鞍掛山から盗人岩


-『スーパー地形』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成-
-※当コースには一般登山道でない箇所が含まれています。参考にされる場合は自己責任でお願いします。-

関連山行
    2024年03月07日  栗谷沢ダムから半蔵山 鞍掛山不発
    2021年02月10日  鞍掛山へトレーニング
    2020年03月01日  古賀志山考
    2019年12月18日  久々の10km山行
    2017年01月01日  歩き初め
    2015年11月28日  想い出の鞍掛山から信仰の山羽黒山へ
    2015年09月06日  リハビリ山行は回顧の山行へ
    2012年07月20日  リハビリ山行
    2011年01月03日  ホームフィールドへご挨拶
    2009年03月15日  鞍掛山から盗人岩

 鞍掛山の北東稜線付近が伐採され、周囲の状況があらわになって数年が経つ。
 オフロードバイクで鞍掛峠のある古い車道を通るたび、あそこを歩きたいという衝動に駆られていた。

 今年の三月に試みるも、偵察不足、ルートに対する詰めが若干甘くて敗退。リベンジが今回の山行となる。

 栗谷沢ダムから序盤は三月とほぼ同じルートを辿る筈だったが、12月では残り藪の勢いも未だ衰えず。微妙な修正を加えつつも先に進む。だが、苦労して乗り上げた尾根もまた藪深し。久しぶりに苦戦を強いられた歩きとなった。


駐車場真向かいのここが地図上のベスト取り付き地だが、藪が濃くて無理なので少し先へ進む


あのピークをとりあえず狙いたいのだがなかなか藪が手ごわい


トゲトゲには充分注意😱


距離は無いが修行のような直登


時折こんな感じだが、歩きやすそうな”目”を探しながら進む


伐採時の重機道跡が出てきて、たまらずここれを追う


予定では左上の稜線だが重機道でしばらく楽をする


重機道が下っていってしまったので直登急登で稜線に登り上げた 稜線上は極楽✨

 未だ勢いの衰えない藪に手こずりながらも一旦車道まで降り立ち、まずは序盤をクリア。想定以上の苦戦に若干メンタルが低下するも、本番はこの先にある。気合を入れ直し先へと進んだ。


旧車道に一旦降りる


車道から見る尾根、これが宿題だった 近年伐採されて見通しが良くなりいつかは・・・と思っていたのだ


左手に伸びる廃林道へ進み尾根東端方面へ回り込む

 廃林道は時折倒木が塞ぐなど、荒廃が進んでいた。林道脇から尾根に取り付くポイントを探しながら進むが、どこも近寄りがたい藪がガードしている。最悪、地図に書かれている林道末端あたりから取り付ける尾根側から登ることも考えられたが、あの奇麗な北東尾根に乗るためにはあまり先に進むわけにもいかない。


途中の藪は濃く、取り付きがたいが手薄な箇所から尾根を目指す ピンクリボンは山仕事の人のもののようだ


尾根に乗ってもこんな感じでなかなか楽にならない

 藪の手薄なところからようやく尾根に乗ってはみたものの、下から見る美しさとは裏腹にここもまた藪。これはまったくの想定外。だが上を見ると徐々に薄くなっていそうな感じで希望が持てる。


ようやく歩きやすくなるも、時折濃くなる藪で気が抜けない


振り向くと池ノ鳥屋から土平山と羽黒山

 高度が上がってくると背後に池ノ鳥屋方面、西は男体山ファミリーがよく見えた。藪山を歩いていてこういう景色が見られると本当に嬉しいものなのだ。


日光方面がよく見えた


山頂直下はかなりの急登になるが藪が薄い分かなり楽

 急登区間をやり過ごすと上の方に正規登山道にある大岩が見えた。あともう少し、といったところで再び藪に翻弄されるも、なんとか第一核心部を通過することが出来た。


鞍掛山の大岩に到着!古賀志山がよく見える まずは第一核心部終了だ

 大岩からの眺望はいつも素晴らしい。だが、今日はここでのんびりしていられない。水を一口含んで直ちに出発した。


鞍掛山通過

 初めて鞍掛山からシゲト山に向かった時、道標も無くシゲト山という山名も知られていなかった頃、踏み出すルートにドキドキしながら歩いたのを昨日のように思い出しながら進む。体力の無かった自分はシゲト山への登りが辛くて何度か立ち止まったのも懐かしい。


お次のピークはシゲト山 今は立派な山名板がかかっている

 シゲト山を西に降りた地点で登山道から離脱する。2009年に同じルートを通過しているが、当時と違って藪化が激しく、簡単に下らせてくれない。どうにか盗人岩の予定取り付き点に着地出来たが、この区間は想定外の核心部となった。


写真はいきなり飛んで盗人岩取り付き地点の石碑
ここまで下るのに結構大変な藪で途中の写真も撮るどころではなかった

 盗人岩への予定ルートも序盤は難なく進めるも、徐々に藪が激しくなる。途中で予想外に鉄塔保守用の砂利林道に出くわした。地図にも記載が無かったのでどこに向かうか不明だが、あまりにも藪がひどいのでしばし林道を歩いて様子を窺う。方角的には盗人岩直下の紅白鉄塔に向かっているような雰囲気だ。予定は盗人岩の山頂稜線の東側からのアプローチなのでこのまま行くと逸脱していまう。途中でピンクリボンを確認。北に向かう広尾根を登れば盗人岩の山頂稜線に間違いなく突き当たる筈。これを追うことにした。


盗人岩までのルートも藪が濃かったが途中でぽん!と地図に無い林道に出た 鉄塔管理道で車が上がれるような感じだ


林道のままだとルートを大きく逸脱する可能性があったが渡りに舟のようなピンクテープあり 上を見ると盗人岩の稜線に向かっている模様 地形図で確認して間違いなさそうなのでこれを追う


急登だがこの程度の藪では極楽極楽


盗人岩の岩稜までもう少し

 岩稜まで乗り上げれば、人の手が入っていない岩を超えたり巻いたりしながら進むのは2009年の頃と何も変わっていなかった。


巻いたり超えたりしながら主稜線を行く


山頂手前で眺望が拡がる


14年ぶりの山頂


紅(近くで見るとオレンジ)白鉄塔の方角へ降りていくと巡視道が出てくるので下部の舗装林道へと降りる

 山頂からは南の林道へと降下する。鉄塔裏まで奇麗な巡視道が伸びていて所々プラ階段もある。あっという間に林道まで降りることが出来た。

 2009年はこの林道に降りて直ちに北側の斜面に取り付くことが出来た。当時は樹もまばらで藪もなく格好の取り付きであったが、今回は侵入を阻むような状況になっていた。林道を少し西に進み、廃作業道の箇所を進んでみる。


林道接合後ただちに向かいの斜面に取り付く予定だったが、樹が育つのに伴い藪もひどく近づけなかった
少し場所をずらしてここからアプローチ

 歩いているのは目論見の尾根の西側谷沿いに位置し、古い林業作業道のように感じられた。頃合いを見て尾根に乗り上げるつもりであったが、なかなかチャンスを得られずに谷の最深部が近づく。仕方がなく、厳しいのを覚悟で藪を直登した。


谷詰めの激藪直登の末稜線に登り上げれば、シゲト山と鞍掛山の好眺望を得る

 苦労して稜線に乗った。予定していた取り付き点から登ってくる踏み跡が見えて2009年に歩いた場所と一致している。取り付き位置をもう少し東側に振ればうまく登れたのもしれない。ここはもう一度歩いて検証したいところだ。

 このあとは比較的穏やか。途中で一ケ所南へ進路を変更するポイントがあり、そこに道標があった。ここを間違わなければおおむね難しい所のないルートといえようが、やはり全般的には不慣れな人はやめておいたほうがよさそうな雰囲気はある。もっとも、迷ったとしても北側に進めば必ず林道に回収されるので安心と言えば安心だが😁


494mP手前はこんな穏やかな道


ルート上唯一の道標


古賀志山~鞍掛山の稜線に到達
途中別ルート歩いてしまったので不明だが、林道着地点までは結構難しいかもしれない😓

 登山道に入るとウィークデーハイカー数名と交差。いつもの鞍掛尾根に一安心する。藪が無いルート歩きは快適そのものだ。

 ここまで想定以上に時間がかかり、いささか腹が減ってきたのでで立ち止まってパンを一口齧った。シャリバテというのを明確な症状として経験したことは無いが、やはり何か口にすると元気が回復するような気がする。


鞍掛尾根から定番のビューポイント


途中の伐採地から紅白鉄塔の後ろに盗人岩


本日二度目のシゲト山で昼食休憩、今日もチリトマトヌードルだ😆


シゲト山から今市方面の山 すべて歩いているだけに感慨深いものあり


左が寅巳山、右が雷電山 こちらも両山を繋いで歩いたが途中は結構藪が深かった


半蔵山と奥に本山方面


茶臼山と毘沙門山の反射板(スマホカメラのデジタルズームはやはり画質が厳しい)


鶏岳


鞍掛山と右奥に加波山と筑波山

 眺望の無い鞍掛山の山頂を通過し、YAMAPや山レコで歩かれている北斜面下降路の入口を探す。特に目印があるわけでもなかったが、注意して見ると微かな踏み跡を見出してこれを追ってみる。落ち葉の堆積する北の斜面に注意しながらトラバース気味に降りていくと、やがて鞍掛峠の道祖神から南に延びる境界尾根に突き当たった。


鞍掛山の山頂から微かな踏み跡を追う 北側へトラバース気味に急下降


鞍掛峠の道祖神まで方角的に一直線のはず

 以前、偵察で鞍掛峠の道祖神から鞍掛山に向けて少しだけ登ったことがあった。西へ伸びるルートだっただけに山頂に至るかどうかは懐疑的であった。今回の下山は確かに境界尾根を直進することは出来ず、西側に回り込むような感じではあったが、道祖神へ到達してようやく繋がった。最後の宿題にようやく答えが出せた達成感が心地よかった。


途中、直進はかなわなかったがピンクテープを追い無事峠へ到着
正面の階段でフィニッシュ!最後の宿題を無事クリア出来た

 朝一で登った藪に下りでもう一度チャレンジすることも考えた。でも、流石に今日はもうお腹いっぱい😌おとなしく旧車道を歩いて駐車場へと戻ることにした。

 今日の山行は予定ルートに固執しない(結果的に出来なかった)かわりに調整を繰り返す歩きになったが、秋の遅かった今初冬の、未だ勢いが衰えていなかった藪に想像以上に手こずった一日であった。


このへんから取り付くのも良かったかなぁとは思うが、案外藪が濃さそう 次回の新たな宿題にとっておこう


無事栗谷沢ダム駐車場へ到着!お疲れ山でした

コースタイム等データ詳細
 YAMAP掲載 https://yamap.com/activities/36534216
 山レコ掲載 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-7585789.html

撮影使用機材
・iPhone 13 Pro Max

カテゴリー: 宇都宮の山 パーマリンク

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