18日、19日の二日間で群馬の温泉にて骨休み。
行先は車中泊でも過去二回訪れたことのある「相間川温泉」だ。いわゆる観光地の温泉とは一線を画し、泉質は極めて突出した感のある塩化物強塩温泉。強烈な入り心地で満足感が高い。7分以上入る場合は一旦出て休憩してから入ってくれと注意書きが張られている。また、体調不良者と飲酒後は入浴を控えて欲しいともある。それほどに強烈な温泉故に車中泊の時は長湯を避けていた。寒さも染み入る冬真っ只中。この強烈な温泉を心ゆくまで家内と楽しもうと思い、宿泊の予約を取ったのだ。
特に観光の予定がある訳ではないが、往路で黒川の白鳥飛来地に寄り道した。以前写真を撮った時に比べると明らかに白鳥の数が少ない。バズーカ砲の超望遠レンズを付けたカメラが三脚に並んでていたが、皆さん談笑するだけで全く撮影するそぶりも無し。飛び立つ姿のシャッターチャンス待ちか、あるいはいずこから戻って来る群れを待っているのか。いずれにせよ日差しがもう少し高くならないと逆光で撮影は難しいだろう。今日は望遠レンズを持ってこなかったので早々に撮影を終了した。
望遠端140mm(35mm換算210mm)+トリミングでこれが限界
延々と下道を走り、次の立ち寄り地は「少林山 達磨寺」。付近にある「民芸レストラン 西邑」で食事をする。食べログの点数はさほどではなかったが、値段の割には内容が良いコスパの良い店だ。昼時という事もあり地元の常連さんで賑わっていた。
高崎は達磨で有名だ。中でもよく知られる達磨寺。境内はどこを見ても達磨だらけ。娘が5月に二人目の出産予定で、これで孫が四人となる。人間は生きていればその命の限りは神も仏も知る所ではない。定められた運命があるのだ。だがせめて小さな家族が無事この世に生を受けて健やかに育って欲しいと願うもの。常日頃信仰や神頼みと縁遠い自分だが、それでもちょっと小ぶりのダルマを一体買い求めた。
そして、目的の温泉は・・・
一回目は時間少なめにして露天風呂で体を冷やしながら早めに切り上げて部屋で休憩。二回目は7分リミットの壁を越えて頑張った。なんだたいした事ないじゃないかとと思って部屋に戻ると、全力疾走後のようにお湯疲れで撃沈。家内も同じだったようで夕食前の時間から二人で高いびきの昼寝となった。夕食に頼む酒も少し減らして(あまり)酔わないようにして、なおかつ慎重に一時間程さましてから再度お湯を堪能。翌朝も6時前に起きて朝食前に二度入浴という、いつもの貪欲な温泉三昧となったのである。
翌日は天気が好転して青空が映える倉渕の里。まばゆい光の中、榛名湖に登り上がり伊香保温泉へと抜けてから宇都宮に戻る。
伊香保温泉では保科美術館で時間をつぶす。美術館については全く語る事が出来ない自分ではあるが、伊香保では有名な竹久夢二の作品を核に各作家の作品が展示されていた。ただ、平日は入館者が少ないせいか空調が停まっていて、所々に置かれた大ぶりな石油ファンヒーターだけではとても広い館内を温めるには至らない。合間にストーブで温まりながらの鑑賞であった。
最後の訪問地は「佛光山法水寺」だ。この寺は以前から通りかかった時にいつも気になっていた。日本に古来からある仏閣や仏像には年代の重みや渋みがあるものだが、臨済宗のこのお寺は台湾が総本山のようですべてがキラキラと艶やかで日本の古いものと対局的な雰囲気がある。黄檗宗は元来そういった派手なものらしいがそこに新しさが加わって余計にピカピカ感が溢れているお寺だ。
平日とはいえちらほら参観者が見られるも、高い確率でおそらく台湾の方らしい家族連れやカップルのようだ。各ポイントに配置された案内役のからし色の法衣をまとった尼僧も、挨拶を交わす言葉から日本人ではないように感じた。
伊香保にある絢爛豪華な法水寺を訪れた 随所に小坊主の石像が可愛い
とにかくすべてが新しくてキンピカ 時代を経た侘びさびとはまったく異なる世界
昼食は寺内の「ベジカフェ 滴水坊」で肉を使わない精進軽食をいただく
豊富な資金力でこの広大な伽藍を構築した事を考えるといささか新興宗教とオーバーラップする部分もあるが、オープンな雰囲気は訪問者の足取りを軽くするのではと思う。何よりも秀逸なのは抜けの良い180度展望だ。上越国境、谷側連峰、近くの小野子山、子持山、武尊山、そして赤城山。贅沢な眺望を登山することなく楽しめるこの寺は登山者なら一度は訪れても損の無い場所である事間違い無しだ。
撮影使用機材
・NIKON Z50
・NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
一昨年の夏、榛名山に登った帰りにその辺を通り掛かりましたが、凄く目立っていた寺院に目が留まりました。
それが法水寺だったのですね。
どこかの新興宗教かと思いましたよ(笑)
寺院からの眺望も良く、これは1度訪れてみる価値ありですね。
黄檗宗とはいえ、佛光山は台湾が本部の世界組織で初代当主が1967年に興した新しい宗教団体のようです。
世界各地に似たような寺院伽藍を持っているのでかなりお金がありそうなところを見ると、やはり新興宗教っぽい感じは否めませんよね。
見学は無料で入信勧誘も無い(^^;ので景色を楽しむなら、なかなか良いスポットであるのは間違いありません。