東北の旅2023 五日目 大館と鹿角

 昨夜の道の駅は一桁国道(国道7号線)沿いにあるにも関わらず、通行量もまばらであった。夜間に駐車した大型は1~2台、しかもエンジンを停止しているお陰で静かに眠ることが出来た。

 また併設の温泉も嬉しい。リーズナブルな料金で車中泊者の疲れを取るには充分な施設だからだ。そういえば前夜に名高い酸ヶ湯温泉に行っておきながら入湯しなかったのには理由があるのだ。単純なことだ。酸ヶ湯温泉の強烈な硫化水素臭は体も手ぬぐいも全てが硫黄臭くなる。以前入った時の経験では自宅の風呂に入り続けても一週間は体の匂いが消えなかったと記憶している。

 硫黄臭がいやだということではない。むしろ白濁したお湯は大好きの部類だ。今回だって酸ヶ湯温泉に入れなかったのは断腸の思いなのである。だが夜はシュラフに包まれて暮らす車中泊者的にはちょっとやめておいたほうがよいと判断したのだ。

 車中泊を始めた頃、服を着たままシュラフに入っていた時期があったが、安いシュラフ故に水鳥の羽の匂いが服にこびりつく。散歩中の犬は決まって「何の匂いだろう」と自分に駆け寄り嗅ぎまわるのだ。かようにシュラフの中の匂いは籠りやすい。出来れば強烈な硫化水素臭は付けたくなかったというのが真相である。

 さて、本来ならば今日は岩木山登山の予定であった。岩木山は8合目まで車で上がることが出来る。週末に運転されるリフトに乗ると9合目まで行けるというから超お手軽な山なのだ。
 今回は自分も8合目から山頂を目指すイージーコースを狙っていたが、天気予報はいずれも最悪。これはもう致し方ないだろう。そういう訳で一旦大館市のマックでコーヒーを飲みながら観光予定を練った。

 で、初めに訪れたのが大館駅前にある「秋田犬の里」である。

 大館市はかの有名な忠犬ハチ公の産まれ故郷であり秋田犬が有名な地域である。市の観光事業としてPRに力を入れている。犬や猫が好きな自分にとっては格好の施設だ。


大館のマックで観光計画をして最初の訪問先


大館は忠犬ハチ公のふるさとなのだ


入館料無料 大館市は秋田犬で推してくる


館内は犬好きな人向けゾーン


全国に暮らす秋田県の紹介コーナー

 ガラス越しの展示室に居る秋田犬を見ることが出来る。担当のおねえさん二名に「ほらお客さん。お仕事よ!」とばかりに促されて立ち上がったものの、なかなか自分のほうは向いてくれない。いや、もしかしたら「なんだオヤジじゃねぇか」とそっぽを向かれたのかもしれない。まぁ良いだろう。珍しい秋田犬を見ることが出来たのだから。


ガラスごしに毛並みの良い秋田犬 なかなかこちらを向いてくれない


係のおねえさんと遊んでくれるがこちらは一切無視


渋谷ハチ公前にあった車両が移設されている

 車で少し移動した所に秋田犬会館がある。こちらにも秋田犬が展示されているというので行ってみたが”現在事情で秋田犬はお休みを頂いております”とのこと。

 ところがである。ふと駐車場にやってきた車を見ると犬が数匹降りてきて何やら興奮ぎみ。どれも秋田犬のようだ。担当の方がリードを引っ張りながら騒ぎ立てる犬達に「いいからおとなしくしなさい」と𠮟りながら散歩(隣の桂城公園へ)に出かけていった。おそらく展示がお仕事の犬なのであろう。ワンコ達も存在そのもが公務なら、担当者も散歩が公務。両者にお疲れ様ですの声を掛けたくなった一幕であった。


こちらの秋田犬会館は地味な感じ


お隣の桂城公園内にある大館市役所は新設のピカピカ庁舎 中を見たがホテルのようだった


昼食は「道の駅かづの あんとらあ」できりたんぽ鍋をいただく


鶏の出汁が効いた汁にきりたんぽの半殺しの米粒食感が良く合う なかなか旨い

 食後は鹿角市内にある歴史民俗資料館を見学した。もともとは公会堂の建物だったそうだ。美しい外観、そして鹿角の民俗資料や尾去沢鉱山に関する展示でしばし時間を忘れることが出来た。


住宅地に忽然と存在する鹿角市歴史民俗資料館


外壁の手入れも施されており美しい建物

撮影使用機材

・NIKON Z50
・NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR
・iPhone 13 Pro Max

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