はやりの病 コロナじゃないよ

 潰瘍性大腸炎。

 某元首相の引退で最近話題にのぼり世間の記憶にも新しい。
 安倍さんは十代の頃からというから筋金入りだが、自分は58歳の時に発病。若い時の発病率が高いこの病気としては極めておくてである。

 潰瘍性大腸炎は一度かかると根治方法が無く、対象療法としての投薬を続けなければならない。薬で一旦症状が軽くなる、もしくは無くなる(寛解という)が、ここで薬をやめたり少なくするとやがて再び症状が悪化(再燃という)するという厄介な病である。

 症状がひどい人は日常生活もままならず、最悪は大腸の切除に至るらしい。自分の場合は直腸型(肛門付近のみ)という軽度の型であり、コンスタントに座薬を使うことで特に辛い症状や生活上の制約も無い日々を過ごすことが出来た。
 ところが、今年の6月頃から軽い下痢が続くようになった。いわゆる再燃である。

 市販の止瀉薬に頼るも、連用となると副作用も気になる。発病当時は毎日処方の座薬も半年後からは二日に一度となり、その後良好な経過をたどって再燃に至った経緯を考えると、座薬を毎日に変えるという自己判断は間違えなかろう。

 改善は徐々に見られた。薬が切れる頃の通院で症状を訴えると座薬プラス整腸剤という処方になった。
 整腸剤自体はかなりポピュラーな薬で、本当にこんなので良くなるのかしらと疑いながら服用するも徐々に効果が感じられるようになった。やはり中を観るのが一番ということで、「去年は11月だったので少し早いですが今年も検査しましょう」ということになった。

 大腸内視鏡検査はこれで三回目となる。検査自体は軽い麻酔をして行うので苦痛は全く無い。少し意識がぼんやりするが、リアルタイムで自分の腸内をモニタする余裕もある。 ちなみに前回の検査時はポリープ切除も同時に行ったのだが、カメラの先端から投げ縄のようにワイヤが出てきてぽちっとやった後に血がにじみ出てくる仔細を見た時は、我が体内で行われている『事件』を映像を通して体感出来ることに不思議な感動さえ感じることが出来た。
 余談だが、胃カメラを過去に口から2回鼻から2回経験している。最後に鼻から行ったこの病院が一番楽だったので心理的にも信頼感がある。

 で、結果だが、
 自覚症状とは裏腹に悪化は見られないとのこと。
 まずは安心。

 病は気からというが、結果を聞いたら腸に感じる重たさが幾らか軽くなったような気もする。
 考えようによっては年に一回大腸をくまなくチェックされるので『大腸がん』の早期発見の可能性も高い。

 もう一つの持病。こちらはもうすぐ10年選手だが、『前立腺肥大症』も軽微なれどほぼ終身投薬中。やはり年に一回は血液検査で『前立腺がん』を調べることが出来る。

 一病息災ということわざがある。せめて、”二病息災”でいてくれればまだ安心ではあるのだが。
 若い頃は何をやってもどんな生活をしても病気なぞかからないと鼻息の荒かった自分も、やはり老いには勝てぬということを悟りつつある昨今である。


このキットと半日格闘する


2リットルの水と並べるとサイズ感が解ると思う

 キットに途中まで水と追加の下剤(小瓶)を入れて良くシェイク。そのあと満タンまで水を入れると2ℓの下剤の出来あがり。あとはこいつをひたすら飲んでいく。

 味のほうは超不味いスポーツドリンクといえば大体の想像がつくと思う。
 20分かけて400ml飲んだ後にインターバルでお茶200mlだが、このお茶がさっぱりしていて幸せタイム。
 しかし再び不味い下剤ドリンクタイムに突入する。

 通常の生活でもコップから水分を摂るのは暑い時期でも400mlあるかないかの自分としては、まず総量3リットルを2時間半で摂取するという地獄。鼻をつまみたくなるほどの不味さとの闘い。いやぁホント辛いよ。


下剤2リットルとお茶1リットルへの挑戦

 検査室の前で同じ検査をする人と話をしたところ、早い人は下剤を飲み始めて一時間位で”開通”が始まるというが、自分は過去二回もスロースタートで「このまま出なかったらどうしよう」と焦りだす11時頃に無事開通となる。後は五分に一度トイレに駆け込み、やがて”飲んだらすぐ出る”直結トンネル状態となっていく。最後のほうは固形物もすっかり無くなり”検査に好ましい状態”を迎え、満を持して病院へ向かうのである。


スケージュール表 かくの如し キッチリ12時まで勤め上げました(´Д`)

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