先週より体調不良により、今週は山はお休み。スポーツクラブも一週間行っていない割には食生活が普段のままなので体重増加が気になります。運動をしなければ単純に食べなければよい計算ですが、そのうちまた動けばカロリー消費するだろうなんて思っているのが甘い考えだと知りつつも・・・
山に行けないそんな日に、いつかやろうと思っていた記事を今日は書きます。
山に関する本の数々。
様々な情報がネットから簡単に手に入る昨今。それでも本の役割は健在で、ページをめくることによって得られる満足度や情報を手元に実体として保持する安心感。紙の書籍が無くならない最大の理由と自分は思います。山を登り始めて今日に至るまでの自分の山にまつわるコレクションをご紹介します。
まずは栃木の山を登るならほぼ皆さん目にしている、あるいは所有されている2冊。下野新聞社出版の「栃木百名山」と「栃木の山150」(改定前の140の前は120、100もあったようです)。
下野新聞「栃百」については、下野新聞社創業120週年記念事業として2004年に選定された後に、栃木県山岳連盟会員の調査執筆によって作られた地域本です。
低山から高山、ファミリーハイキングからルーファン薮山、スタミナコースなど掲載ルートは多彩ですが、全般的に思うのは登山入門者が初めに手にするべき本では無いと思う事多々。ある程度歩き慣れた方が”読む”本であると思います。
「栃木の山150」も幅広くコースが紹介されていますが、見落とされがちな隠れ名ルートも拾っているところに好感が持てます。
次に分県シリーズ。
実は一番最初に山の本を買ったのは分県シリーズの「栃木県の山」でした。標高と時間軸のグラフがあって、それを見ながら自分はどんな山なら登れるだろうと眺めていたものです。それから約一年後、鞍掛山で栃木の山デビューを果たした一冊です。
その後、隣県の「福島」「茨城」「群馬」を買い求めて眺めていますが、リタイヤして時間が取れるようになったら、往復のアクセスに泊まりを入れてこれらの山を訪れるのが当面の目標です。
そして薮山に開眼したのがこの一冊。
肝臓の切除手術からリハビリとして歩いた栃木の山々の記録。執筆段階(1999年)で国土地理院二万五千分の一地図に山名ある栃木の273山制覇の記録です。
ルートの無い薮山を歩いて沢山の人がインターネットでその情報を発信する昨今(自分もその一人ではありますが)、この本で紹介されている記録には情報の古さもさることながら、明確な記録性や正確性に欠ける部分があります。また、倉持氏の持ち前の感と体力で強引に登っている雰囲気も否めませんが、この本の真髄は倉持氏が山に向かっていく心持ちや山を感じる心情が克明に記されているところにあります。
目的の山に登る前には、自分が計画したルートと違っていても該当の山行箇所を読んで倉持氏の想いに触れるようにすると山行が一味違ったものになります。我が心の中では、栃木の山を歩くためのバイブル本と言っても過言でないポジションにある一冊でしょう。
ちょっと変ったところでこの二冊。
とちぎ「里・山」歩きは大判で全編カラーで文字が大きく(中高年には有難い)写真も大きくて迫力があり、眺めているだけで山行した気分になれます。掲載コースはらくらくハイキングとは言いがたい歩きごたえのあるコースから街中散策まで多岐にわたります。大谷の戸室山が掲載されている点が自分は一番気に入りました。
「栃木の峠」は登山の為というより、峠にまつわる読み物としての位置づけになります。紹介されている峠のうちの幾つかは自ら歩いた事がありますし、これから予定するであろうルートの中でその峠を踏む場合は必ず開きたいと思う一冊です。
解説本としては殆ど手にとったことがないのがこの三冊。自分で買い求めたのは「ウォーキング全75コース」だけで、他の二冊は家内が職場で貰ってきたもののようです。
改めて中身を眺めると、花の写真で有名な小杉国夫さんの「花とちぎ路」はなかなか見応えがあります。
こちらはガイド本ではなく、白山書房から発刊されている同人誌的な色彩が濃い季刊本です。春夏秋冬の年四冊発刊で、文章上手な登山家達が寄稿しあう形で作られています。表紙絵の素朴さも良いですが、山登りをしている人でなければ書けないみずみずしい文章に憧れてページを開くのが楽しみです。最近購入をサボりがち。定期購読という手もありますが、書店の棚を頼りにしているといつ入荷したのかいつ売り切れているいるか解らないのです。
どうしても読みたいバックナンバーがあったので、直接白山書房に注文したことがありました。メール登録されていたようで、登録者向けの決算4割引セール案内のメールに誘われて、かねてより欲しかった「皇海山と足尾山塊」、「山に入る日」、二冊を注文をしてしまいました。内容についてはまた後日。
次は読図系三冊です。
どの本も地形図を読めるようになるまで、そしてコンパスを使ってナビゲーションが出来るようになるまでを丁寧に解説しています。読図本については図書館でも他に数冊目にしたことがありますが、写真もふんだんに取り入れたこの三冊は分かり易いと思います。
ルーファンで道なき山を歩けば歩くほど山が地形図通りになっていないと思う不安感は、地図の縮尺より更に細かい縮尺で眼前の狭い範囲を見ようとしているのが原因であることにいつも気づいています。地図の縮尺に頭を戻せば良い話なのですが、いざ現場に立つとなかなか泰然としてルートを進み続ける度胸が無いのはある意味安全へのブレーキが働いているという証拠。それはそれで良いことであると思っています。
本当はもっとこの三冊を読みこなして自分のものにすれば、ルーファンもより幅が拡がるであろうと反省しきりです。
変ったところでは、ムック本の「山岳遭難」。山の技術は知識の占めるところが大といわれますが、遭難は訓練といってもなかなか極限的な状況は再現が難しいものです。かといってなんの備えもないのではあまりにも無防備と言わざるを得ないでしょう。計画段階から始まって、多岐に渡って記述があり飽きさせない内容です。
「林業GPS徹底活用術」は表題の通り、植林地で如何にGPSを使いこなして林業に役立てるかといった内容です。薮山ルーファンで植林地を通過することも多い為、参考になればと思いネットで購入しましたが、GPSの活用方法としては目新しさはありませんでした。ただ、昨今の林業家が抱える問題や現実を垣間見ることが出来て読み物とししては面白い一冊でした。
ヤマケイの登山薀蓄シリーズは他にも刊行されていますが、気に入った5冊を持っています。
このシリーズは執筆者が比較的高齢なこともあり、一時代前的な感覚で若者にはウケない雰囲気がありますが、自分は比較的素直に読めました。文庫本サイズなので気軽に手に取れるのもポイントです。知識としてたまに読み返すのも良いかもしれません。
そして最後はその他技術系。
天気図も地形図と同じで山と谷を読む技術です。されど低気圧と高気圧、それぞれの配置や進行など天気を左右する要因は多々。山行の為に少しでも役立てばと思い、たまに開いていますがいつも眠気に撃沈しています。
ロープワークについては未だ練習用の50cm紐から脱していません。この本では日常生活で覚えておくと便利なロープワークについて解説されていますが、登山に関して言えば、ロープが無ければ通過出来ない箇所は自分の力量を越えており、直ちに撤収すべきと心得ています。覚えたロープワークが功を奏するのはビバークでツェルトを張る時くらいしか思い浮かびませんし、いざビバークとなればツェルトは被るのが精一杯でしょう。昔、バイトでトラックの運転をしていた頃は南京結びなどはできましたが、やはり日々実践していないとこういった技術は身につかないものです。
こんにちは
あまりに本の数が多すぎて、
脳がいろいろ反応しちゃって、、、即座にコメ、、、できないっす、、、(^_^;)
ただ、隣県の山々
泊まりも入れてお出掛けするのは
これから先の楽しみとして、いいなぁって思いました!
その頃は
キャンピングカーで移動予定でしょうかね?
まっちゃんのイメージからは、温泉宿でしっぽりって
感じじゃないので、、、(失礼、、、あくまで、わたしのイメージでした、、、ぺこり)
PS でも、、、ひそかに、、、北欧旅行記も、、、待ってますです。
チャンスを見つけて
えいや!で、飛んでみて下さいませ。
いろいろと羅列しちゃいましたが、『栃木のなんたらかんたら』なんていうタイトルを見ると反射的に買ってしまうタチなので半分はコレクターみたいなものかもしれません。
最近は、キャンピングカーよりも温泉で一杯やりながら、といった心情に傾きつつありますが、たまにはバイクでとかもやはり良いかなと思います。
北欧はなんとかして行きたいのですが、現時点ではかなり難しくなってきました。
娘が留学から帰ってきたら、通訳雇ったと思ってどこかに一緒に旅行に行くのもアリかなと最近思ってます。
私も一通り山に関する本は持っていますが、最後の技術系はなかったです。
最初に買ったのを思い出しましたが、美しい花と山の風景写真が魅力の小杉国夫さんの「とちぎとっておきの山48」でした。
最近はあまり増えていません(;’∀’)
地域本って発行部数が控えめなので絶版になる可能性が高いですよね。
そんな理由で自分も見つけると捕獲しちゃう習慣が付いてしまってるみたいです。
こんばんは。
いやー 改めてまっちゃんの凄さ素晴らしさに圧倒されてます。
ケン坊のような素人の山歩きとは全く”考えの基礎”が違います。
今回のブログを読んで、これまでのまっちゃんの山歩きブログに
納得です...
こういう努力の積み重ねがあって初めて、ケン坊から見たら
”危険極まりないコース”でも歩けるんですね~
多分、知識の大半がリスク回避策やリスクの対応なのかな?
(素人の単純発想です...違ったらゴメン!)
ますます”畏敬の念”を持ってまっちゃんのブログを読ませて
頂きます。
(いかにケン坊が危険な山歩きをしていたか...反省!)
改めて素晴らしきまっちゃんの行動に敬意を表します。
自分も普通の素人のハイカーですよ。
ただ、やはり山歩きというのは自然の中で行うものであって、その自然にはどうあがいても勝ち目は無いと思えば….山とどこまで付き合えるか、どこから山に突き放されるかという見極めは自分の責任かなと思います。
他のスポーツでもリスクが大きなものがありますが、登山の場合は自分の技量に山を合わせる事ができる所が良いなと思います。
最近は、ネットで十分情報は入手できますが、地域のガイドブックがないと、何と言うか、地域の雰囲気が分からなくて、優先順位がおかしくなるので、注意が必要だと思っております。
まず、私のお勧めは、「ドキュメント単独行遭難」です。自己責任のなんたるかを痛感させられます。
「栃木と周辺の渓谷散歩と湧水めぐり」もなかなか面白いかと。これをネタにお気軽沢歩きをしたいかなと(笑)
最近出た新ハイキングの「関東周辺やまなみ歩き」も結構良かったです。早速、岳ノ山~大鳥屋山~唐沢山縦走してきました(笑)
ロープワークを覚えたいなら、クライミング練習はいかがですか?
自分の場合はまず地形図から想像できる事を検証する意味合いでネットの記録を読みます。大体のイメージがこれで掴めますが、実際行ってみると見当外れも多いのであてには出来ないものです。
羽根田治さんの遭難シリーズ図書館で読んだことがあります。
かつては、遭難=道迷い、という認識でいた時期もありましたが羽根田さんの本など色々読んで、遭難=難に遭遇することと純粋に理解することが出来るようになりました。
岳ノ山~大鳥屋山~唐沢山縦走
取付と着地はどこなんでしょう。あ、自分で考えたほうが楽しそうですね。
クライミングは完全に自分の可能性外だと思ってますので、チャレンジする積りはありません。ただ、知識としてのロープワークは知っていれば良いのでは常常思っています。
では、「岳ノ山~大鳥屋山~唐沢山縦走」については、取り合えず、だまっています。質問があった時だけ、お答えします。ちなみに、北方面には、愛宕山~東蓬莱山~氷室山があって、さて、どこまで歩けるやら?
クライミングは、mixiで参加は募集しております。登山というものがどういうものか知る意味でも初級レベルのクライミングはやった方がいいと思いますよ。一般縦走でも、役に立ちますし。
ただ、私自身は、あまり道具を使う登山自体は好きではないのです。特にクライミングは、明らかに自然を楽しむという感覚からかけ離れているので、そこに矛盾は感じております。いろいろなものを持ち込むとそれだけ、自然から遠ざかる。繰り返しになりますが、脳の仕組みがそうなっております(笑)
まあ、私自身、単独行者ということもあり、常に1ランク上の技術を習得することは、大事だと思っているので、機会がある時に技術を習得したいと考えてはいます。初級の岩、沢、雪の技術、経験があって、初めて登山というものが成り立つと思っております。(ハイキングではなく)
ただ、その技術を使って、より困難なルートに向かうかというと、それはまた別問題で、「難しい=楽しい」という感覚になると、それもまた、「自然を楽しむ」という感覚とは、「まったく」関係がないので、そこそこのレベルで安全に楽しんでなんぼ、と思っております。
返信遅れてしまって申し訳ありませんでした。
東蓬莱山~氷室山は途中で陣地という変った名前のピークがあるルートですね。
以前からネタ帳に入っているのですが、どう周回するか煮詰まってません。
愛宕山~東蓬莱山は結構皆さん歩かれているみていですね。
そうですね。単独行だとスキルは高いにこしたことはないですよね。
でも、そのスキルに溺れる山行だけはしたくないと自分も思います。
楽しく帰宅して、翌日からまた俗世間の垢にまみれて、再び山を目指す。
リフレッシュの為の趣味ですから。
こんばんは。私が想像していたよりもずっと多くの本が並んでいて、少し驚きました。
あらゆる情報の中で、やはりネットが一番なのかなと、漠然と思っていたので。
事実はお話を伺ってみるまで分からないものですね(^^)
写真で言うと最後の3枚、この中の本は1冊も持っていません。たしかに、
ヤマケイシリーズは文庫本代わりによいかもですね。273山は気になっていた本。
なるほど想像ができて、興味が増しました。150は、やっぱり手に入れようかなぁ…(笑)
返信遅れてしまって申し訳ありませんでした。
これだけ本を揃えているのは、自分に少なからずともコレクター癖があるせいかもしれませんね(^.^)
情報の新鮮さではネットに軍配が上がりますが、個人発信情報だと発信者の視点や表現、写真によって正確に伝わって居ない可能性があるのに比し、やはり出版物はそれなりに練られて検証されている部分は評価出来ます。
中には堂々と間違えたルートを紹介している本もあるので油断は出来ませんけど、最終的には山に入った後と同じで、自己責任の世界。他人の情報も自分なりに咀嚼し、判断は自分で下す。そのための情報の断片と考えればネットのほうが断然有利・・・という禅問答のような話になってきました(笑)