-『GeoGraphica』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成-
三本槍岳の過去の記事
2017年09月09日 リハビリの三本槍
2012年08月31日 鏡ヶ沼から須立山と三本槍岳
関連山行
2015年02月21日 無風快晴、山頂までノートレース 会心の赤面山
前日のてんくら(天気とくらす)予報A判定。
標高2000mの風は10m以内。天気は晴れ。
そしてSCW予報のデータもそれを裏打ちしている。
もうこれは行くしかないでしょう!
ということで念願の三本槍。
Mtジーンズのゴンドラ使いで楽しちゃったけど、まずはデビューが叶った。
今回の山行は駐車場代とゴンドラ代がかかるので、自分的には幾分バブリーである。倹約を旨とし(笑)往復の車は下道を行くこととし、その分は中高年が得意技の早起きでリカバリ。
予定通り8時少し前にMtジーンズスキー場の駐車場に着けば、既にかなり大量の車が押し寄せており皆さん続々と準備を整えゴンドラとリフトの乗り場へ向かっている。
これは出遅れては大変と自分も支度を急ぎ、チケットの購入、登山届の提出と忙しく、普段の山行ではありえない状態にいささか面食らう。
ゴンドラは8時半から運転開始ということなので20分ほど列に並んだが、スキースノボの方々の中にあって登山者はかなりアウェーな存在である。ようやく登りのゴンドラに収まるまで、自分以外の登山者は一名を見たのみ。あまり歩く人はいないのかなかとも思ったが、いくら減少したとはいえスキースノボ人口と登山人口との比を考え、かつここがスキー場であるならば至極当然のことであろう。
指示に従い定員のゴンドラに乗る。ザックを背負ったまま、しかも背面にはスノーシューがくくりつけてあり、乗り込んだ瞬間に失敗した!と実感。座席の後ろによりかかる事が出来ずに変な角度の前かがみがキツイのだ。前に座った方、御免なさい。不自然な姿勢で貴方に迫っていた中年オヤジは自分です( ;∀;)相手が男性じゃなかったら『事案発生』になりかねない。ヒヤヒヤものだったのだよ。
ゴンドラ山頂駅でスキーな方々と別れを告げ、しばし積雪の林道歩き、そして展望台からいよいよ山道へと進む。
雪は締まっており歩きやすい。念の為にチェーンスパイクを履くと快調に進むことが出来る。
チェーンスパイクは先週の社山もこれ一つで歩き通せたが、ピッケルを持って滑落に備えなければならないような急峻なところでなければ殆ど行けるような気がする。ゴムが劣化して切れたりすると一瞬で機能しなくなるのでこれ一つというのはリスキーだが、他に何か一つ持っていけば充分だと思うのだ。今回はスノーシューを背負ってきたのでアイゼンは置いて来た。
まぁ逆に言えば雲龍渓谷参りのようなシチュエーションを除けばアイゼンが無いと歩けない場所は、自分の力量からして元来手に負えないと認識するほうが正しいのかもしれない。
無雪期の中の大倉尾根が絶景だったのは記憶に新しいが、白きその風景は美しいの一言である。欲を言えば、やはり今年の特徴である雪の少なさが残念ではある。
しかし、しかしである。
この風の無さはどうだ。そして天気の良さは。
気温とて、暑いのは嫌だが極寒も嫌だ(我儘な奴)。
今日は登る汗に一枚また一枚と薄着になり、フリースいっちょの里山歩き並みの軽装である。
おかげでザックは脱いだものでパンパンになっちまった。
なだらかと言えばなだらかな中の大倉尾根も、第一の目標点であるスダレ山に向けて斜度が上がっていく。こうして写真でみるとなんてことは無いように見えるが、行程が丸見え故に案外きつく感じるのだ。実際には大した距離と標高差ではないのだけれど。
ようやくスダレ山を通過すると暫くは雪がまったく無い岩交じりの場所となる。風が強くて雪が付かないのか、或いは地熱が高くて雪が溶けるのかは不明。暫く進むとまた雪が増えてくる。
平坦エリアで千々に乱れた足跡を適当に追っていくと時々踏み抜くようになる。何度か膝まで潜りながらもようやく締まった急斜面のトレースに辿り着けば、あとはひたすら直登直登。霧降のゲレンデ跡程はインパクトが無いが、積雪期ならではの登りが楽しい。
立派な海老の尻尾もさることながら、今日の天気の良さったらどうだろう
いい加減直登でアゴガ上がってきた頃、山頂へ到着!
三本槍岳は過去2回とも好天で登ることが出来たが、今回の良いコンディションに改めて感謝。
先着の人も後着の人も山頂滞在時間が短く景色を眺めてすぐ下山してしまう。山頂は風が強くてそれどころじゃないだろうと行動食のみと考えている人が多いのだろう。いつもの風の強い状況を考慮すれば妥当な考えだが、今日の自分は確信犯で『絶対山頂で飯食べるぞ』と意気込んできたのだ。
まったく無風というわけでもないので、山頂の東側の低い所にいつもの雪上マット(小さなレジャーシートと大きなゴミ袋で作ったマット)を設営{敷いただけともいうが}し、お湯を沸かす。
こんなところでよく食事するなぁという、好奇な目も多かったが、こちらへ降りてきて弁当を広げるランチ仲間が一人また一人と増えていく。皆さん奇跡的な今日のこの状況を楽しまれているようだった。
コーヒーを飲みながらもう一度ゆっくりと景色を堪能し、さぁ、ゆるゆると下って行きましょう。同じルートを往復する時は積極的に帰りの景色を楽しまないと損。
この地点の通過のみ少し緊張 左に滑落注意! 落ちると止まらないかも( ゚Д゚)
前回、初秋のこのルートを歩いた時のダイナミックな眺望に感動した記憶が蘇るも、こうして白い季節の素晴らしさに更に感動することの出来た中の大倉尾根。そして、北温泉から登ってきた時に単なる分岐点でしかなかった中大倉山の山名板を見て、いつもの里山に戻ってきたような気持にもなるのであった。
ゴンドラとかリフトとかの類で下りに乗るのは筑波山以来かな。
次々とゲレンデを目指して上がっていくスキーヤー達を傍目に、一人、貸し切りの箱で下っていく。想像以上の上出来コンディションで楽しめた今日一日に対する喜びと感謝が改めてこみあげてくるのであった。
下りのゴンドラに乗るのはめったに無いが、これはこれで楽しめる
概略コースタイム
ゴンドラ山頂駅発(08:40)-1462mP展望台(09:00)-スダレ山(10:31)-三本槍岳(11:13)-
昼食休憩-行動再開(11:58)-スダレ山(12:45)-1462mP展望台(13:43)-ゴンドラ山頂駅着(13:55)
カシミール3Dデータ
沿面距離:9.0Km
所要時間:5時間15分
私はお隣の赤面山でした。
朝、Mt.ジーンズスキー場の前を通過しましたが、雪の少なさに愕然!
平年の1ヶ月後の風景を見ている様でした。
それでもこれだけの好条件でしたから、久しぶりに気持ちよく歩く事が出来ましたね。
今シーズンの雪遊びは呆気なく終わってしまいそうです。
リンゴさんもほぼ同じエリアでしたね。
雪は少なかったですが、三倉山への稜線を見るとたんまりあるので、
やはりこの場所が降雪の分かれ目なんでしょうね。
何はともあれ風が無くて晴れ、というのが自分は一番有難かったです。
パウダースノーの霧降を歩けなかったのが今年は心残りですが、
また来年に期待です。
この季節の三本槍岳は初めてでしたか。
雪は少ないといってもいい眺めですね。
まっちゃんさんに触発されて明日あたり行ってみようかと思います。
スダレ山への登り、きついですよね。
次回は野球親爺さんのようにバリエーションルートで中の大倉尾根に取り付こうと思っていますが、
今回はお初ということで偵察も兼ねてゴンドラ使いでした。
今年は雪遊びは不発でしたが、県外遠征も時間的体力的に厳しいので自分はシーズン終了です。