-『スーパー地形』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成-
雪の山に行きたい。
だが、最強最長寒波が今週も山を冷え冷えと凍り付かせている。自分のように「無風快晴云云かんぬん」などと喧伝しているような輩にはとても近づけることが出来ない。山SNSでは、「ホワイトアウトと強風により撤退」などの記事を読むことが多い。申し訳ないが、そういう雪山に行けるストイックさと体力気力はとても無い。雪山も、そうでない山も晴天のもと、景色が良く見えて、寒くも暑くも無く(←ここ重要)、風もないのが一番楽しいと決まっているのだ。
さて、能書きはこの辺までとして、今回は県南、足利の山に登る。足利の山と言えば大小山と両崖山周辺が有名であり、周回ルートも沢山あって過去に自分も歩いている。2021年の大規模山火事が起きてからは有志の方々による整備も盛んで、県南ハイカーにはちょっとしたブームにもなっている
今回はそんな人気山域のなかで比較的地味な感じのする彦谷湯殿山に登ってきた。
宇都宮から足利までは下道で約二時間、距離にして60Km程度ある。自宅からちょっと古賀志山付近までといった感じで行けないので、成長著しいこのエリアに頻繁に通える県南の方々が羨ましい。もっとも、県南の方々からすれば那須や日光まで距離があるのでおあいこか😆
彦谷自治会館の駐車スペースに車を置かせていただきスタートする。敷地内にハイキングコースマップが掲示されているので、登山駐車場の意趣も含まれているところが嬉しい。
登山ルートはこの自治会館を起点とした周回ルートと、中央の林道を奥深くまで進み湯殿山に直接登るコースの二本がある。今日は半時計周りで東の尾根から登り西の尾根で降りてくることにした。
登山道に入ると、よく踏まれた立派な道が続く。傾斜も少なく悪路も無いので歩きやすいことこの上もなし。自然な姿を残して無理なく楽しめるのは登山道として必要な要素であるが、このルートはそういった意味ではなかなか素晴らしい。
ルートの真上にある鉄塔に出る このあとも下りの西尾根で鉄塔が何か所かあった
351m三角点手前、標高差50mはしばらく岩稜が出てくる。特に危険な感じはないが、それまでの登山道の穏やかさから比べると変化があって楽しい。小学生などを連れてくると喜ばれるかもしれないだろう。
それにしても今日は風が強い。風が強い日は山に行かないようにしているが、予報では10m/s以内ではあったので気に留めていなかったのだ。東の稜線は比較的風が届きにくかったが、山頂から西側稜線に向かうと体感上はそれ以上どころか瞬間的には20m/sくらいもあっただろうか。時として耐風姿勢を余儀なくさせられる。気温も基本的に寒波到来なのでそれなりに低い。風とあいまってかなり堪えるのだ。フードを出して頭を覆ってもなお、耳が冷たくて痛い。
足利市の山林は火気の使用が条例で禁止されている。先の山火事を考えれば当然の措置であろう。従って今日はバーナーを持ってこなかった。行動食だけで下山するのは想定内であったが、テルモスでお湯を持ってきて暖かい飲み物の一杯でも飲めばもう少し心に余裕が出来ただろうと反省した。
見るからに暖かそうな尾根歩きだが、実際は風が強くて寒いし体がもっていかれそう💨😨
春はつつじが咲く山としても有名
この裏からバリエーションルートで石尊山まで行けるそうだが、採石場絡みで進入禁止になっている かつては登山道だったらしい
山頂稜線を西側に進むと槍見台というのがあり、槍ヶ岳や八ヶ岳を遠く望むことが出来るという。遥か手前にある赤城山は当然大きく見ることが出来るので、この寒波で白く冠雪した雄姿を見るのが今回の山行の楽しみであった。だが、赤城山は深く雪雲に覆われていて全く姿を現わすことはなかった。
今日は西側が雪雲に覆われていて、楽しみにしていたお隣の赤城山も全く見えず🥹
下山も終盤、大規模ソーラー発電所の彼方にある赤城山はとうとう姿を現わさなかった😣
下り終えて車道に接合 慶路坂と名が付くこの場所には野仏が佇む
掲示した方には申し訳ないが「クマ^2」がとことなくユーモラス
爆風ですっかり冷え切った体を温めるべく街道沿いのラーメンやへ飛び込む。宇都宮にもある変哲のないチェーン店だが、こんな時は暖かいものが食べられればなんでも美味しいものなのだ😋
帰路に黒川の白鳥飛来地に寄り道した。例年この時期には白鳥が集まっているのだ。数は少なかったが、今年もやってきている。遠くシベリアからこの場所を記憶してやってきたと思うと感動的ですらある。
ファインダーを覗いているさなか、別な方角から一斉に羽音が響き渡った。テイクオフではなく川面を小移動したに過ぎないが、白鳥が翼を広げたその姿はやはり優美でありかつ迫力がある。絶好のシャッターチャンスを逃してしまったがこればかりは仕方がない。川辺に三脚を立てている、いかついレンズのカメラマン達は、一日中白鳥のベストタイミングを狙っているのだろう。自分は白鳥に逢えただけで満足だ。
飛んでいるところを見たかったけど、待っていても寒いので帰るよ
コースタイム等データ詳細
YAMAP掲載 https://yamap.com/activities/37771742
山レコ掲載 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-7789577.html
撮影使用機材
・NIKON Z50
・NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
・NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VR