-『GeoGraphica』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成-
白根隠山の過去の記事
2016年05月29日 いやはや、実に遠かった錫ヶ岳
関連山行
2011年10月09日 白根山から金精峠周回
来週には関東地方も梅雨入りするらしい。すっかり気温が上がってしまった最近だから低い山は暑くて耐えられないだろう。ならばと未だ気温が低そうな奥日光を目指す事にした。
湯ノ湖を目指して走っていると中禅寺湖に浮かぶガス。社山っていつ見ても画になるなぁと思う。思わず車を止めてカメラを出してしまう。そんな素敵な山だ。
今日は初めての湯元からのルート。歩き始めた頃は、「こんなに長い距離、こんなにある標高差を登るなんて鉄人では?」と思っていたが、本日とうとうその鉄人の領域に足を踏み込むのだ。{超大袈裟御免}(笑)
遮るものの無いスキー場内をトボトボ歩いていく。気温は低いが直射日光が厳しくて暑い!そう、冬の薄暗い針葉樹林の中を徘徊するのを得意とする自分にはちと陽光が眩しすぎるぜ。
それにしてもスキー場自体も懐かしいものだ。一番左奥にある第四リフトは現在はやっていないようだが、昔おのれの足前もわきまえずにゲレンデトップに立った時の深く後悔したことが懐かしい。下の緩やかなゲレンデは子供達を連れて遊びに来たのもまた懐かしいものだ。
ま、何はともあれ暑いのは事実で、早く樹林へ早く樹林へとぶつぶつ言いながらようやく登山口へと到着した。
歩き始めると枯れ沢沿いに付いた道は案外荒れているも途中に豪華な道標あり。栃木県最高峰への道しるべだから奢っているのかな。
だが、それとは裏腹に登山道のほうは痛みが激しくて、それを避ける為に新たな道が出来てしまって複数ルートの道型が形成されている。まぁそれだけ歩く人が多いということなのだろう。
標高1950mあたりでシャクナゲの群落に迎えられた。若干期待はしていたものの、なかなかの見ごたえに嬉しさ隠せずに登っていく。まだまだ急登だが頑張るべし。
外山の肩に上り詰めると急登はおしまい。あとは天狗平の直前を除けばのんびりとした山道になる。再びのシャクナゲが嬉しいもの。
前白根山の少し手前でミネザクラが咲いていた。こちらは全くの予想外なので超ラッキー。というか、自分の乏しい知識の中ではミネザクラって那須しか無かったのだ。
やはり外山肩までの急登区間はじんわりと効いてきたようで足取り軽く・・・とはいかず、それでも白錫尾根に入ると元気が戻ってきた気がする。幸いな事に行く先に人の影無し。この爽快な稜線を一人占め出来るというわけだ。うっしっし。
早い時間だが、此処で食事をする為に今日は山に入ったのだから、雄大な白根山を眺めながらコーヒーまでを美味しく堪能することが出来た。
すると、後続の単独者一名。菅沼から入って白根山を越えて来た埼玉の方。喧噪の白根山頂のみならず、静かなこちら側も気に入ってもらえた様子である。
相変わらず遠い錫ヶ岳。スキー場から谷詰めのルートも最近は有名らしくYAMAPには登山道として記されているとか。錫ヶ岳の山頂は眺望が殆ど無いのでピークハントなら最短のルートだろうが、やはり遠い錫ヶ岳を感じるなら白錫尾根だよね。なんて言いながらもあの長く辛い歩きはもう御免である(笑)
来し方にまた一人やってくる姿が見られた。自分はもう充分に静かな山頂を楽しませてもらったのでおいとまとしましょう。
来た時は誰も居なかった前白根山は沢山のハイカーで埋め尽くされており、声高な話が遠くまで響いている。とても山頂に寄る気持ちにはなれないので登り返しで疲れた足をひきずりながらも先を急いだ。
僅かな標高差なれど、疲れが溜まってきた足腰には厳しい五色山への登り。山頂では白根隠山でご一緒した方と再び出会う。菅沼に戻る彼とは今度こそ本当にさようなら。
国境平へ向けて下っていくとすぐにちらほら残雪が出るようになってきた。こんなに日差しがあってもやはり北斜面は多く残っているものらしい。おまけに溶けつつある雪水が登山道を濡らしてぬかるんでいるので注意が必要。こんな所で転んだらズボンが泥まみれになるのは必至。ある意味、今日のルートでは最難所だったかもしれない。
国境平まで降りてきればもう安心。あとは尾根筋で下っていくだけだなと思いきや。しばし笹薮と戯れタイム。道型は笹の下にしっかりとしているのだが、腰丈、時には首まで。先が見通せない下りはちょっと気疲れもする。時折薄い所、まったく無い所もあったが延々一時間はお付き合いしただろうか。これは登りじゃ使いたくないルートだね。ダニにこそやられなかったが、これを書いている今日現在(5日)、腹周りなどに虫に食われた湿疹数か所あり。ちょっと油断したかな。
ようやく笹薮から解放されたのは尾根から東北東に向けて進路を変えた急降下である。スキー場からの登りもそうだったが、荒れた感じがするのが共通点。深い段差を下っていくのは、フィールドアスレチックみたいで元気なうちはよいかもしれないが、疲れが溜まった終盤の老体にはなかなか堪える作業だ。
最後はここでフィニッシュ スキー場側と比べるとひっそりとしていて好印象
概略コースタイム
駐車場(06:22)-登山口(06:53)-外山の肩(08:16)-天狗平(08:50)-前白根山(09:21)-避難小屋分岐(09:36)-
廃観測小屋(09:42)-白根隠山(10:14)-食事休憩-行動再開(11:05)-前白根山手前(11:52)-
五色山(12:27)-国境平(12:56)-駐車場着(14:48)
カシミール3Dデータ
沿面距離:13.5Km
累積標高差:(±)1,431m
所要時間:8時間26分
※累積標高差は、『国土地理院基盤地図情報数値標高モデル5mメッシュデータ』よりカシミール3Dにて算出した値
2年前の秋に湯元から白根隠山まで歩きましたが、私の場合はピストンでした。
国境平から先は笹薮が半端なく厄介そうですね。
それにしても白根隠山までの静かな尾根歩き、疲れも吹き飛ぶ大展望と爽快さは堪りません。
再訪したくなりました。
今回、湯元から白根山エリア初体験でしたが、
スキー場からのあの登り。なかなか堪えますね。
でも、念願かなって歩けたので今回は満足です。
そして・・・
久々に月曜火曜と筋肉痛のお土産付きでした(笑)
爽快な歩きを堪能されたようで、羨ましいですね。
白根隠山は錫ヶ岳よりも標高は高いのに地形図には名前もなく、不遇な感じの山で、単なる通過点にしかすぎないと思う人もいるかもしれませんが、個人的には好きな山です。
ここを目指して歩くというのも乙な感じでいいですね。
写真を拝見してあの稜線を実際に歩いたような感覚になりました。
ありがとうございました。
実は計画ではお隣の白檜岳までピストンして白根隠で食事という予定だったんですが、
スキー場から外山の肩までの登りですっかり疲れてしまって、白檜岳を見て戦意喪失。
というか、笹原に覆われて眺望の良くないお隣よりも、ダイナミックなこちらで良いやぁ。
ってな感じでした。
錫ヶ岳は遠くなりにけりです。
こんばんは!
白根隠山からの360度の景色はいいですよね~!
奥白根の賑わいが、また隠山でのひとりを一層なんとも言えないものにする~・・・って私の感想ですけど
今度は積雪期に湯元からですね。
国境平~湯元は、未だ歩いたことがないでのす。やっぱ藪ですね。。。
白根隠山。いいですよね。
積雪期に是非訪れたい場所ナンバー1ですが、
湯元からのあの急登。果たして自分の脚力で到達できるかどうか自信無しです。
でも一度はチャレンジしてみたいものです。
こんばんは
やはり人間って健康が一番なんですよね まっちゃんのレポみて
スタート台に立てないだな~としみじみと思いましたよ
歩けるかどうかは別にして、健康じゃないと何事も始まらない!
それにしても今年はまっちゃんの山行は順調に続いてますね
仕事が忙しい中、合間を縫って着実に歩かれていて凄いな~
地図だけ見ると白根山まで行ければ隠山まで行けそうな?
山はそんな甘くは無いのかもですが...
でも栃百の”錫か岳”はその先だからヤッパ無理ですね>笑<
定年後の最大の資産は健康・・・と思って暮らしているのですが、
サラリーマンやっているとやはり色んな面で不健康な事が多いです。
いろいろやっているお陰で大きな故障はありませんが、微細な所はあちこち
ガタが来ていて改善も望めないのはやはり年齢のせいです。
医者に行っても”加齢ですね”の一言で済まされるのにも流石に慣れてきましたが、
まぁなんとか大過なく歳をとって楽しく山を歩ければと思っています。
白根隠山は道もしっかりしていて危険個所は皆無。前白根からはさほど上り下りも
無いので、ご考察の通り白根山に登るなら同じ位の負荷で行って来れると思います。
機会がありましたら是非お勧めです。一味違った”白根山”を味わえますよ。