-『GeoGraphica』+『カシミール3D』+『国土地院地図閲覧サービスデータ』にて作成-
※当コースはすべて一般登山道ではありません。参考にされる場合は自己責任でお願いします。
鶏鳴山の過去の記事
2016年12月17日 中山から鶏鳴山北尾根を登る
2010年12月12日 風雨雷山~笹目倉~鶏鳴山
2007年11月03日 静寂の鶏鳴山
奇しくも去年の同じ日に歩いた鶏鳴山だが、今市寄りの集落から詰めるルートを実は昨年のうちから考えていた。
心配なのは、鶏鳴山の直下の北側急斜面が雪が降ったあと凍結したら到底太刀打ちできそうもない点である。行くなら里に降雪が未だ無い今だろう。
最近はグーグルマップのストリートビューのおかげで、かなり奥まった所まで道路や周囲の様子がわかるので駐車地などの偵察が不要になった。ありがたい時代だ。今回もパソコンの下調べで情報を得ていた駐車地に車を止めて歩き出す。
車道を進み、白沢集落にかかる橋を渡るとすぐに封鎖されている林道があるがここは右の広い道を進む。やがて奥まった個所にある柏木集落に差し掛かる。袋小路のような集落だから滅多によそ者が入ることなどないだろう。此処から鶏鳴山を目指す者などまず居ない筈だから、気が付かれたら不審者扱いされかねない。足早に通り過ぎるべし。
予定していた林道の乗り換え地点から一旦登り始めるとすぐ上に別な作業道が走っていた。これを伝っていくとやがて行く先が谷に吸い込まれているの見て、ここより尾根に取り付く。
尾根上にはまた別な作業道が現れるがすぐに行き止まりとなり、いよいよ山道となる。序盤は日溜りの尾根歩き。ふかふかとした落ち葉が優しくて心も軽い。と思ったらちょっとした藪が出たり消えたりでアクセント。
604mPで一旦進路ミスをするも基本的に登り基調なので難しいところは無い。危険個所も特に無し。
840mPと、奥に並ぶ鶏鳴山が見える地点まで到達した。840mPは鶏鳴山の北ルートを考える場合の通過必須点であろう。明るい林を登り詰めた840mpに立てば、次なる眼前の鶏鳴山の姿が威圧的に迫ってくるのを見ると、改めて一年前の記憶が鮮やかに蘇ってくる。
こんな究極のバリエーションルートなのに相変わらずトラロープの存在も不思議だが、序盤こそ手にすることなく通過するも、終盤はの急登は落ち葉で足が滑って大いにお世話になる。カメラを出す事さえ忘れながらようやく登り切った。
この区間を難なく登られている諸兄の方々には笑われてしまうが、ロープ様様であった。
山頂へは行かずに石祠のあるところで日光連山をおかずにしばしランチタイムである。
食事中に登山者が一人通過していった。静かなものである。
下山は序盤を大いにロープに助けられながらの下り。日が差し込まない斜面だから、降雪後は絶対通過できないなぁと痛感しながら激下りをやり過ごすと、後は穏やかな落ち葉の明るい尾根歩きが楽しい。
いつもなら、こんなルートを歩く時は下山時に引き込まれやすい尾根にあたりをつけて注意しながら進むのだが、今回は去年同じ区間を一部歩いているという気の緩みから二か所針路ミス。一度目は中山周回ルートの尾根へ、そして僅か60mほど先でまた違う尾根に。いずれも正解尾根の入り口は地形図ではなんてことは無いのだが、現地は気を付けないと分かりづらいポイント。流れで歩いてしまうとまんまと引き込まれてしまう可能性の高い箇所だ。帰宅してGPSのトレースを見ると『やっぱりなぁ』と思った。やはり事前のチェックは万全に行わなければと反省する。
途中にポーチの落とし物あり。植林地の中には山仕事の人達が残した古い缶飲料やワンカップが半分土に埋もれていたりするのを見かけるが、明らかにここを通過したもの好きハイカーの落とし物であろう。
650mP手前より地図には実線の道が描かれているが、そんなものは何処にも見当たらない。航空測量で道と誤認したならば、よほど幅の広い防火帯になっていたのだろうか。今となってはその片鱗さえも見いだせない。
やがて鹿よけネットが出るようになると暫くはプチ藪となり素手で通過すると、ちょい痛藪。顔にも多少ビンタを喰らいながらもすぐに終了だ。
本日の最終ピークである622.8m三角点へ到着した。あたりを見渡しても標石は見当たらず、近くに622.6mの山名板が裏返しで落ちていたのでひっくり返して撮影。(何故か標高値が200m違っている)
国土地理院の基準点等成果サービスで調べてみると、点名『千本木』の三等三角点があるはずであるが、2009年12月28日の調査で亡失が確認されているようである。
距離的には後半の下山路が長いのは解っていたが、2か所の針路ミスの登り返しもあり正直もう下るだけだと思うと気が楽になった。まだ三時まえだというのに、既に光の量を落とした儚げな冬の日差しは植林地の中では一層頼りないもの。
脇からくる古いブル道と合流する。一旦尾根に取り付き直して進むも、先ほどのブル道と目的の針路は一致しているようで、ここはおとなしく道に沿う。終盤は大きく蛇行する道に別れを告げて適当に直滑降すると舗装林道へと飛び出した。
駐車地に戻る途中に勝善神と書かれた碑があった。何のことやらと帰宅してから調べると、”そうぜんしん”と読むらしく、馬の神を祀ったものらしい。その昔林業が盛んな頃、地図にあった謎の実線道で馬たちが木を降ろすのに活躍していた姿を想像すると今日の山もまた格別の思いである。
概略コースタイム
駐車地発(08:18)-作業道離脱(08:49)-604mP(09:09)-840mP(10:31)-鶏鳴山の石祠(11:18)-
昼食休憩-行動再開(12:00)-840mP(12:38)-650mP(13:59)-622.8m三角点(14:23)-ブル道合流(14:39)-
県道150線合流(15:04)-勝善神(15:21)-駐車地着(15:33)
カシミール3Dデータ
沿面距離:13.3Km
累積標高差:(±)1,246m
所要時間:7時間15分
※累積標高差は、『国土地理院基盤地図情報数値標高モデル10mメッシュデータ』よりカシミール3Dにて算出した値
里山地味尾根歩きを満喫されていますね。
自分も雪山ばかりでなくトレーニングを兼ねての里山歩きをしたいところですが、現在ネタ帳が真っ白・・・(^^;)
まっちゃんの様に自在に歩けたら楽しいだろうな。
気温も適度に低く、晴天が見込まれるこれからの時期の里山。
しばらくの間楽しんでいこうと思っています。
あ、でも白いお山も捨てがたいですが、本格的な所はちょっと無理
なので、今年もまたいつも通りのエリアで遊ぶことになりそうです。
おはようございます
”鶏鳴山”って懐かしい山名です 7年前に栃木百名山に
意欲が出始めた頃に登ったんですが
まっちゃんが景色をおかずに昼食した場所の写真は今だに
脳裏に焼き付いています
前後のコースは写真を見ても想い出しませんが、ケン坊が
当時歩いたコースとは全く別なんだと思います
当たり前ですね>笑< 相変わらず凄いですね~
初めて登ったのは9年前でガイドブックのコースでしたが、
当時は体力が全然なくて、山頂にヘロヘロになりながら到達した記憶があります。
鶏鳴山は会社の屋上から見ると、古賀志山の後ろに控えるどっしりした姿、
そして端正な錐形の笹目倉から延びる稜線も美しく、好きな山です。
いよいよ、まっちゃんさんの季節到来ですね。
マニアックなルートでまさにまっちゃんさんらしいお歩きです。
リンゴさん同様、ネタ切れでなかなか歩く所が思い浮かびません。
まっちゃんさんの過去記事を参考にしようかと思っております。
自分は冬場がメインの歩きなので、いくらかネタ帳も膨らんでいますが、
休みと天気がどこまでついてくるやら。
野球親爺さんに参考にされるなんて、お恥ずかしい限りです。
マイナーな所は確かに歩いてますが、あんまり大した所でもないので。
こんばんは!
ここは~・・・私が歩いたとき、林道が工事中で、登山口標識があるべきところに置いてなくて、プチ遭難しかけたところです。そのころGPSも持っていなくて・・・またリサーチ不足で雪があってって・・・思い出しました。
周回はしてませんけど。。。
正規登山道も序盤は林道歩きが長かった記憶が。
今回のルートは超マイナーバリエーションルートですが、
一年ぶりにこんな歩きに復帰出来て楽しかったです。
現在、ネタ帳は結構ストックがあるし、この季節は仕事も比較的余裕なので
冬枯れの里山をまた歩きたいと思ってます。