病気ネタとそして再び静岡へ向けて

 今年に入ってから潰瘍性大腸炎の調子が思わしくなかった。
 三月になるといよいよ不調も極まるようになり、市販の下痢止めを常用しながらなんとか日々の生活を維持するまでになってしまった。
 もっとも、その間もスポーツクラブや山には下痢止めを懐に忍ばせながら行っていた。にっちもさっちもいかない状況では無かったのが判断を遅らせたのは言うまでもない。

 完治方法が見つかっていない病気だから一生付き合っていかなければならない。寛解(症状の無い状態)を保つ為に処方されていた座薬も三年目にしていよいよ効き目が無くなってきたのか?漠然と未来に惨憺たる思いを浮かべた。

 救いは命に係わる病気ではないということだ。この病気で大腸ガンに発展する可能性は僅かながらあるそうだが、最低でも年に一回は大腸内視鏡検査をやるので早期発見の可能性が高いところは頼もしい。
 ちなみに昨年は同じ病院で胃カメラもやったので、食道から肛門に至るまで全てチェック済という事になる。若い頃は考えられなかったが、歳を重ねるとこんな事がまるで勲章のように積み重ねられていくという事実が面白くも悲しい。

 担当医に不調を訴えると、半年前の大腸内視鏡検査では直腸より上部に炎症が見られなかったので現在使用している座薬で効果が出ない筈は無い。とりあえず過敏性下痢の薬を出しておきましょうということになった。

 服用して数日、症状が改善したのかどうかよく解らない日々、そんなある日突然今までに経験したことの無いような痛みと出血に見舞われた。しかたがないので止瀉薬で急をしのぎ、後日再度医者に症状を訴えると「では半年早いですが検査してみましょう」という事になった。

 四回目の検査だから流れは把握しているも、やはり検査前の下剤飲み地獄(前回検査時の記事参照)は辛い。これがなきゃ検査も楽勝なんだけどね。

 で、結果はやはり第二段階へ。つまり、肛門の上部だけだった炎症(直腸炎型)が左側大腸炎型へ進行。座薬が効いているお陰で直腸は綺麗になっているが、左側上部が現在活動中のようである。枕元のモニタで検査中に見たリアルタイム映像では何が何やらよく解らなかったが、後で説明の時に貰ったプリントアウトを見ると、なるほどはっきりとしている。

 「リアルダ」という2016年末に承認されてから日の浅い飲み薬を処方された。薬価はなかなかのお値段だが効き目は実に素晴らしく、一週間後には快調時の80%近くまで復調。
 そして現在三週間近く経過するが、最悪期には一日20回くらいトイレに籠っていたのが何と一日一回から二回、痛みも出血も皆無、ようやく人並みに暮らせるようになってきた。

 薬もそうだが、今回かなり痛い目に遭って食べ物もいろいろと気を付けるようになった。まず腹八分目(というか現在六分目くらい)の励行、脂っこいものはなるべく少なく、生野菜は極力避ける、よく噛んで時間をかけてゆっくりと食べる、不用意に冷たいものを一気に飲まない等々。

 酒はもともと週末のみで焼酎か泡盛ロックが多くても二杯くらいがほとんど、ワインの時は料理が美味しいと家内と一緒に一本空けるといった程度であった。だが、最悪期を迎えてからは流石に飲む自信そのものが喪失されてしまった。だが、やはり喉元過ぎればなんとやらで先週はビールとワインを軽く一杯程度を楽しんだが、今のところ変調は無さそうである。まぁ、こちらもほどほどにした方が良いのは間違いない。

 もともと肉類は殆ど食べないので、こうなるといよいよ精進料理的な食事になりがちだが、家内がいろいろと工夫をしてくれているお陰でなんとか栄養も偏らずに済んでいる。

 薬と食事で元気が出てきたことだし、昨年の緊急事態宣言で断念した4月~5月の車中泊の旅。今年は病気で駄目なのかと落ち込んだものの、ドーピングでほぼ日常の体を取り戻しつつある。さぁがっつりと行くぞぉ(ただし食事は自重しながらネ)。


 だが、今年の伏魔殿の存在はこの時点で知る由も無し。このくだりは二つあとの記事で発表予定!

 と、長々と前置きしたが、要は体が効くうちにやりたいことやっちゃえというのがプータロー人生のコンセプトである。
 そんな訳でやってきたのは静岡県は箱根である。箱根といえば秋の伊豆半島で最終日に泊まった『箱根ビジターセンター』が思い出されるが、静岡への旅初日の目的地はまさにここ。芦ノ湖周辺を散策してみたかったのだ。


箱根の主峰群を仰ぎ見ながら車は高度を上げていく 今回の旅はどんな景色が見られるだろうと胸躍る


箱根ビジターセンターから芦ノ湖へと散策開始 花は少ないが、唯一ツツジが綺麗


初めて芦ノ湖の湖畔へと踏み出す 湖岸を吹く風は未だ冷たく春浅し


終盤の桜だが、午後の光を受けて美しい


湖尻水門側から見る駒ケ岳、特徴的な外観の冠ヶ岳


真向いは上二子山


見慣れた中禅寺湖とは一味違う風景だ


ビジターセンターまで戻り 反対側にある子供広場を散策 電波塔のあるのは丸岳だろう



乙女峠から富士山の雄姿を期待したが雲隠れ 残念

カテゴリー: 車中泊の旅 パーマリンク

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