晩秋の那須

 紅葉黄葉!高揚?
 プータローな身になり、好きな時に幾らでも紅葉の山を歩けると思っていたが、現実はそんなに甘くない。
 なによりも天気が味方してくれないからしょうがないのだ。

 ネットで見る紅葉の便りは、芳しくない予報なのに歩いて見たら思いがけない青空との遭遇や、陽光少なくともそれを凌駕するほどの圧倒的な美しさ。

 天気予報のマークが晴れオンリーの日でないと計画をしない自分の弱腰さ。結局なんの成果もあげられていない口惜しさに逡巡するなか、季節はどんどん進んで行く。

 真ん丸晴れマーク予報の21日、もうとっくに盛りは過ぎてしまっただろう那須に紅葉山行挙行。夏から歩いていない足腰にカツを入れるためにも腰を上げた。

 沼ッ原駐車場につくとまだ車はまばらである。ハイシーズンを過ぎた平日ならではの静けさだ。
 と思いきや、姥が平あたりから人の多さが目立つようになった。南月山で会話した方の話では大丸駐車場も既に満車に近かったとか。『表』は相変わらず大賑わいのようだ。

 歩き出して高度が上がるとどんどん気温が低くなってダウンを羽織って丁度良い。恐らく気温は5度位かな。いやぁ実に快適快適。やっぱり山歩きはこうじゃなくっちゃ。姥が平まで無休憩無給水で来ることが出来た。暑い時期だと既にバテバテのヘロヘロだろう。

 だが、登り始めは明るかった空も仰ぎ見ると流れ行くガスに支配された世界。ひたすら暗く重く、時折途切れた合間から見せる青空もほんの一瞬なのが恨めしい。
 牛ヶ首に登ると、このエリア特有の強い風が流れていて『涼しい』を通り越して流石の自分も『寒い』。ますます水分を飲むのが億劫になり稜線を南下する。

 南月山への稜線に入ると途端に風は遮られ快適な歩きが戻ってくる。砂礫帯を歩いている時ふと『月の砂漠』のメロディーが頭の中をぐるぐると廻った。月の砂漠と言えば春の千葉車中泊旅の御宿の想い出だな。


本日 一番綺麗な紅葉 というか日差しはこのあと無し


高度を上げてようやく流石山が見えてきた


姥ヶ平手前から 残り紅葉ももう少し光が欲しかった


一瞬切れたガスか噴煙か


束の間の輝き


ガスが押し寄せる稜線を南下すると再び静かな山行となる


南月山より ガスの切れた合間に一瞬姿を現す茶臼岳

 南月山への稜線からは歩く人も少ない静かな山行となった。とはいえ後続対向もそれなりに居るんだけど、下山ルートの白笹山へ向かうとその数もぐっと少なくなってくる。
 茶臼岳あたりを支配しているガスの流れは南側にはあまり懸かってこないようで、南月山からの下山は気持ちの良い景色を見ることが出来た。

 天気予報大いに外れる。ではなくて山の天気は行ってみないと分からないものなのだ。
 きっと快晴ルンルンだろうという自分の助平心を見透かされたような結果となったが、お土産でもある太ももの軽い痛みをさすってみるとやはり山歩きは楽しいと再確認した。


白笹山へと廻りこむ


黒尾谷岳の紅葉は盛りのようだ(ちょっとカメラの発色が×)


ホントはこんな感じ


遠く西の県境を眺めながらの下山


北側県境のこちらもなかなか足を延ばすことが叶わない


沼ッ原駐車場の紅葉がベストだったかな(笑)

概略コースタイム

沼ッ原駐車場発(08:01)-ひょうたん池(09:33)-姥が平(09:42)-牛ヶ首(10:10)-南月山(10:55)-
昼食休憩-行動再開(11:31)-白笹山(12:11)-沼ッ原駐車場着(13:39)

カシミール3Dデータ

沿面距離:10.9Km
所要時間:5時間38分

カテゴリー: 那須塩原の山 パーマリンク

晩秋の那須 への2件のフィードバック

  1. リンゴ のコメント:

    晩秋の那須岳も、それはそれで趣があって良いものですね。
    現在は奥日光の中禅寺湖、そして八方ヶ原付近まで紅葉前線が下りてきました。
    その後は奥久慈を始め、里山の紅葉を楽しみたいと思います。
    11月になれば大分天気も安定してくるでしょう。

    • まっちゃん のコメント:

      晩秋の那須岳は紅葉の最盛期を見てから楽しみたかったですが、
      これも縁。
      来年は華やかな姥が平を訪れたいです。
      (混雑は容認しなきゃならんですが)

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