花瓶山周回不発!


-『GeoGraphica』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成-

※当コースには一般登山道でない箇所が含まれています。参考にされる場合は自己責任でお願いします。

花瓶山の過去の記事
    2010年12月26日  茨城県境尾根と大倉尾根(花瓶山)

 7都府県を対象に緊急事態宣言が出された。
 健康と経済の両面から大打撃を与える新型コロナウィルス。未知なものに対する人類の無力さをまざまざと見せつけられているような気がする。

 ここ数年来、『観測史上初めて』を連発している異常気象も様々な災害を引き起こし、昨年の台風被害は記憶に新しいところだ。
 『初めて』ということが続々とこれからも起こり続けていくのではないか。科学が自然を凌駕したと思いがちな人類に対する自然の反撃だとも思えたりする。

 ワイドショーでは連日ほぼ全ての時間枠を使ってコロナ報道をしているが、局や出演パネリストによって発言のスタンスが異なっていたりする。
 視聴者は、より自分の感性に近い側へバイアスのかかったコンテンツに自然に行きつくが、緊急事態宣言前は政府の対応のまずさを指摘するものが殆どだったのに、宣言後は有事の雰囲気を醸成させるような論調に変わってきているような気がする。

 法的な制限があまり無い緊急事態宣言であっても、もともと真面目な日本人だから物事の判断基準となる『常識』が変わろうとしているのは間違いないと思う。
 新型コロナウィルスと向き合う為に一致団結して当たらなければいけないというのはまっとうな事であり異論を挟む余地はまったく無い。だが今更こんな言葉を出すのは憚られるかもしれないが、つくづく日本人は御しやすい民族なのではとも思ったりするのだ。これは裏返せば皆が同じ感性を共有しやすく日本が住みやすい国であることの証なのかもしれない。また、そんな国だから忖度という言葉を誰しもが理解出来るのかもしれない。

 と、まぁ長々と自論を述べてしまったが、不快と思われた方はどうぞ読み飛ばしてください。
 こんな時節に・・・と思う心は確かに自分の中にはある。
 だが、対向車でさえまばらな郊外へ車を走らせていると、ここと大都会は本当に同じ国なのかと思う心を禁じえないのだ。
 路傍でひなたぼっこをする老人。田畑で作業をする人達。コロナ騒動と無縁なこの光景を見ているのもまた不思議な感覚である。

 コロナ鬱を解消し免疫力を高めよう。
 マイカー登山で単独なら途中で第三者と濃厚接触する可能性のコンビニ利用を制限ないし注意すれば良し。
 そう考えて花瓶山に向かった。

 今回は通常ルートでは少し物足りないと思い周回を計画したが、表題の通り途中で撤退と相成った。
 この周辺の植林地は鹿沼あたりと違って稜線付近は木が植えられていない。従って自然林や灌木の藪が結構濃いということが判った。

 太郎ブナから先、いわゆる一般ルートから外れ727mPに近づくと一挙に藪が濃くなってきた。
 それでもここを歩きたいと考えた篤志が刈払いをした痕跡があり、充分とは言えないが枝を払いのけながら進むことができた。
 だが、撤退地点付近で刈払いの痕跡も途絶えると猛烈な藪に阻まれ稜線をキープすることは難しくなる。

 加えて今朝の出来事だが、駐車地へのナビゲーション(カーナビにうつぼ沢出会いの地点に達する道が無い)で手間取って予定より1時間近くも遅く登山口に立ったこと。そして夕方雷雨の可能性があるという事。これらが重なり撤退を早々に判断することになった。

 地形図を見ると岩も高低差も無い平凡な稜線であるが、この時期既に芽吹きが始まっており藪を漕ぎ続けるには時間と体力と根気が必要。やはり枯れ切った真冬に挑むのが適切と痛感したのである。


うつぼ沢出会いより出発 既に時間が押している


登り始めるとイワウチワの群生が


ピント合わなくって難しい!


途中カタクリも はずかしがり屋ばかりでちょっと残念


眺望の無い山頂はスルーして


次郎ブナ太郎ブナに向かうと伐採地


伐採地にもけなげに咲いている


ここで昼飯


火事で焼けたのか野焼きなのか?


八溝山が大きい


727mPを目指して


うーん。なかなかうるさい藪だな


次の伐採地 一時的に藪から解放されて軽快に進む


おぉ!こんなところにも ピンクが濃くてなかなか綺麗だ


踏み跡希薄な稜線にひっそりと咲く


藪は濃くなったり薄くなったりだが・・・

 今回はデジ一で撮影しているが、カメラへのダメージを考慮していると自由に動けない。カメラをザックにしまっていざ臨戦・・・気合を入れて進み始めるもあっけなく降参だ。
 撤退地点からのエスケープは東に降りれば林道に回収される。地形図を精査して目的の尾根を降下していくが、こちらも自然のままで楽ではない。先ほどの主稜線に比べれば幾らか穏やかであり下りということも手伝ってあっけなく林道へ接合することが出来た。
 あとはひたすら林道歩き。
 情報によると林道には小さな花達が沢山咲いているという。
 結局何種類も見つける事は出来なかったが、花オンチの自分もせめてにわか花ハンターになろうじゃないかと思いながら林道を進むのであった。


結局エスケープしてこの小尾根で林道を拾った


林道の途中で 花の名前は・・・うーーむ判らない(;´∀`)
追記)リンゴさんよりニリンソウと教えていただく


これはミツマタでしょうか


スミレ?

概略コースタイム

駐車地発(10:41)-向山(11:10)-花瓶山(12:27)-次郎ブナ(12:40)-太郎ブナ(12:48)-
昼食休憩-行動再開(13:21)-727mP手前(13:43)-伐採地(14:10)-撤退地点(14:41)-
林道接合(15:00)-駐車地着(15:49)

カシミール3Dデータ

沿面距離:11.4Km
所要時間:5時間8分

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花瓶山周回不発! への5件のフィードバック

  1. 野球親爺 のコメント:

    藪歩きお疲れさまでした。
    昨年は今回ほど藪はきつくなかったように思います。
    そのあたりを好き好んで歩く人はあまりいないでしょうから、徐々に藪は濃くなっていくのでしょうね。
    またそのうち偵察してみます。外出自粛が終わってからですけど。

    • まっちゃん のコメント:

      始めのうちは刈払いがあったので期待していたのですが、撤退地点でパタリと無くなって
      しまって、同時に自分の気力も途絶えてしまいました(;´∀`)

      丁度巻けない所だったのと、新芽を払うのに疲れちゃいました。
      林道歩きの時に傍目に見ると地形図の感じ以上のアップダウンがあって、
      自分の体力だと後半かなりバテそうな雰囲気はありました。
      やはり来年の真冬に再チャレンジしようと思います。

  2. リンゴ のコメント:

    おはようございます。
    花瓶山も久しく訪れていませんが、次郎ブナ付近はすっかり伐採されて眺めが良くなっているんですね。
    伐採によってイワウチワなどの山野草が減ってしまうのは寂しい気もしますが・・・
    下から3枚目の白い花はニリンソウです。まだ咲き始めのようですね。
    さて、栃木県も知事から不要不急の外出自粛要請が出ましたね。
    人口密度の高いところへ出向くのは当然かと思いますが、それ以外の静かな場所への散策は常識の範囲内と思ってます。
    新型コロナに関しては過剰反応のし過ぎとの声もありますが仕方がないですね。
    毎年のように猛威を振るうインフルエンザが横綱級とすると、新型コロナは幕下級らしいですよ。

    • まっちゃん のコメント:

      次郎ブナ付近の伐採地はイワウチワの群落地だったと聞きます。
      花を愛する人たちには痛手ですよね。

      ニリンソウ情報、ありがとうございます。早速加筆しておきました。
      花びらが一枚めくれているやつ撮ってしまったようで・・・
      こういう花なのかな?なんてお馬鹿な事を考えながらシャッター押してました。
      花の名前を覚えたくて安い植物図鑑を買ったのですが、布団に入って読んでると
      寝落ちすることが多くて、本当はやはりリンゴさんのような詳しい方と実際に
      歩きながら教わると覚えるのかもしれませんね。

    • まっちゃん のコメント:

      >新型コロナは幕下級

      大型新人、下剋上。
      ワクチンが出来る前に幕内にならないことを祈りたいですが、
      なにやら変化しつつあるという話もあって怖いことです。

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