたえがある






ツツジとシゲト山


真っ黒な蝶がいた


ミツバツツジは終盤

撮影使用機材
・NIKON Z50
・NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR

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