二日目は韓国の新幹線、KTXに乗車して釜山往復をします。ソウル釜山間は約420Km、片道2時間40分ほどの鉄道旅行となります。宇都宮から新幹線に乗って盛岡にいくような感じでしょうか。
運行最高速度が300Km/hに達するとはいえ、線路の関係で低速で走る区間もあるのでそれほど速いとはいえませんが、韓国の誇る高速鉄道と言えましょう。
三度目の訪韓になると地下鉄での移動も大分慣れたものですが、ハングルシャワーの中で行き先と地上への出口には相変わらず注意が必要。乗降の時はいつも真剣に案内板を読んでいました。漢字と英語表記が混ざっていると安心なのですが、ハングルだけの場合でも落ち着けば読み取ることが出来るのが前二回の訪韓と大きな違いです。
以前は自動販売機か窓口で切符を買って乗車していましたが、今回は一回用交通カードを購入しなければ乗車出来なくなっていました。「複数回用」の交通カードは以前からありましたが、一回乗車するだけでもカード代+料金を自販機で払わなければなりません。外国人旅行者や滅多に地下鉄に乗らない人には面倒ですが、カード代の500ウォン(約50円)は払い戻し機に入れると返金され、カードもリサイクルされるというなかなか優れたシステムです。
昨晩偵察済なのでスムースにソウル駅へ到着。8時半のKTXに乗車予定ですが、一時間近く早く着いたのでこれも予定通りで駅ビルで食事をとりました。今日は日本では体育の日で休日ですが、韓国は月曜の朝。さぞかし人混みで溢れているだろうと想像していましたが、思ったより人が少なく拍子抜けです。日本との時差が設定されていないけれど、やはり確実に経度が西なぶん約1時間近くは朝が遅いような気がします。すると、通勤が始まるのが8時過ぎくらいなのかなぁ。真偽は定かではありません。
(朝のソウル駅 動画)
ソウル駅は採光された天井で素晴らしい開放感。KTXのホームは面白いことに改札が無く、切符を買わなくても電車の中まで入れます。実際に乗車すると車掌が巡回してきて手元の端末に照らしあわせてキセルをチェックするといった仕組みのようです。
ホームと列車の間の隙間が異様に広いのが日本ではあり得ませんが、もともとヨーロッパ仕様の列車をそのまま使用しているということで、成る程言われて見ればホームも列車も全てそんな雰囲気が漂っています。実際の列車のイメージは日本の在来線の特急クラスのように感じました。車内もほぼ同じような感じです。
(ソウル駅を出発するときの動画)
ちなみにKTXの切符購入は、
1.窓口で直接
2.駅の端末で(クレジットカードのみ)
3.KOREAILのサイト
で
のいずれかになります。どの方法でも日本語は使えず、韓国語か英語のみの対応です。最近は日本語が使える端末機が設置されたという情報もありましたが、見かけることは出来ませんでした。今回我が家はKOREAILのサイトで予約してソウル駅窓口で発券してもらいました。
金額はソウル釜山間が乗車券と指定席特急券で片道53,300ウォン(約5,300円)ですから、新幹線と比べるとかなり割安感はあります。
車両は揺れも少なく、概ね快適です。楽しみにしていた車窓の風景は、日本のように短距離であらゆる地形が出現するということが無く、沿線の山岳地帯も総じて標高500m程度にとどまり、延々と同じ風景が続きます。流石に2時間以上も同じ景色が続くと食傷気味になりました。
乗客の大部分は出張のサラリーマンやそれに類する人達なのは新幹線と変わりありません。
老若男女、老いも若きもスマホの普及率が高いのは流石にIT大国ですね。日本ではあり得ないほどの年齢のおじさんおばさんでもサクサクスマホを使っている光景は至るところで見られました。電車に乗ると皆スマホいじりに熱心なこと。
日本では電車やバスなどの公共エリアでの携帯の使用は控えるような風潮が常識ですが、韓国ではそういったことは全くおかまい無し。大きな着信音量で元気に「ヨボセヨー」と電話に出る。KTX車内だけじゃなくて地下鉄でもどこでもそうです。おおらかといおうかなんと言おうか。恥もてらいも無い(それを恥ずかしいと思うのは日本人だけかもね)そんな彼らを見ていると微笑ましくもあります。
釜山駅もソウル駅を模したようなガラス張りの明るい駅舎です。ガラス張りが近代化の象徴化どうかはわかりませんが、外に一歩出て見ると何故かソウルとひと味違った空気を感じました。何が違うのか言葉では説明出来ないのですが、決定的に違うと感覚的に感じました。このあと街中を歩いてその感覚がより一層鮮明になっていきます。
釜山駅から地下鉄1号線に乗りチャガルチ駅へ。釜山の地下鉄は従来の券売機スタイル。何故かホッとします。
チャガルチ駅から地上に出て市場方面の案内に従って歩いて行くと、
おぉ!これは凄い。凄いことになっているぞ。むせるような生臭い魚の匂いと路地の喧騒。
日本でも道路に市を広げている光景は場所によっては見られるでしょうが、規模から何からして全然違います。ホントはもっとガンガン写真を撮りたかったのですが、韓国人は案外被写体になるのを嫌がるので、自分の写真では雰囲気の何十分の一も伝わっていないのが残念です。
目立つのは銀色に鈍く光る太刀魚。見たことのない魚や貝もたくさん。これだけお店があって売り切れるのかなと要らぬん心配をしちゃいました。
海沿いに面したこれまたガラス張りのビル、屋内市場であるチャガルチ市場に入ると延々と見渡す限りの魚魚魚。我々を日本人と見ると猛烈な売り込みのアタックの嵐。
ここで好きな魚を選んで刺し身にして貰うというのもアリなようですが、結局割高になることもあるらしく、ビギナーな我々は二階の食堂を目指します。
二階でも熱烈な呼び込みがお出向え。釜山は下関からフェリーでやってくる日本人が多いせいか、日本人の顔がお札に見えるようです。実際我々も言葉巧みに注文を取られて結構な出費となりましたが、釜山で刺し身を食べたいという夢は叶ったのでよしとしましょう。吸盤がもぞもぞ動いているセンナクチ(タコノ刺し身){動画}も食べられて満足満足。口の中であちこち吸い付くところがなんとも諧謔味。それにしてもやはり白身魚の刺し身はコチュジャンで食べるよりわさびと醤油だよなぁ。日本人としては(笑)
皿をすっかり平らげ、マッコリも一本開いてすっかりほろ酔い気分。財布は軽くなったが重くなったお腹を抱え、腹ごなしの釜山観光へ繰り出します。
釜山タワーに登ると、密集した釜山の街並みを見下ろすことが出来ます。碁盤目のような眼下の裏通りの一本一本にエネルギシュな路上マーケットが展開されていることを考えるとそれだけで目が廻りそうです。
釜山タワーのある龍頭山公園から西側の市場に向かってみます。写真(下、中)の場所で動画を撮ってみました。
刺激的な市場通りを抜け釜山駅より帰路のKTXへ乗り込みます。
昼飯をたらふく食べたので晩飯はククス(にゅうめんのような麺)にしようかと家内と話していたのに、結局ビビンバとチゲ鍋にソジュ(韓国焼酎)を一本付けちゃいました。
注文するときにチゲ ”と” ビビンバを~って頼んだらチゲ鍋が二つでてきちゃった。注文をとったアジュマ(おばさん)には”と”がトゥル(韓国語で二つ)に聞こえたみたいでした。日本語がカタコトで喋れるアジュマだったのでこちらも油断していましたが、慌ててチゲは”ハナ”(一つ)といって下げて貰いました。アジュマ ミアネー(おばさんごめんなさい)って言い添えて。
こんばんは
動画まで付いて豪華な記事になってますね(拍手)
ソウル駅から車窓の風景
もう少しビデオの時間が長ければ、私が住んでた街も写ったかも??
ソウル駅から地下鉄で、4つ目だったか?
その位のロケーションだったものですから(笑)
釜山の光景も、懐かしさ感じました。(観光で行っただけですけど)
そして、うちもチャガルチ市場には行ったのですが
釜山駅前でタクシーの運転手と交渉
一日借りきって観光したので
チャガルチ市場では、一緒に魚を見てもらって
それで選んで、2Fで食べました。
でも、、、たしかに、、、今から思うと割高で、、、処理された可能性ありですね。
(運転手さんのお昼代も出しましたし、、、汗)
それと、センナクチ、、、コン様の大好物でした。わたしも嫌いじゃなかったですが。
口のなかで、吸い付かれるので、ちょっと難儀しますよね~~~
あ、、、そして
お刺身ですが
わたしも、ワサビ醤油派
でも、、、コン様は、、、
「韓国のお刺身はコチュジャン付けて、葉っぱを巻いて食べる方が美味しい」と言います。
*書ききれないので、、、コメのその2で、、、、
葉っぱの上にコチュジャン塗ってその上に刺し身を置いて巻いて食べればオイシイオイイシイってアジュマが解説してくれましたが、うーーーん刺し身の味がしないじゃん。というのが正直な感想でした。
刺し身に対する考え方が根本的に違うのだなと思いました。
でも、生きがよくて刺し身は美味しかったです。
センナクチ、最高でした。日本でも居酒屋なんかであれを出せば結構売れるんじゃないかなぁと思いましたよ。
コメントその2
実は私、街の風景を撮ってたら
屋台から怖そうな(若いけど)お兄さんが出てきて
「何撮ってんだ」とクレームを付けられたことがあります
そのときは
日本人で、観光で来てますと
しどろもどろの韓国語でこたえるのが精一杯
ちょっと焦ったんです(汗)
たしかに、韓国は写真は注意が必要ですよね。
『業務連絡』
すき家で「チャプチェ牛丼」発売中
あ、、、
でも、、、肉だから、NGですね、、、(失礼しました)
ちゃんと話せて、はじめから撮影を許して貰えればきっと韓国人は明るい笑顔を返してくれるんじゃないかと思いますが、なかなか難しいですよねぇ。
嫌日感情の濃い人もいるでしょうし、確かに注意が必要ですね。
こんばんは。
ケン坊は訪韓したことがないのでなかなか理解できず、最後まで
辿り着きませんでした(途中下車が多く)>笑<
文化の違いなんでしょうか? 改札口がないというのはね~?
それとハングル文字が読めるなんて凄いですね~
また韓国慣れしていて行動がテキパキとできるまっちゃんには
尊敬いや畏敬の念さえ覚えます...あぁ~ 神様仏様!
まっちゃんのレポを読んでるだけで目が回りそうです>笑<
やはりケン坊は国内のほうが安心して旅行できます...
(↑貧乏人の言い訳です)
記事がかなり自己満足になっているので、途中下車はまったく気にしません。全然OKですよ。
三日目にも書きましたが、普通の観光客じゃやらないルートで行動しているので、さながら「登山道は右と左に別れる」箇所で、真ん中の薮を突っ切って行くような旅行でしたから(^_^)
どんな国でもお金出してツアーで行けば安心安全な旅行が出来ますが、一度目はともかく二回目以降はせっかくの海外旅行ですから、安全な範囲内で自主性を持って行動したいと思っています。
改札口が無いのはKTX(新幹線)だけのようです。初めは自動改札機があったらいですが、故障が多くて結局車内チェックにしちゃったそうです。
地下鉄の自動改札もたまに故障するみたいで、家内も一度出られずに往生していたらおじさんが飛んできて対処してくれました。ITはハイテクな国ですが、いい加減というか合理的といいましょうか、なんとかしちゃうところもあって、やはり緻密な日本人目線から見ると違和感も感じます。
もっとも、日本人が細かすぎると言ったほうが正解かもですね。
行動は決してテキパキしてないですよ。
地下鉄の駅ではいつも周りをキョロキョロ、たまに乗り口を間違えて反対側にいってしまいそうになったり、とにかく気苦労で大変でしたが、でもこれがまた楽しくて > Mですね。