男山直登!篠井連山とおまけ付き

アーカイブ:宇都宮近郊の山達

投稿日:2007年11月23日 23:09

 なんやかやで、今日は予定が狂い突如暇な一日になってしまった。天気も良いし、家族はみな別行動なので遅い支度をして一人篠井の山を一歩きしてくることにした。

今回は、男山(おとこやま){527m}直登、本山、下篠井登山口へ降りるコースを歩くことにした。また、登山口はこどもの森駐車場脇からではなく管理事務所先から登る事にした。

 この登山口がなかなか解らず、管理棟の方に訪ねてみれば道標が無いところを入っていく。歩いて見ればしっかりとした道が続き、やがて駐車場からのコースと合わせる。危険なところも無いのでハイキングコースとして、せめて入り口に1枚道標を立てても良いのではないかと思う。

 薄暗い杉木立を登って行き、やがて男山直登口と榛名山方面の登山道の分岐に到達。前回ここを通過したときは、男山に向かって伸びる電車道のような直登一本道を見てたじろいだものだが、今日はここを登っていくのだ。

 初めは伐採された山肌を一登りする。この後は草に覆われた急登をひたすら続けていく。高くなればなるほど斜度もきつくなってくるような感じがする。ふと後ろを振り向くと、樹の間に見え隠れする白く冠雪した日光の山並みが励ましてくれる。

 途中一カ所岩場があった。トラロープで左を巻いていたが、よく見ると右側に大きく巻くルートもあった。ここを越して更に一頑張りすると上に平らな部分が見えてきた。男山北側の尾根の肩に乗ったようだ。やれやれ急登はこれでおしまいかと思いきや、山頂直下に最後の転げ落ちんばかりの急登が待ち受けている。下山には使いたくないルートだ。

 大きく肩で息をしながら山頂によじり登ると、樹に邪魔をされているがまずまずの眺望である。

 このあとは、今日で3度目になる見慣れた尾根を歩き本山へ。本山手前の急登も相変わらずキツイ。もっとも先ほどの男山急登に比べればマシだが。

本山(ほんざん){561m}からの眺めは今日はバッチリだ。今春は霞がかかって雪の日光連山が見えなかったので感動もひとしおだ。

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こどもの森からの登山口    男山頂上    本山より高原山
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本山より日光連山    本山より前日光エリア   

 本山で昼食とする。先客の中年男女4人組が狭い山頂を陣取っていたので隅のほうへ座った。聞くとはなしに耳に入って来るのは、どうやら職場の人の悪口。これで随分盛り上がっている。寄ればそういった話が出るのは場の流れなのだろうが、何もこんなに素晴らしい景色のまっただ中でそんな話をしなくても良いだろうにと思い山頂を後にした。

岩の混じった急な所を降りると前回9月にミスコースから登山道に突き上げた地点を通過。今は草がだいぶ少なくなってきて登山道からもよく見えるが、よくよく見てみると踏み跡というよりも獣道と言った方が間違い無いかな。道理で前回は大変な思いをして登った訳だ。

 飯盛山との分岐を分け、冒険の森方面へと進む。程なく下篠井登山口と冒険の森への分岐があるが、下篠井登山口方面は草に覆われぱっと見た目に道が無い。駐車場に近い冒険の森方面コースが主ルートになたのであまり歩かれなくなってしまったのだろう。

 こういうことも有るだろうと思いGPSにこのあたりのポイントを沢山仕込んでおいた。コンパスと地形図も総動員で臨戦体制で草を踏み分け倒木を超えながら進んでいく。尾根を外さないように慎重に進むが、伐採の作業動が複雑に交錯していてなかなか難しい。

数少ない経験だが、こういった自信があまり無い局面で立派な作業道が出てくると自然とそちらに引き込まれてしまうものだ。
失敗はすまいとばかりに慎重に細かくチェックをしながら進むと、すぐに道がはっきりしてきた。やがて「下篠井登山口← →本山」と記された道標も見つかり一安心だ。

 暫くすると下に作業道が見えてきた。樹林の中にしっかりと道形を見せ、ずっと下の方へ伸びている。かたや登山道はと言えば、ぱっと見た目消失しているし、何やら赤テープも散逸している。下山の方角としてはどちらも同じだが、作業道は明らかに尾根を外している。少し作業道を下りGPSを見ると、通るべき尾根から逸脱しかけている。くわばらくわばらと元のところへ戻り良く見てみると草の向こうに道が続いているのではないか。この後は道を外すようなポイントは皆無だが、意味も無く道標が数カ所立てられていた。是非先ほどの所に道標を出して欲しいと思う。

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   前回の薮漕ぎ地点    荒れている下篠井ルート

下山道に砂利が混じる頃になると里はすぐそこ。ぱっと目の前に田んぼがひらけ、その向こうに見える男体山が暗い樹林を歩き続けた目に眩しい。

 最後のアスファルト路をとぼとぼと歩きながら、ちょっぴり冒険の森コースを選ばなかったことを後悔したが、まぁいいさ。静かな枯れた道を歩けたのだからと。

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里に出た    来し方(道標が倒れている)   

 アスファルトを歩いている時にふと思いついたのが今春に篠井富家連峰を縦走したときに気になっていた鬼山(おにやま){372m}の事。
国土地理院の地図上の兜山は鬼山であり、向かい側の同じ標高の無名372m峰が本来の兜山である。同じ標高なので地図に誤記されているということらしい。

まだ時間が早かったので今日のおまけコースとして行ってみる事にした。車で徳次郎にある晃陽中学校前にある神社脇に入り林道を登る。篠井富家連峰の縦走コースからへ兜山へ向かう分岐点にある、259号鉄塔への標柱があるところの南側が鬼山となる。林道の舗装はここで切れるので路側に車を駐めた。

鬼山は登山道が無い。だが、下から見上げても標高差70m程度の行程なのでなんとかなる直登だ。
目を凝らすとうっすらと踏み跡が有るような無いような。取りあえず草や薮は枯れているので、多少トラバース気味に歩きやすいところを探しながら登っていく。途中一ヶ所大岩が出現する。なかなかの偉容だ。きっと薄暗い時に見たら鬼でも潜んでいるのかと見間違う事だろう。

 この大岩あたりからは一層斜度がきつくなるが、上を見ると尾根はすぐそこ。エイヤと登り切ると短いながらも北東から南西に延びる稜線に辿り着いた。向こう側に山名板らしきものが見えるので近づくとそこが鬼山頂上であった。樹に覆われて景色は全く無かったが、以前から何となく気になっていた山だけに満足感に浸ることの出来た往復30分のプチ登山であった。

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形の良い榛名山    鬼山の巨岩    鬼山頂上
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道は無い    取り付き地点    鬼山と兜山
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今回のルート      
概略コースタイム
こどもの森駐車場発(10:43)-男山直登コース入口(11:16)-男山北北西尾根肩(11:42)-
男山(11:53)-本山着(12:13)-昼食-本山発(12:34)-飯盛山分岐(13:11)-下篠井登山口(13:55)-
こどもの森駐車場着(14:20)


鬼山
駐車地発(14:35)-山頂着(14:48)-山頂発(14:51)-駐車地着(15:04)