浅間山三昧


-『GeoGraphica』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成-

 群馬の旅第二弾。今回の行程の本命は浅間山の姿を間近に見ることの出来る二座を巡る山歩き。
 一座目は群馬県側の浅間隠山、そして二座目は浅間山から僅か4Km未満に位置する小浅間山に登る。小浅間山は長野県側へ少し入った場所の山となる。浅間山をクリアに見てみたいという思いから、天気予報数種類を精査に次ぐ精査の上27日の決行と決めた。

 結論からすると首尾は上々。
 360度に近い眺望の浅間隠山、迫りくる浅間山のまさに展望台ともいえる小浅間山、この二座を好天のもと堪能することが出来た。

 草津の民宿を早朝に出発する。
 宿泊客は数人だが、いずれも仕事でこの地を訪れている人達のようで、彼らにとってはまだ早すぎるこの時間に物音を立てて迷惑にならないかと気を揉む。
 前日にあらかた荷物の準備は済ませているが、シェーバーの音などが結構響くのではと思いそそくさと出発した。

 温泉街からも草津白根山の大きな姿を仰ぎ見ることは出来るが、車で少し走ると堂々とした山の全容を望むことが出来るようになっていく。嗚呼、この山もそのうちに登らなければ、と思わせるに充分な貫禄である。
 そして、地元の人達が敬愛してやまないもう一つの山、浅間山も走るほどにその姿が大きく堂々と見えるようになってくるのだ。 

(注意)この後、浅間山の写真多数掲載となります(;^ω^)


草津白根山の大きな山容に感動 登ってみたい山だ


移動中に見る浅間山の雄姿 地元の人達にとって誇りある風景と言って良いのだろう


登山口駐車場に一番乗り もう一台の方は通りかかりのトイレ休憩中


ここよりスタート

 登山道は流石に一流どころと言える立派な道が続く。
 全行程において危険個所はまったく無い。


手作り道標に味があるね


裏を見ると・・・ サマンサなんて、「奥様は魔女」を観た世代?


樹間越に、右側が浅間隠山


明るい登山道が心地よい


北軽井沢方面分岐 登山道はよく整備されており迷う所は無い

 樹林帯を過ぎて背の低い灌木帯、やがて笹が出てくると左右の眺望が開けてくる。山頂への期待に胸が高鳴りビクトリーロードの最後の登りももどかしい。


山頂直下のビクトリーロード


そして山頂へ 思い描いていた好天の元、絶景が待ち受けていた


直線にして南方約120km先の富士山


信越国境の山並 山座同定が出来ればよいのだが、ただただ美しさに感動


こちらは北東から東側の眺望 一つの山頂から東西両方の贅沢な眺望が楽しめる


上越国境


我らが栃木の白根山


少しカメラを下に振るとまた違った感じになる


そして、榛名山塊 先週登った相馬山の特徴的な姿


南側 このギザギザは妙義山かな


さぁ、下山しよう


駐車地に戻ると平日なのに大盛況

 浅間隠山から小浅間山登山口までは車で20分強の移動となる。
 駐車場から僅かに戻った所にある二度上峠は、車道から少し高い場所まで車で入ることが出来る。ここから浅間山をバッグに車の写真を撮る事が出来るようになっている。代車なのが超残念だが、記念に自分も一枚撮らせていただいた。


二度上峠は道路から撮影ポイントまで車で登れる 代車なのが残念

 さて、本日の二座目は小浅間山。浅間山の展望台としてはこれほど至近距離にあって手軽に登れる山は無いだろう。
 火口から4km以上離れると原則安全ということらしいが、今回のルートでは火口からの最短距離が3.3kmまでと迫る。木曽御嶽山の噴火の事も考えると百パーセントの安全は無い。しかも噴火警戒レベル2が発令中だから、緊張感をもって入山し、噴煙が少しでも多くなったら警戒放送を待たずに脱兎の如く下山すべしと心に深く念じながら歩き始める。


小浅間山は噴火警戒レベル2の登山となる


火口から一番近い登山道の箇所は約3.3kmとなる


序盤は穏やかな林の中の一本道


突き当たると一番浅間山火口から近い地点へ そこから反転して砂礫帯を登る


ぐんぐん高度を上げ、振り返ると絶景


ざくざくと登り詰めると・・・


東峰へ到着

 三角点を確認しないとどうにも落ち着かない性分故に、GPSを見ながらその方角へ足を進める。山頂一帯は広大な平坦地が続き、東峰、三角点峰、西峰と三つ目状態になっている。地味な三角点峰へは訪れる人も少ないようだが、ここからも浅間山の雄姿を望むことは出来る。


三角点は訪れる人も少なくひっそりとしている 板も何も無いので見つけるのに手間取った


三角点峰からの浅間山 手前の木(西峰の手前)が若干煩いがその分風がいくらか遮られたのでここで昼食とした

 三角点峰から西へ僅かに進む。そこだけが砂礫が無い草木の生える砂漠のオアシスのような不思議なエリア。そこをあっという間に過ぎると次に拡がる風景は西峰である。三つのピークのうち最も浅間山に近い場所に位置するだけあり、一層迫力を感じる。


そして最後に西峰へ 三つのピークの中ではここが一番浅間山に近い


アップ


鬼押し出し方面へ流れる溶岩


信越国境の山並


今は入山規制で歩く人も無い登山道


延々と砂礫帯を上へと延びる道


さようなら浅間山 そして小浅間山

 下りは砂礫に足を取られて何度か尻もちをつきながら降りていった。往路で気になった火山観測施設が視野に入ってくる。観測の最前線であり、登山者はここから先は入山規制対象となる。看板の立入禁止の文字が鮮やかだ。


火山観測施設


火口より3.3km地点 噴煙でも上がれば走って逃げなければならない距離だ


浅間山への登山道は閉鎖されている 立入禁止の言葉の重みが違う


無事下山を終了 登山口脇にある東大地震研究所


小浅間山の東面を仰ぎ見る

 本日のミッション終了!
 あとはのんびりと泊地の伊香保温泉へ向けてドライブとなるが、立ち寄り地として八ッ場ダムを予定していた。

 道の駅 八ッ場ふるさと館で休憩をすると、殆ど円柱といった体裁の岩峰が目に入った。
 実は遠くからでもその特徴的な外観が気にはなっていたのだが、道の駅にあった案内板でその正体を知ることが出来た。
 文字通り丸く岩で囲われた山城跡という事らしい。確かに守るには堅いが、攻めに出るのも難しく、第一籠るにしても補給に困るだろうにといろいろ思いを巡らせてしまう異様な姿だ。


遠くからでも特徴的な外観で異彩を放つ丸岩 道の駅 八ッ場ふるさと館より


そして八ッ場ダムへ立ち寄った


完成の報道も記憶に新しい ぴかぴかの出来立てダムだ


「うひょー ○○がしゃーしゃーするね」って子供の頃言わなかった


廃線利用の自転車型トロッコの八ッ場ダム駅が真下にある


ダムから奇岩、丸岩方面の風景 夕方の光が満ちてきた

概略コースタイム

<浅間隠山>
浅間隠山駐車場発(07:13)-北軽井沢分岐(07:38)-浅間隠山(08:24)-休憩-行動再開(08:43)-北軽井沢分岐(09:14)-
浅間隠山駐車場着(09:41)
<小浅間山>
小浅間山駐車地発(10:19)-砂礫帯へ(10:56)-東峰(11:12)-三角点峰(11:16)-昼食休憩-行動再開(11:44)-
西峰(11:49)-火山観測施設(12:08)-小浅間山駐車地着(12:30)

カシミール3Dデータ

<浅間隠山>
沿面距離:4.7Km 所要2時間28分

<小浅間山>
沿面距離:4.4Km 所要時間:2時間11分

カテゴリー: 群馬県の山, 長野県の山 パーマリンク

浅間山三昧 への2件のフィードバック

  1. リンゴ のコメント:

    浅間山の絶景眺望を巡る2座、好天の下で満喫する事が出来ましたね。
    浅間山は富士山同様にどこから眺めても存在感のある雄大な山容。
    間近に見るとその迫力も一層際立った事でしょう。
    まっちゃんの次なる山旅は何処へ?
    自分が自由の身になるのはあと1年後なので、それまでに参考にしながらも楽しみにしています。

    • まっちゃん のコメント:

      富士山でも浅間山でもやはり大きな山は迫力ありますね。

      富士山は登る気になれない、浅間山は登れない(山頂は不可能)ということで、
      対象にはなりませんが、可能性のある山を眺めてそこを目指して登るというのもやってみたいです。

      自分の旅はつまみ食い的&行き当たりばったり的な要素があるので参考になるかどうかはわかりませんが、今後も継続していきます。目下、車が修理中で車中泊が出来ないのが残念無念。

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