高通山と戸田散策


-『GeoGraphica』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成-

 昨晩の泊地、「道の駅 花の三聖苑 伊豆松崎」は大変静かな道の駅であった。大型スペースが三台あるが、トイレ位置の関係で大型寄りの所に停めた。万が一トラックが入ってアイドリングしていたら、自分のほうが移動しようと思っていたのだがそれも杞憂に終わった。

 昨今どの道の駅でも一定の車中泊者を見る。しかし、朝起きてみればトラックはおろか、下の写真のように閑散としていた。すぐ脇を通る県道15号線も往来は少ない。西伊豆は松崎町のような南部になると、やはり大型トラックが往来するような産業が成立しないので交通量が少ないのかもしれない。ここから石廊崎付近まで西海岸を南下すると、もはや食事はおろか自販機さえも見かけない状況が続く。時折出くわす漁村にはかつて宿泊施設もあったようだが、今は寂しく看板が錆びているのみである。

 あちこちを車中泊で巡ってきたが、開発の恩恵に浴することの出来ない山村部の影の部分の存在を忘れてはいけないと思う。世界情勢もそうだ。資本主義の果実を受けとった者とそうでない者。自らが引き起こした結果ならある程度受け入れなければならいかもしれない。しかし、周りが変わっていく為に落ちて行くというのはある意味悲劇ではないか。それでも変わっていかなければならないのだけどね。

 すっかり脱線してしまったが、とにかく静かな夜を過ごすことが出来た事に感謝である。難を言えば駐車場からトイレまで結構遠く、頻尿の身には、夜の一時頃に寝ぼけまなこで片道50mあたりを歩くのは結構きつかった。熟睡とのトレードオフだと思えば充分ペイしたと思う。

 また、この道の駅の特色として、依田佐二平翁が自邸内に私財を投じて作った小学校の校舎跡などもあり、敷地の端のほうに控えめな和風建築があり、そちらが食事処と売店になっている。商業ベースオンリーでない所に好感が持てるが、好みの分かれるところだ。

 庭園には藤棚もあり、暑かった昨日は売店で買ったかき氷を食べながら夕涼みと洒落こんだ。また次の機会があれば是非訪れたいと思う道の駅だ。


「道の駅 花の三聖苑 伊豆松崎」は大変静か


名前の通り花で飾られている

 さて、今回の遠征山行も今日まで。そろそろ天気が下り坂予報なので、行動は今日でおしまいにして明日は一日かけて宇都宮に戻ることにした。

 登山最終日は松崎町にある高通山に登る。富士山はだいぶ遠くなってしまったが山頂から大海原を見たくて選んだ山だ。


車道からなかなか風情のある岩を見た GoogleMapで調べたら牛着岩(大牛)だという


雲見地区ふれあいパーク駐車場」が登山口 平日ということもあり自分の車だけ


登山口にストックや杖が置いてあった スキーのストックって懐かしい


痩せ(というほどでもないが)尾根はロープでしっかり整備済み これなら日参登山のお年寄りも安心だろう


階段は嫌いだが歩幅が絶妙で歩きやすい


ぱっと開けて山頂へ到着


南側眺望 真ん中にあるのは岩礁の宇留井島


北眺望地より 富士山は霞の中だ


奥のほうは堂ヶ島


このあと向かう烏帽子山 名前の通りピーキーだ


朝見た牛着岩(大牛)を俯瞰




海沿いの山の植生はやはり違った雰囲気あるね


作った人の想いが伝わるベンチ そっと腰掛けてみた


くるりんぱ


おそらく露岩を手彫りしたのではなかろうか

 この西伊豆の変哲のない山。あにはからんや、予想外に手が入っており安全にも配慮されている。自然の露岩を削ったステップが苔むしているところを見ると、かなり前から整備が行われ続けていることの証のように思えた。地元の方に愛される静かな山。こんな山はいつまでも今のままの姿で残り続けて欲しいものだ。

 下山を終えて雲見にある浅間神社へやってきた。高通山から見下ろした烏帽子岳に登るためだ。大したことはないだろうとタカをくくって着替えをしてしまったのがちょっと失敗か。


雲見浅間神社へやってきた これから本殿のある烏帽子山に登る


海抜約15mからスタートだから標高差150mか 着替えちゃったなぁ💦


まずは階段 行きましょう


一つ目 拝殿


自分で扉を開け、退出したら戸は閉める


拝殿脇は絶壁


上も😱

 着替えてしまったのでなるべく汗をかきたくない。そうだ!汗が出そうだったら一休みして涼めばいいじゃないか・・・なんて小学生の思考回路(小学生に失礼かな)で登るも、容赦なく階段攻撃は続く。ええぃ。下着だけでも着替えればいいだろう。開き直って登り続けた。


更に延々と階段 部活シゴキか?


ひょーーーーー


相思の根 二股ってやつですか🤐


お、頂上かな?


いやいや左手に更に登って・・・


ピークの見晴らし台から


奥、堂ヶ島


落ちたくないね







 本日の目玉は戸田の散策だ。形の良い御浜岬、そして戸田港の先に浮かぶ富士山も伊豆の旅では欠かせない景色だ。今まで御浜岬の先端まで行ったことがなかったから、今回は時間が充分にあるのでゆっくりと散歩することにした。
 まずは「沼津市戸田健康の森」に一登りして戸田港を眺める。ここは訪れる人も殆ど無いが、実は戸田で一番景色が良い場所だと自分は思っている。


戸田へやってきた 穴場の「沼津市戸田健康の森」から戸田港と富士山


桜バージョン


戸田港まで降りた


御浜岬を突端へと歩く


戸田灯台


諸口神社鳥居より戸田市街 奥は西伊豆稜線




透明度が極めて高い海水 キラキラと光り輝く




何があったのか 魚たちが一斉に飛び跳ねていた


戸田港を離れ高台に移動 「夕映えの丘」から見る御浜岬


諸口神社鳥居 先ほど、石のゴロゴロする海岸を歩いた


戸田灯台


出逢い岬より 空気が澄んだ秋は夕日に赤く照らされる富士山が大変美しい

 今晩はおとといに続けて「道の駅 くるら戸田」で車中泊する。富士見車中泊山行も無事終わりだが、まだまだ登りたい山、見たい風景は沢山ある。温泉につかり、あれやこれやと思いを寄せながら幸せな夜を迎えることが出来た。

概略コースタイム

駐車場発(07:13)-高通山(07:55)-北展望地(08:02)-高通山(08:15)-駐車場着(08:39)

カシミール3Dデータ

沿面距離:2.3Km
所要時間:1時間26分

撮影使用機材
・NIKON Z50
・NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR

カテゴリー: 車中泊の旅, 静岡県の山 パーマリンク

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