-『GeoGraphica』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成-
懸案の山登り。梅雨入り前の最後の山は谷川岳である。標高は2000mに届かないが新潟と群馬の県境に位置し、日本海側と太平洋側の気候を分けている山でもある。ロッククライミングでは危険な印象が先行するが、今回歩いた天神尾根ルートは文明の利器であるロープウェイを利用する事により標高差700m程度の登山になるので一気にハードルが下がる。また登山者の多さ故に道の整備もしっかりしている。従って自分のようなヘロヘロシニアでも安心して登る事が出来る山岳なのだ。
ロープウェイの営業は8時からなのでそれに間に合うように珍しく高速代を自分に奢る。早いもので自宅から休憩込でも2時間ちょっとで着いてしまった。水上がこんなに近かったとは。下道区間は自宅から鹿沼ICと水上ICから土合口までの僅かなので高速のメリットを最大限に享受できる。高速代に続きロープウェイの往復乗車券3000円。駐車場代500円も財布から消えた。自分的には結構バブリーな登山だ。
この時期の天気予報は猫の目のようにくるくると変わる。幾つかの天気情報ソースを見比べて素人判断で天気図とも睨めっこしている自分だ。課金している登山天気予報をProコースにすると10日先まで見ることが出来るというが、先ほど見た情報が数時間後にガラッと変わるんでは10日先どころの話では無い(笑) そんなわけで散々やきもきした末の登山である。
本格的なシーズンイン前の平日だからなのか。登山者の姿もまばら。3分間隔で発車のロープウェイのゴンドラはあわや独りぼっちか、自分ともう一人だけ。前後に並ぶ人も無かった。一番混むスキーシーズンの様子が想像できないような光景だ。
残雪区間はネットの記録で見ていたので一応チェーンスパイクを持参。先行者がツボ足で登っていたが途中で足を滑らせていたのを見たので自分はチェーンスパイクを装着して進む。キックステップで行けば使わなくてもなんとかなりそうな感じだ。下山時は付けていても滑る場所があった。もっともここは滑落してもすぐに雪の無い箇所になるので大した事は無さそうだが安全に越した事はない。
ガスに包まれた肩の小屋より進みトマの耳に到着 下界は好天、されど遠望効かず
トマノ耳には三角点は無いが、標準的な三角点標石の縦横倍の大きさの石あり
なかなかの切り立った尾根道だが無雪期は落ちる事はまずないだろう
オキノ耳とトマノ耳でしばらく粘ってガスが晴れるのを待ったがミラクルは起きず。肩の小屋に向けて降り始めると徐々に新潟側の眺望が開け、俎嵓とオジカ沢ノ頭の雄姿、そして谷川主稜線もガスの中からその雄大な姿を現す。山頂での留飲を下げるが如く小屋前で二回目の昼食休憩。思う存分景色を楽しんだ。周りを見ると同じような心持の登山者も少なくなさそうだった。
肩の小屋から 左の俎嵓が超カッコいい 右のオジカ沢ノ頭もなかなか
オジカ沢ノ頭 あそこまでなら自分でも行けそうだ 奥の万太郎山、仙ノ倉山は遥か彼方
笠ヶ岳、朝日岳、白毛門トリオもスッキリ 谷川岳の展望台、白毛門は候補入りだな
概略コースタイム
天神平発(08:55)-熊沢穴避難小屋(09:41)-肩の小屋(11:02)-トマノ耳(11:12)-昼食休憩一回目-
行動再開(11:52)-オキノ耳(11:28)-トマノ耳(12:14)-肩の小屋(12:25)-昼食休憩二回目-
行動再開(12:47)-熊沢穴避難小屋(13:48)-天神平着(14:31)
カシミール3Dデータ
沿面距離:7.5Km
所要時間:5時間36分(ガス抜け期待の為通常の2/3程度のペース+休憩時間多め)
撮影使用機材
・NIKON D5600
・AF-P DX NIKKOR 18-55mm 1:3.5-5.6G VR
・AF-S DX NIKKOR 18-140mm 1:3.5-5.6G ED VR