竜ヶ岳


-『スーパー地形』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成-

 竜ヶ岳は本栖湖の南岸から静岡県側に連なる天子山地の一番目の山だ。この山単体ではなく、雨ヶ岳、そして天子山地の最高峰である毛無山まで縦走することも可能だが、自分の脚力ではいささか厳しい。
 富士山を見る為の山としては毛無山とさほどアングルが変わるわけではないが、この富士五湖周辺の山域が気にいっている自分としてはやはり登り残すことの出来ない一座であった。

 泊地の「道の駅 かつやま」から早朝の湖畔道を進み本栖湖へと向かう。通過する西湖の湖畔には、時折目が覚めるような鮮やかな紅葉の木があって楽しませてくれる。時折見ることの出来る富士山は未だ充分に覚めやらず。山頂に雲を掲げ、薙ぎに差し込む光は未だ弱い。

 本栖湖キャンプ場駐車場から出発。帰りにわかったのだが、本日(11/29)より駐車場とキャンプ場が冬季閉鎖ということらしい。自分が到着した時点ではまだ掲示も規制もされていなかった。また、すでに何台も登山者の車が停まっていた。下山してきたら駐車場にロープが張られていて、通りがかった作業員の方が「お客さん、自分でロープほどいて出てください」とのこと。規制作業は結構遅い時間に始まったのかもしれない。

 もとよりキャンプ場内を登山者に通過して欲しくないらしく、その旨の掲示があって迂回を指示されている。地図が無いのでどこに行くのか分らないので若干不安を感じるも、矢印に従ってようやく目的の登山口に到達出来た。ある意味山中より迷いそうで、こういった場合、迂回路図は絶対に欲しいと思うのだ。


車道と林道を抜けて登山口へ

 よく整備された道は快適そのもの。昨日の毛無山の登山道があまりにも厳しかっただけに拍子抜けするほどだが、幅広い層に向けた登りやすい山と言えよう。


昨日のスパルタンな毛無山登山道が嘘のような穏やかな道


残り紅葉が孤独に輝く


もう山頂が見えているから今日は楽勝だ

 標高差約230mほどで尾根を一本登り終えるともう展望が拡がる。眼下の本栖湖、遠く南アルプス、反対側には富士山。なんとコスパの良い山だ。昨日の毛無山ではその標高差で合目板を二枚見られたかどうかだっただろう😅


本栖湖の向こうの山は・・・


南アルプス、山名が解らないが堂々とした姿、素晴らしい


日本海側からの雲に覆われている模様


この時間の富士山は逆光、まだ朝の光を残して愁いを帯びた表情


目覚め前


霜柱をサクサク踏みしめ登っていく


山頂が近くなった(実際はもう少し奥)

 休憩の小屋で先行者二名に追いつく。お一人がほら貝を取り出して見事な腕前を披露してくれた。聞けば行者講の一員だという。どうりで上手なわけだ。
 ほら貝を間近で聞くのは今回が初めてではないが、聞いたことのある節回しと違い、低音パートと高音パートが交互する独特な響きの旋律。富士山に向けて響き渡るのが大変素晴らしかった。


休憩台と富士山


高度を上げて先ほどの休憩台、奥は青木ヶ原樹海


明日登る王岳より鬼ヶ岳へと続く稜線


山頂へのビクトリーロードの向こう側は手前が雨ヶ岳、奥に1921mPと続き更に毛無山へと至る


山頂到着!広場になっているので沢山の登山者を迎えることが出来るだろう


山頂からの富士山 あと一時間くらい日が昇ると山体全体が煌めくはず しかし、斜光は彫りが深くてこれはこれで素晴らしい


雨ヶ岳から右に目をやると・・・


山名は解らないが冠雪した南アルプスの高峰、赤石岳?


こちらも残念ながら・・・どなたかわかりますか 


下山の途にかかると明日登る河口湖北岸の山並みが綿々と続く 最奥は三つ峠山か


金峰山や北奥千丈岳が中央に見えている


最後にアップの富士山をもう一度


駿河湾と西伊豆海岸

 計画では南西の端足峠経由で本栖湖に降りるつもりだったが、帰りの車道歩きも長くなりそうなので一旦登路を戻り本栖湖に直接降りる道を下ることにした。

 北斜面故に冷え冷えとした登山道は一気に暗い雰囲気になるも、中盤から落葉の明るい尾根を下るようになっていく。ただ、人気は先ほど登ったルートのほうが格段に上だろう。距離は若干短いので高速下山には良いかもしれない。


帰りは湖畔登山口を使ってショートカット高速下山


今日の富士山、さようなら


序盤は北斜面の激下りだったが、中盤から疎林の明るい尾根道となった


ナイスな忘れ物👌😉


朝登ったのはあちらの稜線のようだな


落ち葉の道を下り・・・


残り紅葉を愛で・・・


本栖湖の湖畔へフィニッシュ


あとはロード


せっかくだから本栖湖の湖岸にも寄ってみた


静かな雰囲気がとても良い 


 


この景色でのんびり過ごすなんてのも良いかもしれないね 


 


すすきに別れを告げ・・・ 


しつこいようだが、これがほんとに今日最後の富士山


駐車場に到着、朝無かったロープが張られていた。今日から冬季閉鎖だという

 高速下山のお陰で、今日は街で食事が出来ると踏んでいた。

 以前も食べた「吉田うどん」を今回は別の店でもう一度食べてみたかったのだ。「吉田うどん」の店は判で押したように11時開店の14時閉店で、下山後に食べに行くとなると移動時間を考慮してもギリギリセーフかどうかという感じになる。今日のように山が早上がりの日はチャンスなのだ。

 昨晩、GoogleMapの口コミであたりを付けていて選んだのが「吉田のうどん てっちゃん」。

 特に評判が良いとかそういった尺度ではなく、出来るだけシンプルなお店、シンプルな品揃えという観点で選んだが、入店すると地元客が多くてまずは合格かな。

 前回別な店で食べた時はざるの大盛を頼んだが、吉田うどんの最大の特徴である麺のコシと硬さ、そして必ず付く茹でキャベツが腹にずしんと来るのだ。大盛はよほど気合を入れないと食べられない。麺の硬さも侮れず、顎関節症で食べる量もめっきり減ってきた自分には超苦戦した思い出のある食事だった。

 今回はその反省で温の並(麺が伸びて幾らかでも柔らかくなることを期待😝)を注文した。

 並でも量はそれなりにあり、かき揚げを付けたのを若干悔むも、吉田うどんは相変わらずぐいぐい主張してくる。これがソウルフードなんだよね。昨今の一部の宇都宮餃子のように、妙に観光客に媚びたところがあると魅力が半減すると思うのだけどなぁ。吉田うどんを食べながらそんなことを考えていた。


時間が早かったので「吉田のうどん」を食べにやってきた


暖簾の「て」がめくれちゃってるね😅


メニューはテーブルに張り付いている


オーダーは自分で書いて渡す。前回違う店は品名も自分で書いたのでまだこれでも良いほうか😁


かき揚げはともかく、吉田うどんの特徴はコシのある麺と、温でも冷でも必ず煮キャベツが入っている

コースタイム等データ詳細
 YAMAP掲載 https://yamap.com/activities/36247713
 山レコ掲載 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-7537629.html

撮影使用機材
・NIKON Z50
・NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
・iPhone 13 Pro Max

カテゴリー: 車中泊の旅, 山梨県の山 パーマリンク

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