-『GeoGraphica』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成-
もう10年以上も前から懸案になっていた高鳥屋山に登ってきた。地味山行を得意?とする自分だが、そんな自分でもなかなか計画に至らなかった超地味な山である。
高鳥屋山は三角点峰ではなく国土地理院地図に山名の記載も無い。山麓にある「出会いの森総合公園オートキャンプ場」に隣接する場所にあり、いわばキャンプ場のおまけのように整備されたのではないかといったおもむきがある。鹿沼市観光協会によって案内されているが、山域自体の整備は地権者団体が市に資金援助を受けながら行っているように見受けられた。
コンパクトな山だから歩く時間はさほど必要ではない。自宅を9時半頃に出発して10時を過ぎに駐車場に到着する。予報では3m程度の風だが時折強めに吹く風が冷たい。駐車場から既に全景を露わにしている山域を眺めてから出発。まずは公園脇の大芦川遊歩道を南進。木製の出会い橋を渡り山の方へ折れると登山口となる。
登山口奥には舗装道が伸びるもゲートが設置されている。山域が川に囲われているので動物よけネットとして効果があるのかもしれないが、ここ以外はザルなので少し懐疑的だ。むしろこの先の舗装道に不法投棄されるのを恐れている可能性も感じられた。
公式のハイキングルートから一旦外れてこの山域唯一の三角点である大沢山へ立ち寄る。道型は幾らか薄くなり良い雰囲気だ。眺望は無いが静かな山頂であった。
周回ルートに戻りアップダウン一回で忽然と高鳥屋山の山頂を通過。山頂といった雰囲気は無い文字通り通過点である。
眺望が良い御陵岩には山頂から標高差を80mを下る。帰りに登り返さないといけないのがちょっと面倒だが、無眺望で下山するのも忍びないのでここは我慢我慢。
御陵岩には北側から簡単によじ登ることが出来、180度の眺望あり。ザックを降ろして昼食休憩とする。風は幾らか収まっていたが、時折西から流れて来る見るからに雪でも降らせそうな重い雲に覆われると一気に肌寒くなる。この時期の山歩きはやはりカップラーメンとコーヒーが相性抜群。
食事も終わり、しばし寛いでいると男性が一名登ってきた。今日は朝から誰にも会っていなかったが男性もまさか人が居るとは思っていなかっただけに少し驚いた様子。ザックを持たない空身の彼は写真を一枚撮って下山していった。
一旦登山口ゲートまで下山後、歩き残しの北西側山域の愛宕コースに取り付く。周回すれば舗装林道へ戻って来るのだ。
男体神社跡とされるピークがコースの最高地点。男体山方面が見えるのかと思いきや眺望はほぼ無し。
やれやれ、周回を終えて舗装林道へ復帰。ほぼ同じような標高のピークに同じ出発地点から二回登った事になった。御陵岩の登り返しもあり、データ上の累積標高差は約600m。そこそこの運動量を得ることが出来た。
下山後は同じ駐車場敷地にある「出会いの森 福祉センター」の温泉で汗を流す。ここの温泉はなかなかコスパが良い。鹿沼市民でなくても60歳以上は驚きの200円(60歳未満でも400円)。年齢を証明できる免許証等の提示をすればOKだ。
内湯のみだが、二つある浴槽の片方が温泉で強アルカリのヌルヌル湯。安い温泉にありがちなシャンプー石鹸自前では無く備え付けなのだ。施設全体も比較的新しく、掃除も行き届いて清潔感がある。平日だから利用者も少なく地元の常連さん達ばかりだ。
休憩室でばあちゃんじいちゃん達の世間話を子守唄にしてうたたねを決め込む。後から話の輪に加わってきたじいちゃんのひときわ大きな声で目を覚ました。外を見ると薄暮が拡がっていた。さぁ帰ろう。
概略コースタイム
駐車場発(10:33)-ゲート(10:49)-ふれあい広場(10:57)-出会い峰(11:15)-大沢山(11:29)-
高鳥屋山(11:48)-御陵岩(11:58)-昼食休憩-行動再開(12:37)-雷電神社(12:42)-
愛宕神社入口(13:16)-愛宕神社(13:20)-男体山(13:42)-ふれあい広場(13:56)-天狗の足跡岩(14:01)-
ゲート(14:03)-駐車場着(14:22)
カシミール3Dデータ
沿面距離:7.3Km
累積標高差:(±)596m
所要時間:3時間49分
※累積標高差は、『国土地理院基盤地図情報数値標高モデル5mメッシュデータ』よりカシミール3Dにて算出した値
撮影使用機材
・NIKON Z50
・AF-P DX NIKKOR 10-20mm 1:4.5-5.6G VR + FTZⅡ
・NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR
まさにザ・里山といった感じのところですね。
この辺りは歩いたことがないのでそのうち後追いさせていただきます。
やっと冬らしくなってきましたが、寒いと早起きして山に行く気力が以前にも増して低下してます。
結構管理されている雰囲気がある山なので自由に歩くのは難しいかもしれませんが、もし登山道と道標を取り去ってしまえばコンパクトなだけにルーファン入門者にうってつけのフィールドだと思います。
実際にはこの先進入禁止の板をいくつか見たので、ルート外れは憚れました。
現地の説明図に道が描かれていた部分(コース名無し)が未踏なので次回歩こうと思っています(半分は温泉目当てで)。