-『スーパー地形』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成-
-当ルートには一般登山道でない箇所が含まれています。参考にされる場合はご注意ください。-
県北東部にある尺丈山。栃木茨城県境上にあるこの山は、「栃木の山150(随想社)」で栃木の山として紹介されている。少し東側にはタバッコ峠があり、そこをバイクで通りかかる度に一度は登ってみたいと思っていた。今回、八合目まで車であがり、最短で山頂を踏んだあと、登山道の無い尾根を辿り新田山までを歩く事にした。
麓の登山口にも駐車場があるが、八合目まで砂利林道が続く。低床のシャトルにとって多少気を使うハンドリングが求められる。途中で真新しい倒木が道を塞いでいるのには閉口した。幸いにして一人で動かせる重さだったので良かった。二か所目では流石に不安になったものの、後は順調に進むことが出来た。
我がスノーシューのおじさん色カーキ😏・・・よりちょっと明るいクリーム色
ちょっと雲が多いが、日光連山・高原山・大左飛山塊となかなかの眺望
駐車場から僅かな時間で山頂へ到達。景色はなかなか素晴らしい。八合目からだと、ちょっと罰当たりかなと思うほどだ。麓から登っても50分程度で登れる山だから、この山だけなら美味しい昼食を考えると下から登るのも良いだろう。
山頂を後にして北西に伸びる尾根に入り込む。取り付きが解らず西に下る遊歩道を少し下ってみるが、途中から方角訂正した。背丈のある草藪に残った雪が体を濡らしたが、尾根に乗ってしまえば広大な伐採地を見おろす快適な歩きとなった。
目指すは基本的に北。木に付けられた赤ペンキが行く手を誘うが、時々違う方向に誘導されそうになるので注意が必要だ。赤ペンキは登山者のものでは無く、完全に山仕事の人のもののようである。序盤は簡単なルートだと思って油断しており、一本尾根を外して気が付く。
境界(県・市・町)尾根というのは、その性格上ある程度の維持管理がなされているものだ。たまたまそれが登山道と重なる事もある。そうでない場合、全く人を寄せ付けないありのままの自然尾根とは違い、”野良尾根”だと自分は思っている。
野良犬をAI検索すると、「飼い主がいない犬、または飼い主の元から脱走した犬や捨てられた犬などを指す」とある。どことなく人間とのつながりが残されているニュアンスがある。さらに、野犬は「人から離れて山野に住み着き、鳥獣を捕食する野生化した犬」という意ともある。そんな訳で、境界尾根は”野良尾根”なのだと自分は思っているのだ。
同じ樹齢ではほぼ同じ高さ 航空測量では空から見えている木を計っているけど間違いではないかもね
行きは少し巻いてしまったが、どうせ藪なら帰りはここを直登して戻った
尺丈山の頂上直下は往路に巻いて失敗したので帰りは直登で復帰。若干藪もあり急斜面だが、僅かな距離だからこれもお楽しみだ。
今日は予報通りの天気とはいかず、曇り基調で時折青空が見え隠れ。強くはないが、終始冷たい北風が吹いていた。樹林の中を歩いているとそれも気にならいけれど、山頂ベンチで高原山などの冠雪の山並みを見ながら食事をしていると流石に寒さが沁みる。
冷たい風にフードを立てて昼食の山頂から那須岳 茶臼岳はかなり白くなっている
小屋の展望デッキから南側眺望 連綿と続く低山の風景もまた素晴らしい
ハクッションとクシャミ一発。
寒いだけじゃない。そう、三月上旬なのにもう花粉の季節到来のようである。量産地帯を歩いてきたのだからさもありなん。思いがけない春の訪れを感じた山行であった。
コースタイム等データ詳細
YAMAP掲載 https://yamap.com/activities/38258814
山レコ掲載 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-7871166.html
撮影使用機材
・NIKON Z50
・NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR