リハビリ山行
アーカイブ:宇都宮近郊の山達
投稿日:2012年07月20日 17:33
夏の間は会社の休みが木曜金曜となる。ウィークディに休みになるならウィークディならではの過ごし方を楽しもうと思うが、やはり山とバイクがメインになってしまうものだ。
梅雨開けが発表されたが、昔から梅雨明け十日と云われるこの時期は晴れが続く猛暑日となる可能性が高い。夏が訪れたことをはっきりと自然に教わるのだ。この時期は登山にしてもバイクツーリングにしても計画するのに最適なのである。ところが今年はどうだろう。気象庁の梅雨明け宣言はちょっと性急だったと思わせぶりな空模様がここ数日続く。
昨年来の私事による忙しさもようやく一段落し、何はともあれ梅雨も開けた。さて、バイクの方は短距離ながらボチボチ乗り始めたのだが山の方はどうだろう。山歩きの体力は随分落ちている筈だから少しづつ慣らしていったほうがよい。そして、ここ数年ですっかりボロボロになった安物の山靴を更新した。
いままで2足履き潰してきたが、いずれも量販店で1万円もしないトレッキングシューズもどきの安物。2足目はソールこそビブラムで丈夫だったが、サイドの布地の痛みが激しく穴が開く始末である。登山道の無い薮斜面の急登で酷使してきたせいか流石にくたびれ果てか感があり替えどきである。
好日山荘のバーゲンがあったので、店員さんにアドバイスを受けながら自分としては大判振る舞いの2万弱の製品を手にした。選択のポイントは偏平足の自分の足型に合うもの。そしてソールのつま先部分が硬いもの。
つま先の部分にこだわるのは、林床や落ち葉などの柔らかい急斜面を登る時につま先部分が柔らかいと足先とふくらはぎの筋肉に負担をかけていたことが多かったためである。今日はこの靴の慣らしとも言える山行になる。
天気予報は終日曇で夜から雨。今までの自分の山行姿勢からすれば間違い無く出かけないコンデイションであるが、今日は景色云々より山歩きのリハビリと靴慣らしがメインである。多少腰が重かったのは正直なところだが、通過儀礼としての今日の登山をやらなければ、まばゆいばかりの風光溢れる夏山がやってこないようなそんな気がした。
山頂付近はガスが掛かっている | 本日履きおろし | 車は他に無し |
休日とてあまり人の姿の無い鞍掛山だが、今日は登山口に止めてある車も皆無。いつも以上に静かな山行になることだろう。
登山道が左手の沢沿いに折れていく手前で右手の沢を渡り、岩を巻くようにして急登を重ねる。このコースは解説本や案内板には記述の無い裏コースだが、最近は歩く人も多いようで道形も鮮明だ。急登の連続にはいささか辟易するが、道標の1~2本も立てればハイキングコースとして案内しても良いのではとは思うくらいである。
途中、岩に黄色のペンキで昌子岩と大書。犬のマーキングのようで少し幻滅する。少し先には同じ書体とペンキで井上某とも書かれてあった。
蜘蛛の巣を払いのけながら進み、ピークを乗り越した先のとコルで、下から上がってくる反時計回りの正規登山道と接合する。あと一息で大岩だ。
雨粒が静かに叩く葉音に耳を傾けて一息つく。自然の傘のお陰で体は濡れない。気まぐれなガスが少し遠ざかったのを見届けて最後の僅かな一投足。
霧雨が去った大岩に立ち、霞む景色と涼しさに身を任せていると、こんな日に登ってくる物好きは自分一人ではないようだ。ガスっていて何も見えませんねと言う彼は空を仰いで天気を気にする。「古賀志山に向かいます」と去っていった。
少し早いが自分はここでのんびりと昼食とした。いつも此処から見る景色は晴れた日のもの。乳白色のガスの切れ間に新里の集落がやっと見えるのもまた一興である。
如何なものか? | 大岩より 予想どおりの景色 |
さぁ、下山はどうしよう。時間は充分にあるので鞍掛尾根を少し歩いて行くことにした。
490m級ピークに登ると北側の景色もガスで視界がすこぶる悪い。観音寺山(猪倉城趾)のシルエットを見るのがやっとだ。手前の下猪倉370m級ピークの麓では昭和ケミカルの砕石機の音が大きい。週末は操業していなかったようで、此処を歩いていて音を聞いたのは今回が初めてである。丁度お昼のサイレンが鳴り響き、日常生活がそこにあることをあらためて実感する。
下山ポイントの340mコルで一旦西側林道を偵察。林道鞍掛線を確認したところで撤退した。鬱蒼とした小薮だがしっとり濡れた緑もまた美しいものだ。
春の鳥だとばかり思っていたウグイスが賑やかに鳴くコルを後にして、ここもまたクモの巣だらけの作業道をのんびりと下って行った。
夏向きメニュー | 昭和ケミカルは操業中 | 340mコルより西へ探索 |
湿った緑も美しい | 大量の丸太 |
コメント投稿日:2012年07月21日 15:21
ご無沙汰してます。
少しずつリハビリ山行を始めたようですね。
確かに登山靴選びは難しく、店員さんに相談しても実際に履くと違和感があったりします。
自分の場合、選ぶポイントは靴擦れが起き難いことかな?
ペンキで書いた昌子岩、確か他の山でも見た事があります。
同一人物の仕業でしょうか?
コメント投稿日:2012年07月21日 22:08
リンゴさん。こんばんは。こちらこそご無沙汰しております。
今回の靴もそんなに大したものでは無いですが、今までのがあまりにもいい加減なな奴だったのでやはりかなり違うなと感じました。
まだ全体的に硬い感じがして、足首の靴紐を登り下りに合わせて微調整しながら歩いていました。
自分の通常の靴のサイズは25.5cmなのですが、前回の靴は26.0cm。そして今回は店員さんのアドバイスで26.5cmとなりました。
店員さんはインソールを取り出して、「まずはこの上に乗って見てください」ということで適正のサイズを見極めるようです。きつい靴で靴擦れを起こすより、少し大きめの靴でしっかり靴紐を締めることを教わりました。恥ずかしながら、この歳になって初めて紐の交点をつまみ上げながら引っ張り上げてきっちり締め上げる方法を知ることが出来ました。何事も基本的な事を学ぶのは大事なことだなと改めて感じたものです。
昌子岩はよそにもあるのですか。しょうが無い人が居るものですねぇ。
コメント投稿日:2012年07月21日 23:27
こんにちは
この時期近場の山歩きは、蒸し暑くなければ、曇りでもいい方かな(笑)
うちのダンナもキャラバンの靴を買ったばかりで、最初は硬いし、ハイカットが歩きずらそうでした。
岩場の下りでは効果実感、靴ひもの調整しながら、ようやく慣れてきたようです。
自分の登山靴も少々疲れてきたし、おしゃれなデザインの登山靴も欲しいとは思うのですが、履き心地いいのでまだまだ愛用しそうです。
明日は近場の山を歩こうと思ってますが、やはりクモの巣だらけかな~(^^;)
コメント投稿日:2012年07月22日 22:03
いわっ歩さん。こんばんは。
女性用の山グッズは靴だってカラフルでお洒落なものが揃ってきてますよね。
自分はお洒落とは縁遠いほうなのですが、それでも店頭に並ぶ色とりどりの商品を見ていると心動かされるものがあります。
(と言いながら今回の靴もフツーに地味ですが)
コメント投稿日:2012年07月24日 20:15
こんばんは。いつものように出遅れました。「夏の間はお休みが木金」、
なるべく覚えておきます…(^^;)
そうそう、ここのコースで見る岩に黄色のペンキ書き。個人名って
なんとなくイヤダなと思っていたら、
> 犬のマーキングのようで少し幻滅する。
もう、ズバリです! 私が言いたいことを言って下さって感謝!です。
落書きって、根本はそうですよね。すんごい納得できました。
コメント投稿日:2012年07月26日 09:30
Nonさん。おはようございます。(休日なので珍しく朝コメです)
最近すっかり更新していなかったので不意打ちのように更新していきます(^_^)
岩混じりの不鮮明なルートでコースを示す赤ペンキの丸印はありがたいと思うことがありますが、この場所は迷うような場所でもないし、第一一般コースじゃないんでせめて石積みケルン位とか、あるいは他人が見てもわからないけど自分だけはしっかりわかるもの(これは夢があって楽しいですね)にして欲しかったです。
もっとも本人にとってそれじゃマーキングにならないか┐(´∀`)┌
コメント投稿日:2013年02月03日 23:01
こんばんは
2万弱の登山靴、めちゃくちゃカッコイイですね
私、昨年、、、靴のチヨダで、ハイドロテックのハイキングシューズ
たしか価格は7000円弱だったと思うのですが、それを使っています~~~
取り合えず、、、これを履き潰してから??次を考えようかと、、、
そんな状態です!
それから
昌子岩、、、どっかでみました、、、
記憶が定かじゃないですが、、、
他の栃木百名山のどっかです、、、高峯だったか??(汗)
PS 裏ルート、情報有難うございました。
いつか、私も挑戦するかも!!
コメント投稿日:2013年02月05日 23:32
亀三郎さん、こんばんは。
コメント遅れてしまってごめんなさい。
>靴のチヨダで、ハイドロテック
自分も一足目はそれでした。
値段の割には良い靴でしたよ。流石に歩く回数が多かったのでソールが疲弊しきって履き替えになりました。
登山道脇からの藪コースはともかく、途中から南尾根に乗るコースは皆さん結構歩かれているようで、犬を連れて登っている人も見かけました。
危険な箇所も無いですから、機会があったら是非歩かれることをお勧めします。