リベンジ山行


-『GeoGraphica』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成-
-※当コースには一般登山道でない箇所が含まれています。参考にされる場合は自己責任でお願いします。

赤薙山の過去の記事
    2024年02月08日  赤薙山 ちょっと残念
    2017年03月05日  残雪の霧降高原を行く
    2012年02月19日  赤薙山
    2010年08月29日  女峰山を目指して
    2009年05月09日  快晴の赤薙山と丸山
    2008年09月13日  久々の山行にグロッキー
関連山行
    2020年01月30日  お久しぶりの丸山
    2015年02月28日  丸山から八平ヶ原へ
    2011年02月19日  雪の丸山に登る
    2007年07月08日  雨の丸山を登る

※過去の記録を見ると同じような場所で感動して同じような写真、同じ文章多数。御笑覧いただければ幸いです(笑)

 先週、赤薙山に登ってから中四日。スノーシューのトラブルにより単純ピストンになってしまったリベンジである。予報では10m程度の風がありそうだが、晴れの予報に気を良くして出発した。

 昨日(12日)に登った方の記事によると上の方は踏み抜きがあるようだ。8日の夜にポチっとしたスノーシュー(TUBBS FLEX TRK 24インチ)が早々に届いたのでそちらのテストも兼ねることになった。


今日は天気抜群! 富士山おはよう

 展望台最上部まで階段を使って省エネ。ゲレンデの急斜面でスノーシューを試しても良いのだが、今日は先週予定していた丸山と八平ヶ原降下もあるので控えめに行こう。

 小丸山からしばらくは雪が締まってトレースもしっかりしている。スノーシューどころかツボ足で充分なくらい。まずは新しいスノーシューを履いて感触を確認しながら進む。


先週、スノーシュー崩壊の小丸山 今日も再び赤薙山を目指す


大笹山の背後は男鹿山塊? 奥はどこだろう

 丸山への夏道分岐を過ぎ、本日の先行アイゼン氏の踏み抜きが時折見られるようになるが、新しいスノーシューの浮力を充分実感する。


序盤締まっていたが先行アイゼン氏もたまに踏み抜き


痩せ尾根は今日も良好

 痩せ尾根通過後の黒木の森急登区間は、どちらかと言えばアイゼンやワカンのほうが歩きやすい。あえてスノーシューのままヒールリフターを立てて登りの感触を確かめた。MSRのライトニングアッセントよりかかとの浮き上がりが少な目で、傾斜が緩んでも継続して歩きやすいと感じた。


先日はガスに覆われた山頂だったが今日は快晴


男体山と黒岩尾根


この時期女峰山まで行くのは自分の実力では無理だな


赤薙山の西の肩より 遠く見える白い稜線は県境稜線なのか


下山もなお快晴 先週はガスに覆われて残念な風景だった

 焼石金剛手前より登山道ルートを離れ丸山を目指す。所々にBCスキーヤーのシュプールやスノーシューの痕跡もあるが、概ね表面は風で覆われつつあり、まずは満足できるノートレースだ。時折膝下まで潜ったスノーシューが雪の中で滑走する。サラサラ上質の雪がまだ残っていた。今週はどんどん気温が上がるようだから、あと数日もすればザラ雪になってしまうかもしれない。良いタイミングで来ることが出来た。


焼石金剛からノートレースフィールドへ


スノーシューならではの下降が楽しい


目指す方角は丸山


マイトレースを振り返る


登り返しの夏道で一汗かいて丸山へ到着


丸山から眺める赤薙山と女峰山はいつも素晴らしい


よく見ると・・・ 我がトレースがはっきりと見えるではないか

 丸山で食事、歩いて来たフィールドを眺めながらゆっくりコーヒーを楽しむ。最後は八平ヶ原への降下だが、ここは気を付けたい区間なのでスノーシューを脱いでアイゼンに履き替えた。

 脱いだスノーシューはザックにくくりつけることになるが、100均の荷締めベルトをザックのサイドフックループに通し、束ねたスノーシューの真ん中あたりを縛る。脱落防止にザックの背に付いている引っかけ用ループとスノーシューの先端部を、やはり100均の荷締めベルトで留める。

 ライトニングアッセントは先端部がデッキの柔らかい素材なので上部の固定が難しかったが、このスノーシューはデッキが一体型の樹脂なのでしっかりと固定しやすい。重量的にはどちらもほぼ同じだがTUBBS FLEX TRKの方が若干サイズが小さいということもあり軽く感じた。また、ザックへの固定が容易になったので脱着が素早く出来る点は自分にとってとてもアドバンテージが高い。


一旦スノーシューを外しアイゼンに履き替えた


八平ヶ原へ向けて下降開始

 八平ヶ原方面にはしっかりとしたトレースが付いていた。YAMAPの記録を見るとここ数日歩いた人が居るようで、今日は心配することはないなと踏んでいた。

 だが腑に落ちないのはそのトレースがきっちり夏道に沿って付けられていること。少し降りたところで忽然とトレースが消失した。見ると、その先はいやらしいトラバースで、もし滑落すると止まらない感じだ。このトレースを辿った人は皆ここで引き返しているのでトレースが太くなっているだけであった。

 この区間はやはり尾根の真ん中、すなわち樹林を辿るのが安全なのだ。ふと上を見上げると手を延ばせば届きそうな所にある。だが実際に登ろうと思っても深雪故にアイゼンでは如何とも先に進まない。周囲を平にならし、先ほど脱いだスノーシューを履き直してトライするもやはり膝まで埋まるだけで上は目指せない。仕方なく降りてきたトレースを登り返し、頃合いを見て尾根芯をようやく捉えることが出来た。後は小うるさい枝をいなしながらひたすらセンターキープ。この区間は古いスノーシューの痕跡が微かに見られるだけ。雪は柔らかくかつ深い。スノーシューがなければ難渋必至だ。


夏道は危険なのでやはり尾根の中心を拾うのが安全


急斜面で膝くらいまで埋まるので下りといえども結構大変だ


尾根芯ルートはどこまでもノートレース

 八平ヶ原が近づいてきた頃、下から登ってくる新しいトレースに接合。丸山の東斜面に向かって伸びているが、そちらには尾根形が無いので山頂に登り上げるのは結構大変、かつ危険なのではと推測。また、八平ヶ原からは夏道である尾根の北東端からのルートに向かうトレースもあった。だが不思議なのは自分が歩いた尾根芯ルートと接合した箇所を見なかったことだ。途中で撤退したのだろうか。
 ここ数日八平ヶ原ルートを歩いた方の軌跡を見ると、先ほどの問題の地点をそのまま降りて(登って)いる。自分が直前で分岐を見落としたのか。それらしい痕跡は見当たらなっかと思うのだ。謎である。いずれにせよこの区間は右手が切れ落ちている夏道ルートが危険なのは間違いない。やはり尾根センターをキープするのが正解なのだと思うのだ。


無事八平ヶ原へ降り立った

 八平ヶ原からのトラバース区間は再びアイゼンに履き替えた。今日は履物チェンジが忙しかったがザックへの装着性が向上したのでさほど煩わしく無かったのが救いである。ライトニングアッセントのベルト破断で意気消沈した山行から僅か中4日にして留飲を下げる山行を楽しむことが出来た。予報されていた風も10mは吹かなかった。懸案の三本槍は予報では16m以上だったが、もしかしたらあちらも静謐であったのではないかと思ったりすると僅かに残念な気持ちも残った。贅沢なことだ。


TUBBS FLEX TREKの使用感をライトニングアッセントとの比較で簡単にまとめた。

・バックルの操作性はワンタッチと宣伝されているも、そこまででは無い。
 ライトニングアッセントよりは楽。

・ヒールリフターは高すぎず使いやすい。

・MSRのEVOシリーズ同様にフレーム一体のデッキがしなるようになっている。
 接地状況によっては爪先部分が丸く反り、フレーム全体が金属の
 ライトニングアッセントより扱いやすい場合もあった。

・急登では裏に付いているプラフレーム一体の横の爪がいま一つ雪をとらえきれない。
 前爪を深く立てないと登れない時があった。
 急登のパワーはライトニングアッセントのほうがやはり上。
 いっぽう、サイド脇に付いているギザギザのエッジはトラバース時に結構効果がある。

・経年劣化によるベルト等の切断時、個人が修理する場合ライトニングアッセント
 のほうがつぶしが効きやすい。所有者が多い為、修理の為のノウハウ情報が多い。

・なんとなくだが、壊れやすそうな気がする。
 値段が値段だけに消耗品と割りきるべきなのかもしれない。


概略コースタイム

駐車場発(07:28)-展望台最上部(08:17)-焼石金剛(09:06)-赤薙山(09:50)-登山道離脱(10:24)-
登山道復帰(10:56)-丸山(11:15)-昼食休憩-行動再開(12:01)-トレース消失(12:08)-
尾根中心へ(12:21)-八平ヶ原(12:51)-駐車場着(13:51)

カシミール3Dデータ

沿面距離:6.4Km

撮影使用機材
・NIKON Z50
・NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR

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リベンジ山行 への2件のフィードバック

  1. 野球親爺 のコメント:

    新しいスノーシューの試し歩きは首尾よくいったようですね。
    好天で良かったですね。

    私もスノーシューを買おうと登山用品店に行ってみました。まっちゃんさんのものと同じものを購入しようかと思いましたが、店員さんとお話して結局ライトニングアッセントにしてしまいました。雪不足のためシューが売れないとのことで定価から2割引きでさらにポイントを加えるとだいぶ安くなったのも後押しになりました。
    年齢的にいってもこれが最後のスノーシューになると思います。極力使うようにします。

    • まっちゃん のコメント:

      ライトニングアッセント購入されたんですね。
      性能的には信頼できるものがあるので、お安く買えたということなら本当に良かったですね。

      自分も今季もう一回くらいはスノーシュー履きたいとは思ってますが、異例の高温で山の雪が溶けちゃう心配が。
      来週後半また気温が下がるようなのでそれに期待したいところです。

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