-『GeoGraphica』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成-
奥久慈の紅葉の素晴らしさはネットでも良く目にする。僅か30秒程度であったが、TVで紅葉真っ盛りと報道されていたのを見て、これならばハズレも無かろうと踏んで出かける事にした。
ルートは竜神吊橋下から亀ヶ淵までは散策紅葉狩りコース。流石にこれだけでは宇都宮から2時間もかけて行くのに勿体無いので、近くの明山へ寄り道して登山気分を味わい、帰路も武生山の三角点を踏む周回をすることにした。
天気予報の晴れもどこへやら、前日の雨をしっとりと含み、気温が高めなのも相まって深く霧が支配する竜神峡。8時には既に駐車場にありつくも、ガス晴れ待ちで一時間ほど車内で時間を潰す。
だが、待てどもあまり状況は改善しない。今日もまた駄目かぁと流石に落胆を隠せずに支度を始めた。
亀ヶ淵までの序盤はひたすら舗装路歩きである。車両は進入禁止の遊歩道であるが、流石に山歩きをしに来た身にはいささか退屈・・・まぁ、今日はガスにけぶる風景を楽しみながら歩くのも一興じゃないか。
峡谷辿るこの道のお陰でやすやすと竜神峡にアクセス出来るが、周囲の山肌は鋭く切り立ち、道路が無かった時代はさぞや深山幽谷の趣であったことは想像に難くない。ガスに包まれた山肌を見ていると、いつ竜神が現れてもおかしくないようなそんな気分になってくるものだ。
やがて舗装路の終端である亀ヶ淵へ着いた。先行の4人組が丁度渡渉をしているところであった。散策の人はここでUターンとなる。
自分も後に続き登山道へ入ると、いきなりの急登開始だ。今までの平坦歩きから開放された途端、息が上がるし汗も一気に流れ出る。
奥へ奥へと向かう道は踏み跡もテープもあって迷うことは無いが、沢筋を進み、切れ落ちた沢沿いを歩くと、たっぷりと水を含んだ地面が滑りやすくてなかなか気が抜けない。道標は立派だが、初心者向きで無いかもしれない。
途中でようやく日が差し掛けてきたので、内心期待して踏んだ山頂はご覧の通りガスの中である。狭い山頂は亀ヶ淵で先行渡渉していた4人組に譲るようにして、手早く行動食のみで山頂を辞した。
篭岩方面へ向かうルートの尾根が落葉していてなかなか良い感じだ。こちらの縦走路は評判が良いようで、来年は是非訪れてみたいものである。
一旦亀ヶ淵まで戻り、此処より北に向かい武生山を目指す。写真を数枚撮って全部ボツだったが、登り始めの沢を囲む岩群がなかなか迫力だ。上から見ていると所々にある黒々とした深みに吸い込まれてしまうような錯覚を感じる。竜神峡の瀞に日がな踊る竜達のねぐらのような沢を後にしてこれまた辛い急登に汗を流す。
やがて上が明るくなり飛び出した所は・・・車道。茨城の山はこれがちょっとがっかりなのだが、それだけ地面の凹凸が激しい地形である証拠なのだろう。考えて見れば亀ヶ淵の標高は約170m。明山までの標高差は287mとなる。向かう武生山の山頂もほぼ明山と同じなのだから、亀ヶ淵を起点として同じ高さの二つの山に登ったようなものである。
武生山の三角点はガイド本で紹介していなかったが、大汗をかいて亀ヶ淵から標高を上げてここまで来ておきながら三角点を踏まずに帰るわけにもいかないだろう。
武生林道を進み右手の石鳥居を見送る。目の前に駐めた車から若いカップルが降り、手をつないで神社へと向かう。何を願いに行ったのだろうか。
朝からずっと不機嫌だった空にようやく青空が戻ってきた。山名は全く解らないが、奥久慈のさほどは高くはないが案外厳しいであろう峰々が遠く連なる。そんな小さな里の風景に良く似合う空。これで後半の歩きは少しは期待できるかな?地図とGPSを頼りに進むと、どうやら切り通しの頂部左手に三角点はありそうだ。
切り通しのへりを進むと通せんぼの藪。少し進むと藪の中には道形がはっきりとある。進むほどに藪が薄くなり、やがて三角点に到達。本日の二座目は周囲の景色も無く、滅多に訪れる人も無いであろう静かな場所であった。
写真を撮って直ぐに下山。・・・ありゃりゃ、山頂からすぐ下の道路が見えるではないか。降りてみると30秒で道路に出て下山終了だ(^^;
亀ヶ淵からの山道が林道に接合した場所まで戻ると、そこにある宝剣展望台が武生山登山の一般的な終着点のようである。ガスが引いてきたとはいえ、未だ水蒸気を含んだ空気が濃厚な景色の中に明山の鋭い山頂がひときわ目立っている。
展望台眼下の森から再び登山道は続く。ここから竜神ふるさと村までは散策路といった趣で、穏やかで静かな感じに癒やされる。
竜神ふるさと村はコテージ、バンガロー、キャンプ場などを備えた施設であるが、今の季節利用者は少ないのかひっそりとした感じが漂っていた。
計画の段階ではこの竜神ふるさと村辺りから比較的穏やかな稜線を辿り、竜神峡の遊歩道まで降りるつもりであったが、往路にチェックすると、肝心の着地点が道路から5~6mの高さで切れており他に安全に降りられそうになかったので断念。おとなしく登山道の階段を下ってきたが、この峻険な竜神峡の岸壁は筋肉質な岩盤が所々に顔を出しており、迂闊に踏み込まないほうが身の為と直感した。
後はのんびりと遊歩道を戻るのみ。朝も何人もの人達が去来したが、この時間になっても往く人来る人多数。流石人気の場所だけある。
往路に日が差さなかった分だけ、ちょっとした光景にも思わず心躍りシャッターを切らずにいられない。
吊橋が見えてくるといよいよゴールも近い。写真に収め損ねたが、バンジージャンプを生で見たのは初めて。この美しい紅葉の中飛ぶのもさぞかし気持ちが良いことだろうに。いや・・・景色を眺めてる余裕なんか無いかな(笑)
概略コースタイム
駐車場発(09:12)-亀ヶ淵(10:15)-明山(11:10)-小休止-行動再開(11:20)-亀ヶ淵(12:00)-武生林道(12:46)-
武生山(13:02)-竜神ふるさと村(13:31)-竜神峡遊歩道(13:45)-駐車場着(14:28)
カシミール3Dデータ
沿面距離:14.3Km
所要時間:5時間16分
同じ日に奥久慈方面でしたね!
自分も天気予報を信じて出かけたのですが、結局最後まで青空が支配することはありませんでした。
それでも山頂からの雲海や尾根の紅葉を存分に楽しむことが出来ました。
奥深き奥久慈の山々。楽しみが増すばかりです。
奥久慈の見事な紅葉を・・・
と思って出かけましたが、現実はなかなか厳しいぃ!
今回も天気には見放されてしまいました。
この山域は、歩き慣れた栃木の山とは一味違った魅力が感じられます。
でも、流石にアクセスが大変でした。
竜神峡は、橋の回りを歩くミニハイキングだけ
この写真を拝見すると せめて亀ヶ淵まで頑張れば良かったかと
ちょっと後悔中です (^_^;)(^_^;)
あと 行った時は紅葉さかりじゃなかったので
この時期に再トライ!!、、、なんて、、、、ま 来年以降の話ですが。
紅葉にドンピシャなら亀ヶ淵までのハイキングきっと素晴らしいと思います。
是非来シーズンにお出かけください。
奥久慈の紅葉は見事のようですね。今回は天候に恵まれず残念でした。
明山、武生山とも何と読むのかと思い、ちょっと調べてみましたが、
「明山」は、みょうやま、あけやま、みょうざんなど諸説があるようですね。
「武生山」は、たきゅうさんとのことですが、たけおさんかと思っておりました。
山の名前は難しいものがありますね。
日本山名事典でも本当に正しいのかなという名前が記載されているのもあるようです。
あけやま、みょうざん
自分がネットで見たのはこの二つでした。
ホント、山の名前って難しいですね。
呼び方の音でもその山のイメージが変わってくるから面白いものです。
こんばんは。
皆さんが茨城の山へ山へと...ケン坊は意気地がないので
あっさりと奥久慈男体山を諦めて県南の紅葉狩り>笑<
以前、ケン坊も竜神大吊橋から亀ケ淵までハイキングしたが
当時は山歩きする前で、日本一とか最新とかの施設巡りで
山歩きなんて考えもつかなったです~
紅葉が綺麗じゃないですか 旬の紅葉って難しいですよね~
山で紅葉が不作な自分にとっては、街中の何気ない紅葉も結構綺麗!
って思えちゃいます。
県南の紅葉も明朝の雪で一気に終わってしまうのでしょうか。
今日は思いがけなく里山の紅葉を楽しんできましたが、
今季、もう一座里山の紅葉を楽しもうと思っていましたが、季節のうつろいの
足が速いのでもう最後かな。