篠井富屋連峰プラスツー


-『スーパー地形』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成-
-※当コースには一般登山道でない箇所が含まれています。参考にされる場合は自己責任でお願いします。

関連山行
    2024年03月02日  篠井本山北尾根
    2020年01月25日  腰ならし
    2018年12月24日  手近な山だけど結構濃かったヨ
    2010年12月19日  篠井富屋連峰縦走
    2007年11月23日  男山直登!篠井連山とおまけ付き
    2007年09月02日  良く歩かれた山の歩かれていない道
    2007年03月04日  篠井富屋連峰縦走

 篠井富屋連峰を納得のいくようにスッキリ歩きたい。登山道から少し離れた矢倉山と妙見山も含めて一度に。

 そんなことを随分と前から考えていた。こういったアイデアは他にも幾つかあってネタ帳に温存している。

 通常の登山道で無い場合は、事前の偵察調査やルート考察も必要だ。地形図を見ただけで、即出発出来るほど自分にはスキルが無い。従ってこの計画も途切れ途切れに思い出しては準備すること数年。もうそろそろ潮時だと思い実行に移したのだ。

 一般的な篠井富屋連峰縦走は、こどもの森公園側から榛名山・男山・本山・高館山・黒戸山・兜山・鬼山と巡り林道を下って田川沿いを戻る、あるいはその逆コースとなる。

 今回の自分の計画は、鬼山(国土地理院地形図では鬼山を兜山と誤記している)の南東にある雷電山、更に南端にある多藤神社から見たままの富屋連峰稜線を繋ぐ。また稜線から離れた矢倉山と妙見山も踏むというのである。なお、矢倉山は高館山からのピストンで六年前に訪れているが、その時に妙見山は調査不足で見送っていた。

 こどもの森駐車場に車を置き、一番近い「篠井学道バス停」に向かった。バス待つの乗客は自分一人。しかもザックを担いでいる。目の前を通り過ぎる通勤ドライバーの好奇の目が痛い。
 今は寒々しくモノトーンの田の向こうに見える日光連山の頂に徐々に赤みが差し込む頃、予定していたバスが到着した。船生からやって来るこのバス、乗車して見ると案外乗客数が多くて驚いた。途中のバス停でも乗降がそれなりにあり、地域交通としての使命を担っているのが見られた。

 「中徳次郎バス停」で降車して国道293号を東へと進む。交差点渋滞のドライバーからも好奇な目が注がれた。たまたま交差した自転車の中学生からは困った表情で挨拶をされた。さもありなん。平日のこんな時間にザックを背負ってこんな所を歩いている奴は今の時世、不審者と間違われても仕方がないかもしれない世知辛い世の中なのだ。


冒険の森Pへ車を置き徒歩8分、7:16のバス待ち 3分遅れ😊でやってきた


目覚めの日光連山


中徳次郎バス停よりR293沿いを歩く道すがら、左奥が兜山、右が鬼山(地理院地図が兜山と誤記)、その右が雷電山

 多藤神社では夏に上横倉の獅子舞が奉納されるということ。詳しくは宇都宮市の公式をご覧いただきたい。

 また多藤神社について詳しいサイトがあったのでそちらも案内しておく。
 このサイトの多藤神社の下に雷電神社の記述があるが、現在この石祠は参道の入口に移築されている。また文中に雷電山を兜山と誤記していることは付け加えておきたい。


本日の取り付き地は多藤神社だ 境内で獅子舞が奉納されるらしい


しずしずと階段を上がると静謐な社あり


左手奥を登っていく


社の裏手ピークに石祠あり


一旦下るが、直進するとペットショップの飼育場に接近(偵察済み)して犬に騒がれる恐れがあるので若干右に振って降りた

 多藤神社の裏山ピークから下り、一旦車道に接する。雷電神社の里宮が移築されており、ここをスタート地点としてもよかったが、”こだわり”で末端から歩かせていただいた次第だ。

 里宮から雷電山までは奇麗に参道として整備されており、地元の人の信仰の篤さが伝わってくる。一般的な登山道や鉄塔巡視路など比較にならないほど気持ちの良い道。これを登っていった先に岩が出てくると、やがて雷電山の山頂である。


尾根末端にある鳥居と石祠 GoogleMapに記載は無いが、これから登る雷電山の里宮であろう


驚くほど奇麗な道が伸びる 雷電山への参道として地元の人たちによって整備されているようだ


山頂手前で柱が折れた鳥居が放置されていた


山頂付近は岩が目立つようになる


SHCカワスミさんの板 かなり老朽化している

 道が良かったのは山頂まで。地形図にはこの先も北側に破線道が若干描かれているが、すでに藪が支配し始めていて道の痕跡も感じられなかった。


北に向かう破線道は今は形も無し まだまだこの辺りは藪もソフト

 鞍部まで降りて登り返しの頃になると本格的な藪となる。鬼山南東の比較的等高線が緩い所を選んだ筈だったが、意外に斜度がきつくて手こずるも、藪がまださほどではなかったのには助けられた。


鬼山へ向けて直登 藪も段々深くなるのでカメラはザックにしまった


ひと汗しぼられて鬼山(地理院地図の兜山)へ到着 相変わらず眺望は何も無し


家に帰ってから知ったのだが、最近は皆さん山頂の南西尾根を降りて林道に到達しているようだ
事前調べの無い自分は以前同様山頂から北西に直滑降 藪もこんな時はブレーキになって良い
暫くは登山道なのでここでカメラを取り出した


今日はPH(ピークハント)なので兜山にも寄る


山頂先の岩からは・・・


以前は半蔵山がよく見えたのだが樹が伸びて今はご覧の通り


登山道の途中、通過点の黒戸山 これで山頂なんて那須の白笹山みたいだね😁

 予定では高館山の頂上から南東へ下って林道に到達する。だが、周囲の状況を見るに、下降の想定ルートも激藪は必至。ならば山頂手前からトラバース気味に最短コースでショートカット出来ないものか。地図と現状を照らし合わせながら降下点を探った。


高館山の山頂から妙見山に向かう予定であったが、どこを通っても激藪必至なのでショートカット
ここで登山道離脱だ カメラは再びザックへ


はいはい、行きますよ 方角だけは外さないからね😆


廃作業道が向かう方向に一致すれば利用するが・・・


気が付くと進路ロスト こんな所で修正しなければならない


廃作業道を乗り換えながら進む


しばし藪の無い林道歩きで楽が出来た
左奥が妙見山方面で手薄な箇所あり もう少し先から直登する予定を変更してここから稜線に乗る


藪の薄さを期待するも、残念ながら途中はやはり激藪 山頂直下でピンテを見るが北の林道に向かっているようだ


ピンテに惑わされて一旦北西に降りてしまった 藪が深くリカバリに手こずりながら先ほどの林道にに無事復帰 途中から再び林道を離脱して北に向かうと忽然と石祠あり 今やお参りする人も居ないだろう


地形図には実線で書かれている林道も藪と倒木でもはや道とは言えない状況
それでも二本繋いで最後は矢倉山へ直登する 終盤は藪が消えたが傾斜がきつくてなかなか厳しい


そして六年ぶりの山頂


その時は、ここで風を避けて昼飯を食べた

 高館山へのルートは以前に比べて藪が濃くなっておりかなり手強かった。見通しが良くないので時折ロストしそうになり煩雑に地図を出して確認する。押し戻され、また引っ張られる藪漕ぎと急登がかなり効いてきて疲労感がつのってきた。早く山頂を踏んで楽になりたかったが今しばらくの辛抱だ。


高館山へのルートは以前に比べて藪が濃く手強い


やったー、着いたよ!ザックを放り投げてしばし休憩 パンを一つ齧ってビタミンゼリーで補給した
予定より体力消耗、時間も押してきているが次の急登が終わった飯盛山まで食事休憩を我慢しよう


矢倉山から登ってきた方面


登山道は何も考えないで足だけ出していれば良いので天国だ でもこのあと飯盛山の急登に搾り取られるのだが💦


先ほど登った矢倉山が見えた なかなか美しい形をしている 右側の鉄塔基部を通過してきた


やれやれ、結構ヤラレましたよ😓無事飯盛山到着 13時過ぎになってしまったけど先も見えたのでようやく昼飯休憩
時間が押しているので食事だけ、コーヒー無しで出発

 下山もまた厳しい飯盛山。転倒に注意しながら鞍部まで降りると、辺りは広域伐採で荒涼たる姿となっていてかつての面影は無くなっていた。道標が残っていたが、指し示す先は重機が作ったジグザグな道でかき消されている。

 眼前のピークに本山からくる登山道の末端があるのは間違いないのでそこを目指す。遮るものも無い裸地なので登るのに苦労しなかった。上に行くと千々に乱れた踏み跡も収束してやがて登山道へと繋がっていった。


飯盛山と本山の間の鞍部から上部一帯が伐採されていて道が無くなっていた


道標が一つ残っていたが道は無残にも消失
下山する場合は伐採地頂部からこの道標を目指して降りれば飯盛山への登山道に繋がる


振り返って飯盛山 まんまだね😆


上が丸見えなので適当に登っていく 下に見えているのは下篠井方面


本山手前の岩稜 終盤の足腰でこれを見ると流石に戦意喪失💦


そして本山 疲れて撮影意欲も無し もはや証拠写真でしかない🥹


次!男山 本山から鞍部へ、そして登り返しなんてあったのか😰 足が攣りかけたがストレッチでいなす


男山から見る女峰山は雪雲の中


榛名山への直前「いゃどうも!これで最後ですよね 登りは😭」


着きました ゼーハー😣


吊り橋方面へと下山 見晴らし台は老朽化で使用禁止になっていたがそんなに需要もなさそう


吊り橋までくれば下山もほぼおしまい 


冒険のわりには立派で頑丈な吊り橋 安心安全だね😁


順番が逆になってしまったネ 爺の今日の冒険は終わりです

 最後はこどもの森に響き渡る子供たちの声を聴きながらの下山であった。こんな寒い時期なのに郊外学習が実施されている様子。子供たちも引率の先生たちも大変だ。

 やれやれ、今日はたっぷりとしぼり取られた一日だった。楽勝と踏んでいた後半の登山道も思いのほか疲労で辛かったが、下山してしまえば、また次の山のことを考えてしまう好山病。藪は・・・流石に食傷気味かな😁ちょっとだけお休みして、次はどんな山に登ろう。

コースタイム等データ詳細
 YAMAP掲載 https://yamap.com/activities/36658703
 山レコ掲載 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-7607533.html

撮影使用機材
・NIKON Z50
・NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR
・iPhone 13 Pro Max

カテゴリー: 宇都宮の山 パーマリンク

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