良く歩かれた山の歩かれていない道
アーカイブ:宇都宮近郊の山達
投稿日:2007年09月02日 21:47
猛暑の後は速攻で秋雨前線とはこは如何に?
と天気にあたってもいたしかた無いことだが、一日中曇ながら今日は雨は降らないと天気予報が告げている。ならば運動不足解消へ近間に登ってくるかと思案すること暫し。9時を回った頃、「では篠井の本山あたりをちょこっと」ということになった。
事前準備は全く無しで、子供の森駐車場から登って榛名山、本山、下篠井登山口へ下山と大雑把な計画であった。GPSもポイントの入力はしていないので中身は空。
駐車場を出発して、敷地内を進む。以前篠井富屋連峰を縦走した時の感覚から、登山口の道標はすぐ見つかるだろうと思っていた。子供の森敷地に入ってすぐ右に折れるほうにキャンプサイトや宿泊施設あるらしい。舗装路をどんどん進んでいくと小さな道標に本山・飯盛山方面を見かけ迷わずそちらへと進む。実はこれが大きな甘ちゃんだったことは後ほど発覚。
子供の森から外れるとすぐに舗装林道に出会う。(下写真左)
ここにもしっかりと道標があるので迷うことは無い。しかし、こんな所に地図にも載っていない林道があるとはねぇ。10分程緩やかな登りを歩くと忽然と倒木が道を塞ぐ。これは車で来てもここ停まりだろうに。倒木をよく見るとどうやら意図的に掛けているようで、暗に通行禁止の様子である。その割には途中アスファルトを綺麗に修復していたりと不可解だが、きっと林業関係の作業道なのだろう。
倒木を過ぎると案の定ほどなく舗装は切れ道が荒れ出した。進むにつれ草が張り出す部分もあったりするが道は依然はっきりしてどこまでも沢沿いに高度を上げていく。地図を見ると下篠井からの登山道とは明らかに違うが、途中道標もあったし、その後顕著な分岐も皆無故概ね間違いの無い感じである。
この後道は心細くなったり急にしっかりとしたり状況は一定しないが、素人目にもしっかりと尾根に向かって進んでいるし、踏み跡こそ薄いが道としての「形」がしっかりしていることに励まされて登っていく。
植林帯の少し深い所にさしかかると急に道が消えた。 というより一部道が崩壊しているのだ。ふと上を見ると明らかに山腹を巻ながら登っていく道があるのでそこまで少し直登。こんな事を幾度か繰り返すうちに行く手を岩場に遮られる。うーん、これは鞍掛尾根縦走の時と同じパターンだな、と思い撤退を決めかけていると、岩場右側に巻くルートあり。それも先人の赤丸ペンキがルートを誘導してくれている。取りあえず初めの尾根はそこにすぐ見えているのでもう少し登ってみることにした。何とか藪を払いのけ尾根に出てみると左手(西)に谷を挟み榛名山が見える。高度計が450mを示しているのでもう少しで本山・飯盛山間の主尾根に到達する筈である。草木は生い茂っているが、枝尾根を外さないように進んでいくと若干傾斜の緩い場所に出てここで一休み。
これを書いている今、よく地図を見てみると500m等高線あたりがそうだったのだろう。ここからは少し道がはっきりしているが、結構斜度がきつくて喘ぎ喘ぎ登っていくとまた道が不明瞭になってきた。上に明るい稜線がはっきりと見えてきたので最後に藪を抜けて湿った落ち枝に滑らぬよう踏ん張って、それこそ藪の中から"ぽっこり"と主尾根に到達。やれやれである。
道標もしっかりあるし・・・ | 車は通れない | 道不明区間 |
主尾根に"ぽっこり"出た所に朽ちた道標が落ちている。(下写真左)
辿ってきた道の感じからすると、恐らくかつては歩かれていたのだろうが、現在は廃道同然である。なによりも下篠井登山口へは飯盛山へ登る鞍部あたりから下っていた筈であるので、ここに道標をうち捨てているのは如何かと思った。登りは何とかなったが、あのコースを下るのはちょっといただけないし、下りは往々にして迷いやすいものだ。
このあと別な所でも、朽ちた道標が明らかに違う方角を指し示している箇所があったが、しっかり固定されていない道標は信頼してはいけないという証左である。比較的整備されている山域だっただけにちょっと残念な気持ちもした。
いつものことながら、藪漕ぎの急登は疲れる。本山手前の小ピークを前にしてでザックを降ろしてやれやれ。運動不足解消のリハビリ程度の山行のつもりだったが、結構なアタック(笑)にしばし休息。さあ、本山までもう一息。
山頂に着いてみれば今日は登山者無し。春に登った時は山頂に入りきれない程ハイカーが居たものだが、夏場の低山は不人気のようである。今日あたりは気温も低いので決して辛くはないのだが、天気もはっきりしないから皆さん足が遠いのかな?
尾根に出てみれば | 本山 | 二股山方面 |
山頂で食事を済ませる。いつもながら下界の音が良く聞こえる山頂だ。今日は麓の小学校で運動会をやっている模様。
当初の予定の丁度逆コースになった感じで、本山から榛名山へ向かい途中男山へ寄り道しながら子供の森に下山することになる。
榛名山からどんどん高度を下げていく途中、岩場の好眺望ポイントでヘビが日光浴をしている。幸い登山道ではなかったので問題は無いが、よく観察すると色は黒いがシマヘビなのだろうか?マムシで無いことはう私にも一目瞭然。
男山 | 榛名山 | ヘビに遭遇 |
きつい下りが暫く続くと、子供の森の最上部にある展望台に到着だ。ここからは整備された”森”となる。
下のほうから家族連れの子供のはしゃぐ声が聞こえてきた。
よく見かけるこのコブは一体何? | 子供の森見晴台から榛名山 | 子供の森内の吊り橋 |