赤岩山と古賀志山西尾根と狸


-『GeoGraphica』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成-
-※赤岩山周辺は鎖場多数、西尾根~鳥屋山はルートを失う可能性もあり通行にはご注意ください。

赤岩山の過去の記事
    2020年04月03日  古賀志山馬蹄形縦走時計回り
    2020年03月13日  7年ぶりの赤岩山
    2013年03月09日  古賀志山馬蹄形縦走
    2010年01月03日  赤岩山

 そろそろ雪の山に・・・と考えているのだが、天気は晴れでも山頂付近の風が強い予報が出ていて二の足を踏んでいる。もう少し様子を見てからにしようと思っている。

 今日は里の天気は良さそうで風も無く気温も高め。格好の里山日和だ。では近間でもと思いネタ帳から未踏の古賀志山の西尾根を歩く事にした。人の多い森林公園側からのアプローチも考えたが、やはりこの山域は赤岩山側が断然静かで良い歩きが出来るというもの。岩稜帯の鎖場も良いトレーニングになる。

 内倉林道の駐車地から廃小屋経由で北ノ峯を目指す。廃小屋手前にしっかりとした道型が南西に向かって伸びていたのでしばらくこれを歩いてみたが、何処に向かうか判らなかったので戻った。
 北ノ峯(432.8m三角点)へ急登する手前で無縫塔への分岐があり籠岩へ行く事が出来る。こちらも未踏なので寄り道した。


巨岩の無縫塔 中に石仏が鎮座

 今日は岩場も多いしあまり眺望も無いだろうと思いカメラは家に置いてきた。代わりにiphoneで写真を撮ったのだが結構画質が良く侮れない。近接した人物や静物などを撮ると期待以上の仕上がりになることがある。ソフトウェアによる強力な補正が効いて若干不自然さが残るものの、今日のように自然風景をメインとした被写体でも以前のコンデジ(コンパクトデジタルカメラ)を遥かに凌駕する品質に驚かされる。一眼のカメラ+レンズの組み合わせによる微妙な設定変更には敵わないとは思うが、フルオートどうしではiphoneのカメラに軍配が上がるかもしれない。


稜線へ乗り上げる 右手に進めば籠岩 敢えて太陽を画面に入れた iphoneの独特なフレアが面白い


籠岩より 正面は二股山


いつもの北ノ峯

 北ノ峯から先は北側の眺望が時々素晴らしく拡がるようになる。日光の山並も高原山も天気は良さそう。今日あたり彼の山の雪の斜面を踏みしめたらどんなにか素晴らしいだろうと思う。風が無ければだが。


北ノ峯から男体山ファミリー


赤岩山から高原山

 iphone13シリーズでは広角側を独立レンズで撮影することが出来るので、一眼カメラで広角側が不足する場合でも下のような画像を押さえで撮っておくことが出来るのでなかなか重宝だ。またiphone13Proではデジタルズームに頼らない望遠側のレンズも備えている(標準と合わせてレンズが三つになる)ので、望遠側も画質を落とさず守備範囲となる。今までスマホカメラだけで撮影するのは限られた状況だけだっただが、今日ははこれ一つで撮影してみて結構使えるのではというのが素直な感想だ。


中岩から広角で 左、多気山 正面、千渡山

 中岩から少し東へ進んだ箇所から本日のメインルートである西尾根へ下降する。はじめはジグザグに斜面を下り、やがて尾根に乗る。道型は不明瞭な所もある。愚直に尾根を追っても岩場があって巻かないと降りられない所などもあり、こういう所に不慣れな人にはお勧め出来ないかもしれない。


今日はこの西尾根を下る


途中岩稜あり


古賀志山~559mpの岩稜 この角度から見るのは新鮮


下りきって林道へ一旦接合 山側を振り返る


林道の向かい側の左奥に続く鉄塔巡視路へ入る


新栃木線237号鉄塔へ


 鉄塔から尾根を登りきると馬蹄形縦走ルートに合流する。444mP直下の岩場は北側に巻道が付けられており今日はそちらを利用したが、15年前にここを歩いた時は鎖も無かったし巻道は存在しなかった。当時はここを歩く人自体が極めて少なかった。昨今古賀志山界隈を歩く人が急増してルート開発された証であろう。そういえば先ほど歩いてきた赤岩山岩稜帯も以前は鎖の無かった岩や巻道の無い岩が多かったが、今は全ての岩に新しい鎖が設置され、また歩くたびに巻道が増えている。随分安全になったものだが、少し過保護すぎるような気もするのだ。


腰掛岩へ到着


岩を独占して昼飯

 下山を終え車に戻り着替えをしているとガサゴソ音がする。だが相手が見えない。大型の動物でないのは音から解るが、試しに「わぁ」っと声を上げてみても去る様子が無い。よく見るとタヌキが枯草の間からこちらを見つめているではないか。見て見ぬふりをしていると向こうからじりじりと歩み寄ってくるのだ。

 野生動物のほうから人間に近づく事は普通考えづらい。好奇心旺盛のカモシカでさえ遠巻きで人間を見る事はあるが近づいてくることはまずありえない。思うに、心無い人間に食べ物を貰った事がある個体なのではないか。手の届きそうな距離にいつまでも物欲しそうに佇む彼に「じゃぁな」と声を掛けたが、なんとなく悲しい気持ちになったのも正直なところであった。


駐車地でタヌキにロックオン(された)


残念だけど食べ物はあげないよ・・・

概略コースタイム

駐車地発(09:02)-廃小屋(09:18)-無縫塔(09:31)-籠岩(09:41)-北ノ峯(09:50)-
猿岩(10:09)-赤岩山(10:20)-二尊岩(10:30)-中岩(10:52)-西尾根入口(11:02)-
林道接合(11:38)-237号鉄塔(11:52)-鳥屋山(444mP)(12:14)-腰掛岩(12:19)-昼食休憩-
行動再開(12:51)-駐車地着(13:13)

カシミール3Dデータ

沿面距離:5.7Km
所要時間:4時間11分

撮影使用機材
・iPhone 13 Pro Max

カテゴリー: 宇都宮の山 パーマリンク

赤岩山と古賀志山西尾根と狸 への2件のフィードバック

  1. 野球親爺 のコメント:

    狸とは珍しいですね。
    確かに餌付けはよくないですね。
    野生動物は自力で餌を調達しないと。

    このルートはなかなかよさそうですね。
    ストックに入れておきます。

    • まっちゃん のコメント:

      ほんとうにおずおずと少しづつ間合いを詰めて来るのが可笑しかったです。
      でも餌付けは駄目ですよね。

      今回のルートは平日ということもあり出会った人は一名だけでした。
      それも二回。
      一回目は中岩の少し手前。二回目は444mPの少し先。
      馬蹄形を歩いていたみたいです。

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