死ぬまでにやっておきたいこと(ちょっと大袈裟ですが)
島の山に登る。
というか、遠い昔に経験してました。
父親の故郷が伊豆大島だったので、子供の頃は夏になるとよく遊びに行きました。
ある年、珍しく冬に訪れた島、三原山に登ったことがあります。
たまたまの寒波到来がもたらした南の島の珍しい浅雪、一面の溶岩台地に粉砂糖をまぶしたような世界が展開。
白黒の美しい光景に子供心ながら感動した想い出です。
さてさて、そんな紅顔の少年も半世紀以上の時を経て厚顔の老人へ。
子供の頃は「登山って何よそれ」的でしたが、この歳になってみて島の山に登りたい気持がふつふつと湧き上がってきました。
伊豆大島でも良いですが、ここはちょっと頑張って伊豆諸島の南端にある八丈島へ行ってみよう。
伊豆諸島の観光といえばやはり夏が本番。この時期は閑散期です。
また、冬は波が高くて船が接岸できない、あるいはそもそも出航出来ない確率が非常に高く、予定を組むうえでものすごくリスキーな旅になります。
条件付き出航といって、目的地の港に着岸出来ない場合はそこをパスして次の目的地へ、八丈島航路の場合は八丈島で着岸出来ないと、下船しないで東京行便に変わっちゃいます。あるいは三宅島でUターンとか😅
この場合料金は発生しませんが、片道10時間×2の気力体力は確実にロストします。
そんなリスキーな船旅に向けた割引サービスがありました。「スーパー島トクきっぷ」は往復で12,000円。
興味のある方は検索していただければトップで出てきますよ。
通常運賃で片道1万くらいするのでかなりお得。
でも、座席ランクが一番下の二等和室(といえば聞こえは良いが要は雑魚寝)のみで、ランクアップは出来ないルールなのです。
さてさて、はたして無事船は出航して島に上陸出来るのか?
激しい波浪に翻弄されて船酔い地獄にならないのか?
帰りの便が出航出来なくて難民化しないのか?
結果は、万事OKでした。
出発当日の運行予定状況は”条件付き”でしたが、無事定刻に八丈島に着岸。
御蔵島は着岸しなかったけど、この島の着岸確率はかなり低いので有名だそうです。
八人部屋も三宅島に帰る地元の方と二人だけで荷物も手元に置けて広々。
東京湾を出たあたりから波が高くなり結構揺れ始めます。
大した揺れじゃないとは思うけど、横になっても上に下に左に右にシェイクされつづけているといささか辟易。
出力が上がったエンジンの力強い鼓動が床からダイレクトに伝わる。
毛布を二枚(400円)借りて、一枚は下に敷いてクッション替わりにすると結構快適でした。
子供の頃大島に行くのに何度か夜の船で雑魚寝は経験しているし、熱海~大島航路なんて船が小さいので遊園地アトラクションレベルに揺れます。
それに比べれば今の船はなんと快適なんでしょう。
酔い止めを深夜三時頃に追加した効果もあり、吐き気めまいは無し。良かったぁ。
立ち上がると頭はぐらぐらしていて、トイレに行く廊下も揺れで手すり無しには歩けません。
もちろん、用を足すときも手すりにつかまってないと大変な事になりますよ。
まぁ、こんなもんです。超が付くような大型客船以外の船旅は。
早朝五時に三宅島で降りていく方に挨拶をしてからもうひと眠り、気が付いた時は既に日が昇っていました。
定刻通りに着岸していざ上陸。
下船して港に降り立つとレンター会社の方がプラカードを持ってお出迎え。
今回は八丈島の主峰である八丈富士と三原山(伊豆大島にも同名の山があるので紛らわしい)に登ります。
島の滞在は16日と17日の二日間、18日は朝の便(一日一便で来た船が折り返す)で戻るので、登山チャンスは二日間です。
天候やこの時期特有の爆風有無を考慮し、登山予定を組もうと思っていました。
でも、やはり10時間の船旅は疲れるものです。
だめだな。こりゃ。
ということで、島一日目は観光に徹することにしました。
飛行機はどうした?という方もいらっしゃると思いますが、
格安便を探していけば船には及びませんが案外安く行けるかもしれません。
朝一の便で飛び、レンタカーを半日ぐらいで借りて八丈富士にサクっと登る。
どこか有名なところで美味しいランチ、午後の一番遅い便で帰るなんていうのも出来そう。
もっとも、飛行機も強風の時の欠航率は船以上らしいです。
でも、時間だけは潤沢にある年金生活者は全てローコスト、コスパの追及が旅の味わい。
今回もそれを愚直に追い求める島旅となりました。
八丈島はコンビニも無いし、大手資本が経営するチェーンの飲食店などもありません。
民家にちょっと手を加えただけレベルの小さなお店が文字通り”点在”するのみです。
スーパーも二軒だけ。
事前情報でこれを知っていた自分も、いざ島内で行動を始めると切実にそれを感じました。
自販機さえ探すのが大変なほどです。
中心部には幾らか車が走っていましたが、少し郊外に出ると車も人も滅多に見ることはありません。
昨年の台風被害で道路の通行止め箇所などが多く、復旧の途にありますが、やはりこの人口と行政の財政では厳しいものがあるのではと感じました。
今回の宿泊はゲストハウスを利用しました。
二段ベッドに多人数で一部屋、若者グループ向けというイメージがありましたが、泊まったところは個室や二人部屋で快適でした。
チェックインの時に部屋のキーを預けられて、玄関は施錠されていないので24時間自由に使えます。
キッチン部屋に電子レンジ等の設備や食器も常備。
共有のトイレやシャワールームも女性に配慮されていてとても快適でした。
泊まっている人も結構高齢の人が見られ、これからの旅はこんなのもアリだなと感じましたよ。
さて、明日は予報もバッチリ。
風も無く快適な登山が約束されたようなもの。
スーパーで買った島寿司を堪能しながら9%のロング缶チューハイを飲み終えると、深海に沈み込んでいくように意識が遠のいていきました。

夕方の確定状況は条件付き出航となった 八丈島で接岸できずにまた10時間かけて東京へ戻る可能性が残る😥

ターミナルに行っても同じ情報が掲示 果たして上陸は果たせるのか💦

予約番号を告げて発券 条件付き出航について説明を受けた😣

22時10分、いよいよ乗船開始 黄色のカラーリングが鮮やかな橘丸

二等和室(最下ランク) 一番奥がマイブースだが八人部屋で二人だけだったので傍らに荷物を置くことが出来たので広々

船体に合わせてロープまで黄色 いざ出航!ビルの明かりが流れ去っていく

ベイブリッジをくぐるのもレアな体験だ

おはようございます 結構揺れたが酔い止めが効いてとりあえず元気 三宅島は無事に着岸したが御蔵島は通過だった もうちょっと早起きすれば日の出が見られたのだが😓

周りになんにも無いから今沈んだら海のもくずだね(笑)

八丈島が見えてきたよ

心配もよそに定刻通り無事着岸 10時間の長旅お疲れ様でした>橘丸

レンタカー(右奥の黒い軽)借りてまずは島を一周(数時間あれば可能っぽい)

溶岩の椅子😅 島の中心部以外は走っている車もほとんど無し 北側半周終わるまで自販機さえも無かったよ

溶岩が創り出した荒々しい海岸の向こうに八丈小島の存在感が大きい かつては人が住んでいたらしいが今は無人島

おぉ!沖には黄色い客船 橘丸が東京へ帰っていく

劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)』(見てないけど)にも登場したという海辺のベンチ

溶岩の流れがリアルだね😅

岩に付いた藻の色と溶岩のコントラストが鮮やか

島南部へ向かう途中 大坂トンネル手前から八丈小島と八丈富士のビューポイント

緻密に組まれた玉石垣が島国情緒たっぷり


トロピカルな花がさりげなく道端を飾る

八丈植物公園を散策 明日は眼前の八丈富士に登る

八丈島のキョンといえば「がきデカ」というあなたは昭和ミドル(笑)

仲間が食べている葉っぱを奪い取ろうとしている😅お行儀悪いぞ

巨大なソテツ(で合ってるかな)と八丈富士

こちらの三原山も明日登る

徳里山展望台へ

海!

南国ムードの植生

八丈富士を周回する「鉢巻道路」を通り西側の麓までやってきた

更に進み、ふれあい牧場では三原山をバックに牛がのんびり草を食む

カメラを向けていると一頭がこちらに駆け寄ってきた

「ことね」って名前なんだね

残念ながらあげるものはないんだよね

どっしり構えるこちらは

「なおみ」でした

こちら側(八丈富士)とあちら側(三原山)の間の平坦地が生活領域で、そのど真ん中に空港滑走路がある

寄り道した護神山公園にある島酒之碑 島と言えば焼酎だが今回は飲む機会無かった😔

こちらは魚之碑

僅かだが登っていくと・・・

天照皇大神宮 大賀郷分社 玉石の階段が印象的

さて晩飯を調達しますかね 品ぞろえが良いと評判の八丈ストアには島唯一の百均も併設

名産の島寿司で夕食 ロングの缶酎ハイが船でヘロヘロになった体に麻酔のように効いてこのあと撃沈
撮影使用機材
・NIKON Z50
・NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
・iPhone 13 Pro Max