-『スーパー地形』+『カシミール3D』+『国土地理院地図閲覧サービスデータ』にて作成-
関連山行
2024年04月12日 タヌキと天子様
本年最後の車中泊遠征は、春に続いて富士山を眺める山行である。
11月中旬の関西遠征は天候に一喜一憂する進行だったが、今回は冬型の気圧配置故に晴天がバッチリつづく安定期。一年の車中泊シーズンを〆る絶好の遠征となった。
11/27(水)
初日の移動は200km前後なら下道オンリーがほとんどだ。時間はふんだんにある。今回も休憩多数でゆっくり走って7時間かかった。泊地は初めて利用する「道の駅 朝霧高原」とした。
以前の偵察で大まかな雰囲気とトイレのレイアウトは把握していたが、やはり大型トラックが沢山停まる場所だけに不安は残った。しかし、トイレが二か所あって大型エリアから遠いほうに停めれば夜間の騒音もさほどではなく、想像以上に快適な一夜を過ごすことが出来た。
近くに「朝霧さわやかパーキング」というトイレだけの駐車場があり、もしかしたらそちらのほうが・・・という気もしたが、そことて大型がぴったりと横に来ない保証はないからなんとも言えないところ。まぁ、道の駅を選んでおけば何かと安牌だろう。
標高が高いこのエリアの朝は寒い。覚悟はしてきているのであきらめもつくが、車中泊ビギナーの方はかなり辛い時期になっていると思うのだ。それでも夜間の車内最低気温が5度程度だから全然余裕。宇都宮に帰る最終日(12/1)の別の道の駅での朝はほぼ零度。これは堪えた。結露した窓ガラスの内側が凍って拭けないありさま。夜も食事してしまうとあとはシュラフに潜り込んで暖を貪るのみで、本を読んでいても手が冷たくて外に出していられない。しかたがないので八時前に寝てしまうというありさまで流石に限界を感じた。車中泊は暖かくなる来春までのお預けである。
11/28(木)
道の駅から至近の登山口駐車場へと車を走らせる。
ナビに従うも、やけに細い道を案内されおまけに悪路。床下が低いシャトルは時折こする音が聞こえるのでヒヤヒヤものだ。こういう道になると歩いたほうが早いくらいのスピードしか出せない。帰りに判明したのだが、ほんの少しだけ遠回りしたら広くて安全な道があった。勘弁してよ??>ホンダのナビ
登山者用有料駐車場は朝早い時間故なのか、無人で料金収納係員は居ない。入口に鍵付きの郵便受けがあり、脇にある袋に車番を書いて500円同封で郵便受けに投入するという仕組みになっている。
帰りに払おうと思って出発したが、下山時に他の車もおしなべて車番が記入された袋がリアワイパーに挟まれていた。皆が登山中にチェックしているのだろう。おつりが無い人はどうするのだろうと思ったが、幸いにして財布の中に500円玉があったので支払うことが出来た。
駐車場からしばらく林道を進み登山口へ到達。シンプルな道標が良い雰囲気だ。
登り始めると快適だったのは序盤の僅かだけ。合目の板が出てくると徐々に急登となり、なかなか辛い。高度があがると岩交じりになり、まったく足を休ませてくれない登りが延々と(気持ちのうえで)続く。
不動滝
九合目手前に富士山展望台があった。そこに至る途中でも枝越しの眺望はあったが、ここは開放感のある富士山眺望だ。それまでの急登の溜飲を降ろすことが出来た。
写真を撮ってしばし立ち止まるも、続く九合目ではやはりザックを降ろして水を飲んでいたら、五号目休憩中に追い越していった自分と同年代の方が丁度降りてきた。
先方もこちらを覚えていたようで、「あと少しで尾根ですよ」と励ましてくれた。「そうなんですが、なかなか辛くて・・・」と返事するのがやっと。やはり鍛えている人は違うものだなと妙に感心しながら自分も腰を上げた。確かに、あっという間に尾根に到達してしまって、こりゃちょっと恥ずかしかったかな??
稜線に乗ればあとはアップダウンも少なく、それまでの喘ぎが嘘のように元気な足取りになる。”ゲンキン”とはまさにこういうことだなとしみじみ実感だ??
ポツポツしたものは・・・下山後に解ったがキャンプ場のテントと車だ
山頂を後にしてなおもその先へと進む。富士山眺望はずっと見え続けている。なかなかご機嫌な稜線歩きだ。
今日の最終目的地の大見岳は1959、自分の生まれ年 地味な自分と同じで眺望は全くなし
地蔵峠から北東の谷に向けて高度を急に下げていく。途中から沢が見え隠れし、時に立派な滝もある。
かつて金山があったということで、往時のルートが登山道として使われている雰囲気が濃い。日が差し込まないから暗い雰囲気を醸し出しているのかもしれないが、荒れ気味の登山道、渡渉後の不明瞭箇所も多数あった。また、大雨増水時はそもそも渡渉でさえ難しい可能性があるので、慣れない人はやめておいたほうが良いかもしれないと感じた。
向こうから一旦降りて手前に登る 写真だと伝わらないが高低差がありロープ無しだと難しいポイント
下るに従い沢音も大きくなる。立派な渓谷が美しく流れるさまは素晴らしく、大小の滝も見ごたえがあった。ようやく往路ルートと合流すれば、やれやれ下山もほぼおしまい。
食料調達で寄ったマックスバリュ富士河口湖店駐車場より 地元の人達にとって富士山は日常の風景
二日目以降の泊地は三日間ともに「道の駅 かつやま」を選んだ。河口湖周辺には他にも道の駅があるが、どちらも車の出入りが多くトラックも入りがち。比べてこの道の駅はスペック上大型も駐車可能となっているものの、これまで四泊した実績から静かな夜が裏切られることは無かったからだ。
車のリアハッチを上げれば、そこに河口湖畔が拡がるロケーションもなかなか良い。お気に入りの道の駅なのである。
コースタイム等データ詳細
YAMAP掲載 https://yamap.com/activities/36239912
山レコ掲載 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-7536217.html
撮影使用機材
・NIKON Z50
・NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR
・iPhone 13 Pro Max