-『GeoGraphica』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成-
群馬県の中央部に位置する山といえば赤城山と榛名山はあまりにも有名だが、共に独立山塊である子持山と小野子山(小野子山、中ノ岳、十二ケ岳 通称小野子三山)も忘れてはいけないと自分は思う。
先般歩いた榛名山方面からは、どこからでも子持山と小野子山の山姿を見ることが出来る。また、前橋から北に車を進める場合、左の榛名山、右の赤城山、とりわけ正面に大きい子持山といった感じで印象に深い。また、成層火山として顕著な地形を成しており、遠目に見る分には穏やかだが筋肉質な岩峰の山という特徴がある。
群馬遠征では子持山と小野子山を二日に分けて連登する考えであった。ルートにもよるが、そこそこ体力も必要な雰囲気があったのと、天候と日程を鑑み今回は子持山のみで小野子山は宿題とすることにした。
周回の起点となる五号橋駐車場へ停める 先発は県外ナンバーの一台のみ 下山時にはまだ車があった
しばし林道を進むも周囲は既に荒々しい岩が剥きだしになっている
登山口から先に進むとまず衝立のように垂直に切り立った屏風岩の基部に着く。小さな鳥居があり、役行者の像があると言われているが確認できず。屏風岩に登るルートもあったが、事前情報を充分に得ていなかった為リスキーなのでパス。
谷を詰め切り、ようやく尾根に登り上げると下の方へ向かう「展望岩」の道標に従い突端の岩場へ。
振り返ると「どーん」と獅子岩の巨大な姿を目の当たりにして度肝を抜かれた。なかなかの迫力だ。
展望岩からは白い武尊山、南側も手前に遮るもの無くスッキリと見渡せる好眺望ポイントだ。
登り切ったか?と思ったら最後は頑丈な鉄梯子が出てきた。カメラをザックにしまい慎重に登っていくとそこが獅子岩の頂部であった。
獅子岩から降りて子持山方面へ向かい高度を上げる 後方の獅子岩 右端に富士山が写りこんできた
周回の中間点である柳木ヶ峰からしばらく穏やかな道が続くが、最後に再び岩交じりの箇所を登りつくすとようやく山頂へ到着。先着2組と、道標整備中の方々数名、北側の小峠から登ってきた単独者も加わり賑やかな山頂である。
眺望は獅子岩で見られなかった北側が樹に邪魔されてスッキリしないのが若干残念であったが、獅子岩では安心して休憩することは出来なかったのでゆっくり腰を降ろしてパンを齧った。
十二山神の向こうに赤城山 十二ケ岳との関係 十二の神との関係や如何に 興味深いところだ
大タルミまでの転げ落ちるような急な下りをやり過ごす この後は新緑溢れる優しい尾根道が続く
「ユーモラス」と漏れなく案内されている牛十二の石祠 作者はどんな気持ちでこれを造ったのだろうね
下草の緑も眩しい 日光山系じゃ鹿にみんな食べられてしまうのでお目にかかれない
後半はよくある感じの尾根歩きとなったが、圧倒的な緑の多さ、そして終盤はツツジが色を添える歩きとなり変化を楽しむことが出来た。だが、前半の歩きが想像以上にハードだったこと、そして、ここのところ幾らか気温が上昇してきているが故に水の消費量が増えており、今回も500mlのペットボトル二本目に突入(自分的には飲みすぎ)。いわゆる”飲み疲れ症状”が思いのほか下山のスピードを落とした。理想は気温10度以下の行動なんだけど贅沢も行っていられない。人一倍日差しが恋しいのに直射日光に晒されて歩くのは嫌という超わがままハイカーな自分である。
五号橋より少し走った場所にある子持神社に立ち寄ってみた ここも人家より離れた山奥といえよう
脇に道標あり 参道としての登山道はここより4Km以上かけて行く
これが正しき登山口 襟を正してここから登るのもよいかもしれない
立派な能の舞台がある こんな山奥なのによく清められた気品ある境内だ
概略コースタイム
五号橋駐車場発(08:55)-屏風岩下(09:09)-展望岩(09:57)-獅子岩(10:21)-柳木ヶ峯(11:02)-
子持山(11:22)-柳木ヶ峯(11:54)-大タルミ(12:14)-牛十二(12:27)-浅間山(12:56)-五号橋駐車場着(13:58)
カシミール3Dデータ
沿面距離:7.9Km
所要時間:5時間3分