東武線でGo!


-『GeoGraphica』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成-
※172m三角点と浅間山北尾根は一般登山道ではありません。参考にされる場合は自己責任でお願いします。

諏訪岳の過去の記事
    2013年04月28日  諏訪岳

 唐沢山と諏訪岳の間の縦走は以前から歩き残しとしてネタ帳に長らく眠っていた。
 最近リンゴさんが唐沢山から諏訪岳の往復を歩いた記事を見て後追いをさせていただいた次第だ。

 今回は、京路戸公園に車を置き、諏訪岳より唐沢山へ進み、更に南下をし東武佐野線の堀米駅に到達。
 電車で多田駅まで戻り京路戸公園まで歩いて戻り車を回収するというプランだ。

 諏訪岳へのアプローチは2013年に歩いた時、下山に使った北尾根から西尾根に乗り換え189mP経由のルートを使う予定であった。
 だが、現地に着くと周囲は大規模な工事中で立ち入る隙が無い。
 駐車場から真北に進み189mPへの尾根に乗るのだが、既に立派な舗装路が出来ていてそれも伐採作業中につき進入禁止となっている。
 ガードマンが進入者に目を光らせているし、目指す方向は重機が何台もエンジン音を唸らせて作業中。とても入っていくことは出来ない。

 ならばと189mPを諦めて直接北尾根に裏口入学・・・と思って進んでみると、
 目の前に荒涼とした工事現場が拡がり、あちこちに重機や作業関係の車、作業員の姿も多数が散らばっているではないか。これは進入したら直ちに捕まってしまうレベルだな。(汗)


目指す北尾根へは近づく術無し

 しかたなく、仕切り直しで京路戸峠経由で諏訪岳を目指すが、序盤の静かな山道の左右からも重機の働く轟音が響き渡る。
 駐車場付近で見た工事の掲示板によると、どうやらメガソーラーを建設しているらしく、エリアの片隅には既にソーラーパネルが設置されいる箇所もあった。この広大な山肌すべてに展開するとなると、メガどころかギガとかテラなんて言葉のほうが相応しいんじゃないかと思われる。

 脱炭素社会の実現に対する一つの解なのだが、ちょっと複雑な気持ちだな。この光景をすべてソーラーパネルが埋め尽くすとなると、恐らく自分が今まで見た中で最大の発電所になるだろう。その完成した姿を見たくもあり見たくも無しである。


結局京路戸峠からの諏訪岳ピストンとなった


眼下のメガソーラー工事現場 写っているのほんの一部

 京路戸峠峠へ戻り、気を取り直して南進するルートは関東ふれあいの道である。よく整備されていて迷うような場所や危険な箇所も皆無だ。
 所々ある小ピークはことごとく巻道があり、道標に従うと基本的に巻道を選択することになるが、実は丹念に小ピークを拾っていくと山名板を見ることが出来るようだ。今回は先が長いので基本的に巻道利用で省エネ進行。


関東ふれあいの道 ギョギョギョの階段お出ましだ


近くに電波塔があるが故に電線もある立派な道 関係車両の轍もある

 いくら効率良くと言ったってやはり三角点は外せない。
 290.4m三角点の高鳥屋には4,000回登頂の板が掛かっていた。毎日登っても10年以上かかるのだから凄いものだ。


290.4m三角点の高鳥屋 290.3mと書かれていたのは何故?


点名の板もついている


南進するルートからは特に西側に眺望が開けることが多い

 唐沢山を通過。相変らず猫達が幅を利かせていた。エサをあげている人を囲っている猫達がなんともほのぼのとしている。


唐沢山の猫たち

 駐車場から歩いてくる人の流れの中では、汗臭い山支度は似合わない。早々に天狗岩を後にした。
 天狗岩の奥の急斜面を降りると鏡岩で一旦車道に合わせるが、すぐにハイキングコースへ入りほっと一息だ。


天狗岩よりこれから超えるピークを眺める 手前から権現堂と飯守山


鏡岩前にあるルートマップ


くねくねとした道が唐沢山へ登っていく


見晴小屋(権現堂) 今は小屋のようなものは無かった

 午前中は雲で太陽が陰っていた時間帯も多かった。だが正午前からしっかり日差しを受けることが出来るようになった代わりに幾らか西風が強くなってきた。見晴小屋は名前の通り眺望が拡がりベンチもあり格好の昼食ポイントに思えたが、いささか寒風に吹かれながら食事するのも憚れる。一つ先のピーク、飯守山に立つと西風が遮られていたのでここでザックを降ろした。

 景色は良く無いが、南に面した日溜りのなかのんびりとした時間を過ごす。背後を空身で通り過ぎるハイカー一名。区間を切れば手頃な散歩コースになるのだろう。


案内板では飯盛山だったが、板は飯”守”山となっていた 文字通りここで食事とした

 岡崎山から降りると基本的に後は車道歩きのみとなってしまうのだが、やはり三角点は外せない。地図で見込んでいた地点から取り付くと、どうやらこちらは踏み跡も道型も無し。序盤は小藪が煩かったが、登るにしたがい岩交じりのすっきりしたルートが明瞭になってくる。


登山道を離れ、172m三角点を目指す


山名板は無かったがやはり点名の板はあった


三角点の様子

 172m三角点を後にして最後のピークは浅間山。
 グーグルマップには浅間山ハイキングコースという記載がありこれを進んでみる。
 だが、山の北面を廻りこむばかりで登っていく様子は全く無い。先が見えなくなってきた頃丁度良い感じの尾根形を見たのでそこへ取り付く。
 先ほどの172m三角点に比べると幾らか藪も濃いが、この落葉の季節、標高差60m程度だからさほどきつくも無いのだ


浅間山北尾根の藪を詰めていく

 山頂の立派な石祠の裏口にジャストミート。今日の最終ピークに到着だ。眺望はなかなか秀逸。ここまで来て良かった。


浅間山の石祠より後方は唐沢山


ノートあり 地元の人達に愛されている様子がうかがえる


筑波山と手前の荒々しい採石の山々


冠雪は恐らく赤城山だと思う


こちらは男体山方面


南西へ下る参道 清々しい開放感だ 大きな釜はおたきあげの釜


遠く首都圏の高層ビル


県南から見る本家浅間山はいつも神々しい


山頂を後にする


電車道のような真っすぐな下り


先ほど登った172m三角点


ひとしきり下ると鳥居があった 下界と袂を分つが如く凛としている


立派な手すりが造られている


参道(登山)口


山頂にあった巨大な火釜の謎が解けた


下り切った所にある小梥(こまつ)神社


由緒ある御神楽が奉納されるらしい


住宅地から見る浅間山 まさに裏山といった趣

 電車の本数が限られているが、時間に追われるも嫌だしここまでのんびりと歩いて来た。だが時計を見ると14時20分に間に合いそう。これを逃すと一時間後だ。にわかに現実に引き戻されて欲を出す。ラストは小走りで堀米駅のホームに立つと、そこに電車が滑り込んできた。


東武佐野線の堀米駅で車中の人となる

概略コースタイム

京路戸公園駐車場発(08:49)-北尾根断念(08:58)-京路戸峠ルート登山口(09:11)-京路戸峠(09:28)-
諏訪岳(09:45)-京路戸峠(10:06)-電波塔(10:39)-高鳥屋(10:52)-唐沢山(11:23)-天狗岩(11:30)-
権現堂(11:46)-飯守山(11:56)-昼食休憩-行動再会(12:26)-岡崎山(12:35)-172m三角点(13:00)-
浅間山(13:22)-小梥神社(13:42)-堀米駅着(14:12)-田沼行に乗車(14:20)-

多田駅発(14:31)-京路戸公園駐車場着(14:56)

カシミール3Dデータ

沿面距離:13.7Km
所要時間:6時間7分

カテゴリー: 県南・両毛の山 パーマリンク

東武線でGo! への2件のフィードバック

  1. リンゴ のコメント:

    天狗岩から南のコースは後で知りましたが、これなら唐沢山アルプス?を踏破した感がありますね。
    機会があれば後追いさせて頂きます。

    • まっちゃん のコメント:

      気温の低い時期限定ですが、ちょっとした距離を歩くこういったルートも良いものですね。
      今回、諏訪岳と唐沢山間の幾つかの小ピークを割愛しちゃいましたが、そのうち丹念に踏みに行きたいものです。

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